今日から8月!
これからますます暑さが厳しくなるのだろうなぁ(-_-;)
出会ったカラスも口を開けて「マイッタ!」なんてタメ息をついているように見えたなぁ…
「近畿各地 1日午前中から猛暑日 熱中症に厳重警戒を」(関西NHK)今週の0655「たなくじ」
「凶」が出たのは初めてのような…
「蚊に刺され凶 蚊対策をおこたるな」
これだけ猛暑が続くと、熱帯地方のマラリアやデング熱が日本でも広がりそうだぁ…
父は、復員兵が戦地から持ち帰ったマラリアに感染して
平清盛のような地獄の苦しみを味わいました。
「歴史上の人物の病気を診る (1)平清盛」(NHKラジオ 読むらじる。 2022年5月9日)
病気を感染させる虫は、蚊だけではありません。
私は、マダニに噛まれたことがあります(2019年6月20日の日記)。 血を吸う虫
変化自在の昆虫は、その口器にも巧妙な仕掛けを見せている。
鳥の嘴(くちばし)や、魚の口のように、形が大体一定しているものではないのである。
元来昆虫の口は、物を嚙むようにできたもので、上唇、上顎、下顎、下唇、舌という五つの部分から出来ており、下顎と下唇には一対の鬚(ひげ)までついているが、昆虫の中には液体を吸うような習性に変ったものも多数にあって、それらの口ではこの五つの部分があるいは発達しあるいは退化し、さまざまに変って、その種類独特の吸引口となっているのである。
この吸引口をもった昆虫がなかなかうるさいので、植物の樹液を吸っては大害を及ぼし、動物の血を吸ってはこれを痛めたりするなど、大変な悪戯(いたずら)をしているのである。
中には我々人間の血を吸ってひどい目にあわせる昆虫も相当に多く、万物の霊長もこれには弱っている。
次に人間の血を吸う昆虫のブラック・リストを作ってみよう。
(『日本昆虫記』大町文衛 角川ソフィア文庫 昭和34年) まず蚊(か)と蚤(のみ)は人間の吸血鬼の両大関であろう。
楽しい夏の夕涼みも蚊のためにどのくらい妨げられるかわかならない。
また疲れて泊った旅の宿で、一晩中蚤に攻められるくらいたまらないことはない。
こんな害虫が、いまだに全滅しつくせないのは情けない。
蚊が血を吸うところを見ていると、もったいぶって刺すところをあちこち捜してから吻(ふん)を突き刺すのを見るが、気に入らないと抜きかえてまた別のところへ刺し入れる。
うまく刺さると、血液の凝固(ぎょうこ)を防ぐ一種の液を出して、毛細管の中からクックと血を吸うのである。
血を吸って真赤にふくらみ、ろくろく飛べない蚊を見ると、酔い倒れた人間を見るようで、憎らしくもあり、またおかしくもある。
吸われた跡がふくれるのは蚊の出す酸によって、膠質(こうしつ)である人間の肉がふくれるのである。 日本に産する蚊は七十余種あるが、その中で人間の血を吸うのは、三十種ぐらいといわれる。
前にも述べたように、蚊が血を吸うのは雌だけで雄は吸わない。
雄は植物の液汁を吸うくらいである。
また翅の振動によって鳴くのも雌だけで、雄はその触角にある耳で聞きつけて集ってくる。
ところがその耳が、ある一定の振動数をもつ音のみに感ずることがわかって、最近八木博士などもその実験をされているが、いまに蚊よせの楽器ができるかも知れない。
蚊は人間ばかりでなく、鶏や兎やその他の家畜の血を吸って害を及ぼしている。
蚊の多い処では、兎をそばに寝かせて身代りにするという話があるが、これには兎の臭気を蚊が嫌うという説もある。
二十四孝に出て来る呉猛(ごもう)は老父のためにその兎になったのであろう。 蚊の幼虫は誰でも知っているように、水中に生活しているボウフラであって、卵はボートのように水面に浮いている。
孵(かえ)った幼虫は1週間くらいで成虫になるという。
蚊の駆除法は、まずボウフラ退治で、池には目高のようにそれを食う魚を養殖するか、水面に石油をまくか、または蜻蛉(とんぼ)のような益虫の繁殖をはかるより他はなかった。
蚊を防ぐ蚊帳(かや)というものは比較的近年用いられるようになったもので、太古の住民は随分苦しめられたであろう。
蚊遣(かや)り火ぐらいではさした効(ききめ)はないのは明らかである。
しかし最近D.D.TやB.H.Cその他の新しい薬剤が発明されて蚊の駆除に偉大な効力を発揮していることはすでに周知のことであろう。 蚤も蚊と同じように血を吸う虫であるが、これは姿も見せず、音もさせず、こっそり来てなかなか捕らえられないので、蚊より質(たち)が悪い。
種類はいろいろあって、ヒトノミ、イヌノミ、ネコノミ、ネズミノミなどと宿主によって異っているが、移行性をもっていて、人間も他の動物につく蚤にさされることがある。
蚤は蚊と異って雌雄とも吸血鬼であり、雌の方がずっと大きい。
細君の大きな夫婦を蚤の夫婦といっているが、なかなかうがっている。
昔は、蚤は塵の中から湧くと考えていた。
今ではそんな馬鹿なことを考える人はないであろう。
蚤も立派に卵を産み、幼虫が孵り、繭をつくって蛹となり、成虫となるという一人前の虫の生活をしているのである。
蚊や蚤の他にも人間の血を吸う昆虫は相当にある。
蚊に似ていて、もっと小さいブユというものもいる。
これはブーンとも何ともいわずにやって来て、こびりついて血を吸う。
そのあとも蚊に食べられたくらいかゆい。
眼のあたりへ小さい虫がきて血を吸われることがある。
これはヌカカという虫である。
山の温泉などで、裸でいい気持になっていると、大きな虻(あぶ)の驚かされることがある。
虫が大きいだけに刺されると痛い。 その他、虱(しらみ)、南京虫(なんきんむし)など、人に嫌われる虫もこの吸血鬼の仲間である。
虱はアタマジラミ、ケジラミなどの種類があるが、これらはなんとなく不潔な感じがする。
南京虫は一種で、日本には元来いなかったが、外国から輸入されて、今では相当いるようになって、東京、大阪等の都会人はかなり悩まされている。
南京虫というから中国産とも思われるが、西洋諸国にも相当多く、コスモポリタンな虫である。
外国から来るものでもこんなのは有難くない随一であろう。
(『日本昆虫記』大町文衛 角川ソフィア文庫 昭和34年)
現在では、D.D.Tなどは毒性が指摘されて使われることはありませんが
「発疹チフス退治にDDT散布<時の話題>」(NHKアーカイブス 1946年)
〝「しらみ」のさばる 東京・横浜<時の話題>〟(NHKアーカイブス 1950年)今朝の父の一枚です(^^)/
ミソハギかエゾミソハギのようです。
ミソハギ(禊萩) ミソハギ科
山野の湿地に群生して生育しているが、庭などにも植えられている。
四角張った茎は直立し、上部で分枝し、葉の腋に、紅紫色の花が3~5個ずつついて、長い花穂になり、下から咲いていく。
花穂を連ねていっせいに咲きそろう姿は風情がある。
毎年旧暦のお盆の頃に花が咲き、仏壇などに飾るので、盆花や精霊花とも呼ばれている。
エゾミソハギ(蝦夷禊萩) ミソハギ科
水田の畦や用水路の溝などに生え、ミソハギと同じように田園地帯の夏を彩る大型種。
花つきがよく、園芸品種も多いので、観賞用に栽培もされている。
根茎は横に伸び、直立する茎の先に穂状に花を咲かせ、ミソハギとよく似た姿だが、葉の基部が茎を抱き、茎や葉、花序などに毛があり、萼片の間の針状の突起が直立する、などから区別できる。
(『道草の解剖図鑑』金田初代 エクスナレッジ 2021年)