2022年1月22日土曜日

曇り空だけど…

今朝は曇り空で、ワンちゃんとベンチに座っていた方は、
じ~っとしていると寒いと話しておられました。
風があまりないので歩いていると、そんなに寒さを感じませんでした。
(膝に乗せたわんちゃんが、湯たんぽ代わりになっているみたいでしたが(*´▽`*)…)
午前1時過ぎなのと大阪は、震度が1か2位だったので気がつかなかったけど

大分 宮崎震度5強 津波なし「今後1週間程度は地震に注意を」〟(NHK)
こんな深夜に揺れたら怖かっただろうなぁ…
今夜から九州地方は雨の予報。
地震で地盤がゆるんでいる可能性があります。
第一章 地震のメカニズム
 † 活断層は繰り返す


 断層は日本列島全体にほぼ万遍なく走っています。
その断層の中でも過去に繰り返し活動した記録を持ち、さらに将来も活動しそうな断層のことを「活断層」と呼びます。
 1995年に阪神・淡路大震災を起こした野島(のじま)断層もその活断層の一つで、2000年くらいの周期で何十回も規則正しく動いてきました(図1-14<省略、以下同じ>)。
将来も活動するかどうかの基準は、今から12万~13万年前以降に断層が動いたどうかによります。
(『京大人気講義 生き抜くための地震学』鎌田浩毅 ちくま新書 2013年)
 そもそも地球上では、断層が1回だけ動いて、あとは全然動かないということはありえません。
1回動いた断層は、何百回も動くものなのです。
つまり、活断層のある場所では、過去に何百回も地震が起きていたことを示しているのです。
 もう一つ興味深い現象があります。
長い間動かなかった断層は、これからもあまり動きません。
それに対して、比較的最近までよく動いてきた断層は、これからも頻繁に動く可能性があります。
そして、この動きの「せわしなさ」を比べて、専門家はA級活断層、B級活断層、C級活断層とランク分けをしました。
 ここでは千年間にどれくらい地面をずらしたかを軸に、区分されています。
具体的には、A級活断層とは「1000年間に1メートル以上」ずれたものです。
また、B級活断層は「1000年間に10センチメートル以上」ずれたもの、C級活断層は「1000年間に10センチメートル以下」ずれたもの、とそれぞれ定義されています。
 ずれが1メートル以上のA級活断層の例としては、1891年(明治24年)に濃尾地震を起こした根尾谷(ねおだに)断層や四国の中央構造線があります。
日本字初の東京帝大・地質学教授となった小藤文次郎(ことうぶんじろう)は、濃尾地震の直後に根尾谷断層の貴重な写真を論文に収めています(図1-15)。
中央を斜めに走っている段差が、この根尾谷断層です。
 また、ずれが1メートルまでのB級断層の代表は、野島断層を含む六甲・淡路島断層帯です。
さらに、ずれが10センチメートル以下のC級断層は、実は日本中の至るところにありますが、1943年に鳥取地震を起こした鹿野(しかの)断層などがそうです。
 さらに、このものさしでは足りないというので、AA級活断層というのも定義されています。
これは「1000年間に10メートル以上」も地面をずらしたもので、南海地震を引き起こす南海トラフ断層がその代表例です(図1-3)。
 研究者たちは個々の断層ごとに、その特徴をくわしく調査します。
現在、日本列島には活断層が周辺の海域も含めれば2000本以上存在することが分っています。
その中でも、特に地震災害を引き起こしてきた100本ほどの活断層の動きが、専門家によって注視されているのです(図1-16の見開きページを参照)。
 † 内陸地震が誘発される

 東日本大震災ののち、日本列島の内陸部でこうした活断層が活発に動き出す心配があります。
というのは、過去にも大地震が発生したあとに、内陸部の活断層が活発化し直下型地震を起こした例が、たくさん報告されているからです。
 第二次世界大戦中の1944年(昭和19年)、名古屋沖で昭和東南海(とうなんかい)地震が起きた1カ月後に、愛知県の内陸で直下型の三河地震発生しました。
三河地震はM6.8という大型の地震で被害も大きかったのですが、第二次大戦中のため、国民の戦意低下を心配した結果報道規制が行われ、被害規模やくわしい情報が伏せられました。
 また、1896年(明治29年)に東北地方の三陸沖で起きた明治三陸地震の2カ月半後に、秋田県と岩手県の県境で陸羽(りくう)地震が発生しています。
陸羽地震はマグニチュード7.2の直下型地震で震源付近の揺れが激しく、建物の4割以上が全壊しました(図1-17)。
 なお、明治三陸地震はM8.1/4の巨大地震ですが、陸上での揺れは震度4とさほど大きくありませんでした。
しかし、巨大津波が発生した結果、流出・全半壊した家屋は1万戸以上にのぼり、2万人を超える犠牲者が出る巨大災害となりました。
 三河地震と陸羽地震はいずれも海で巨大地震が発生したあとに、何百キロメートルも離れた内部で起きた直下型地震でした。
このタイプの地震は、海にある震源域の内部で発生したものではなく、新しく別の場所(陸地)で「誘発」されたものです。
すなわち、先ほど述べた余震とはメカニズムがまった異なるのです。
 今回もM9という巨大地震の発生後、遠く離れた地域の地盤にかかる力が発生したため、長野県北部地震を始めとする余震が誘発されました。
内陸性の直下型地震は、これからも時間をおいて突発的に起きる可能性があります。
先に述べたような太平洋上の震源域で起きる「余震」だけではなく、日本列島の広範囲でM6~7クラスの地震が、これからも10年という単位で誘発される恐れがあるのです。
 日本はこれまでさまざまな大震災を経験してきましたが、被害の内容は地震ごとに大きく異なることも知っておいていただきたいと思います。
たとえば、人が亡くなった原因を見て見ましょう。
 1923年(大正12年)に起きた関東大震災では、犠牲者の9割が地震後に起きた火災で亡くなりました(図1-18)。
また、阪神・淡路大震災では、8割が地震直後に起きた建物の倒壊によって亡くなり、そして東日本大震災では92パーセントが巨大津波による溺死でした(第三章の章扉)。
 どんな時刻に、どんな場所で、どんな地震に遭遇すれば、どんな死のリスクがあるのか、自治体の被害想定報告書などを参考に事前にシミュレーションすることをぜひお勧めします。
(『京大人気講義 生き抜くための地震学』鎌田浩毅 ちくま新書 2013年)

「想定外」という言葉は、たんなる責任逃れの放言だと思う。