2016年10月31日月曜日

少し歩けば(^-^)

赤矢印の所に青い花が咲いていると思って,近付くと…
 ノアサガオがこんな高い所まで這い上がっていた( ^-^)
秋くさの花のさびしくみだれたる微風(びふう)のなかにわれの横顔
若山牧水歌集』)
 万葉集16巻 3800  
はだすすき穂(ほ)にはな出(い)でと思ひたる心は知らゆ我も寄りなむ

(はだすすき)穂には出すまい,と思っている皆さんのお心が分かります。
私も従いましょう。
▽「穂にはな出で」は,穂のように目立って言うまいと,自らに言い聞かせること。
翁の教戒に対して,「辱(はぢ)を黙(もだ)して」(3795)従おうという気持。
(『万葉集(四)』)
今朝も気温が低く寒かったのですが,
陽ざしを浴びて歩き出すと暖かかったです(o^^o)
コスモスに立ち寄りじっと見るも老(おい)
(『俳句で綴る変哲半生記』)
石蕗

  ちまちまとした海もちぬ石蕗(つは)の花  一茶

 どことなく先細りの諦観(てんかん)が漂う。
一茶ならではの世界といえる。
茫洋(ぼうよう)たる海に石蕗(つばぶき)は似合わない。
曲がった道や、雑木の陰に咲いた様がこの花らしい。
厳しい季節の到来に向けて、すっとのびた茎に咲く風情がけなげだ。

  咲くべくも思はであるを石蕗の花  蕪村

 造化の妙を鋭くえぐっている。
葉を見ていては,予想もつかぬ花の意外さへの驚きが快い。

  一生を辞書編纂や石蕗の花  五所平之助

 映画監督のあの五所は本業のほかに,俳句、写真と多芸だった。
この句にも映画作家らしいドラマが巧みに句に持ちこまれている。
 石蕗を食ったら普通の蕗(ふき)は食えないと教えてくれたのは、
九州の山奥に生まれ育った美しい人だった。
にわかに信じ難かったが,天草の宿で出されてうなった。
確かにただの蕗よりは複雑な味がする。
以来,石蕗には目がない。
(『くさぐさの花』高橋治/朝日新聞社 1987年)
 クロガネモチ モチノキ科
    ヒヨドリ,レンジャク類,ツグミ類など
 山地の広葉樹林内などに生育する。
公園や庭木などにも植えられているが,街路樹になっているものが多い。
 実が熟すのは遅く,早くても11月頃になってから。
赤くなっても鳥がよく食べるのは12月頃になってからで,主に採食するのはレンジャク類。
他にはツグミやヒヨドリ,カラス類が採食する程度である。
また,餌の少ない年にはメジロやジョウビタキなども採食することがある。
 本種と同じ仲間のモチノキは,ヒヨドリ以外が食べることは少ないようだ。

(『野鳥と木の実』)
いわし雲はづさるるのどの癒え
(『しづ子』)
    空  

色づいた葉ごしに
秋空をみてゐると

きもちが美しくたかぶってくる
(『八木重吉全詩集2』)

今朝は,水浴びでなくて飲みに来ていたようです。
一羽が飲んでいるときに,相方は周りを警戒していますp(^-^)q
いわしぐも・さばぐも・うろこぐも 鰯雲・鯖雲・鱗雲 巻積雲の俗称
 いちばん美しいと誰もがいう雲。
昔から,詩歌にもよく詠まれ,どの名も秋の季語になっている。
細かい雲片が無数に高い空に浮かんだ雲で,10種雲形では巻積雲とされる。
雲片は氷粒からなり,光沢があって白い。
ほかにも泡雲(あわぐも),まだら雲など愛称が多い。
名の由来は,雲片の群れがイワシやサバの大群に見えるからとか,
きらきらした雲片がうろこのようなためといわれる。
ほかにも,雲片がさざなみ状に並んだようすが,
サバの背の模様に似ているからともいう。
この雲の出現は天気がくずれる前兆で,
海が荒れる前にはイワシやサバが大漁に捕れるからという説もある。

(『ヤマケイポケットガイド(25)雲・空』田中達也/山と渓谷社 2001年)
せきれいの白き糞より一条の湯気たちのぼるとき祈りなし
(『もしもし山崎放代ですが』)
 離れていたのでピントや露出が合っていませんが(^^ゞ

ハジロカイツブリ L31cm
夏羽では顔からくびが黒くて,顔に金栗色の飾り羽がある。
冬羽では顔からくびが淡褐色で,目の後ろに淡く見える部分がある。
嘴は細くて少し反っており,目は赤い。
習性:冬鳥として全国の海岸・河口・入り江・川などに渡来。

(『フィールドガイド 日本の野鳥』)
はじめ枯れた蓮が木の上にあると思ったけど…

2016年10月30日日曜日

よく見ると(´∀`)

蜘蛛の糸で釣られている枯れ葉かなと思ったら(^^ )

 天敵に見つかって襲われると,イモムシは身を守るために決まった動作をするものが多い。
人がつついても反応するのでためしてみよう。
多いのはとぐろを巻いたように丸くなる種類で,さらにいじめると体から汁を出したり,
地面に落ちたり,体を振って暴れるものもいる。
他には,体を反り返らせてブルブルふるわせるものや,体の一部分をふらまし,
そこにある目玉もようを見せびらかすもの,
角のような突起をニュッと出したり,くさい匂いをふりまくものもいる。
また,口から出した糸にぶら下がって,スーッと下に降りていく種類もいる。

(『虫のおもしろ私生活』)
かかる日のまためぐり来て野菊晴  終戦後ある日  富安風生
(『日本の詩歌30』)
綿つみやたばこの花を見て休む

[訳]綿つみする女よ,たばこの花を見て休んでいるね。
[季]「綿つみ」秋。
[語]綿つみ―若い女性の仕事。 たばこ―煙草。
[解]煙草の花を見て休息するのは,恋しい人を思ってのこと。
(『蕪村句集 現代語訳付き』)
なんか叫んでいるような…
明日はハロウィーンでアメリカの祝日なんですが,
10月31日がケルト民族の新年の前夜になるそうです。
秋の収穫に感謝するとともに悪霊を追い出す宗教的な行事なのに
日本では,仮装して騒ぐ日になったのは,クリスマスと変わりありませんね…
 エノキ ニレ科  
   ツグミ類,メジロ,アトリ類など
 平地から山地の日当たりのよい場所を好んで生育する。
庭木や公園樹として栽培されているが,
昔は街道の一里塚や村の境界などに植えられていたので,
今でも大木が残っているところがある。
 9月頃に茶色く熟し,アトリ類が堅い種皮を破って採食するが,
果皮が柔らかい8~9月頃にはメジロやムクドリなども採食する。
しかし一番多く採食される時期は2~3月頃で,
落下した種子をシメやイカルが歩きながら採食している。
果皮とわずかな果肉は,熟すと干し柿のような味だが,後味はよくない。

(『野鳥と木の実』)

   こすもす  

おだやかなきもちで
こすもすの花をみてゐると
そのうす紅い花がむねにうつるようなきがする

(『八木重吉全詩集2』)
ふるさとは忘れられない石蕗の花よ
(『山頭火大全』 講談社 1991年)
みんなでいただくもぎたてのいちじく
(『山頭火大全』 講談社 1991年)
目が二つでハロウィーンのようなカリン(^^ )

榠樝(かりん)の実嚙みしが遠き風の音  加藤楸邨
(『カラー図説 日本大歳時記[秋](旧版)』昭和57年)

 セキレイの尾の動きは特徴的なので,しばしば,
何かの説明として使われることがあります。
もっとも古いのは,日本書紀において,
イザナギ,イザナミが夫婦のいとなみの仕方がわからなかったところ,
セキレイがやってきて尾を振ったので,
そのやり方がわかったという話があります。
なんだか,わかったような,わからない話です。
坂本竜馬も使い手だった北辰一刀流という剣の流派でも
セキレイの尾の動きが使われています。
北辰一刀流では,剣先をそれ以前のように固定せずに,
セキレイの尾のように微妙に動かします。
この動きをそのまま「鶺鴒の尾」といいます。
この鶺鴒の尾の動きによって,次の動作に素早く移行でき,
またフェイントにもなるようです。
北辰一刀流の創始者である千葉周作が
セキレイの尾の動きを見て参考にしたとのことですが,
実際には参考にしたわけではなくて,
北辰一刀流はわかりやすさ,合理性を主眼に置いていたので,
説明のためにセキレイを持ってきただけなのかもしれません。

(『身近な鳥の生活図鑑』)

〝モズの高鳴き七十五日〟の諺のように,
初秋に梢高く〝キチキチキチ……〟とけたたましく鳴くモズの鳴き声を耳にする。
 モズが高鳴きを始めて,七十五日目に初霜がおりるからという寒さに対する警鐘でもあるが,
実は,秋から冬にかけては,獲物も少なくなり,
なかまが近くにいては獲物の分け前が少なくなるため,
一生懸命〝なわばり〟を宣言しているわけである。

(『都市のバードウォッチング・バイブル』
     千羽晋示・柳沢紀夫著 朝日出版 1981年)
わがこころ芙蓉咲くともなぐさまず
(『しづ子』)
 巻第十四 3506
新室(にひむろ)の蚕時(こどき)に到ればはだ薄穂に出(で)し君が見えぬこのころ

別棟にこもって蚕をかう時期になったので,はだ薄が穂に出るように,
私に好意を示したあの人に逢えないこの頃よ。
○採桑の場は男女交歓の場だった。
(『万葉集(三)』)
秋くれば腹立つことも苦しきも少ししづまるうつし世ながら
(『与謝野晶子歌集』)
このカリンもハロウィーンの仮装かな?
ロックバンドのキッスのようにも見える(^^ )

2016年10月29日土曜日

今日の風は…

親法師子法師(こぼし)も稲を担ひゆく
[訳]親の法師,子の法師も稲を担って行く。
[季]「稲」秋。
[語]親法師・子法師―親の僧侶と子の僧侶。法師に影法師を言いかける。
[解]日々の営みが親から子へと継承され,代々生き続ける法師の姿。味わい深い人生詩。
(以下略)
(『蕪村句集 現代語訳付き』)
大ぞらの光がわたる軽さもて山をおほへる秋の穂すすき
(『与謝野晶子歌集』)
ガマズミ スイカズラ科
  ツグミ,メジロ,ムクドリなど
 丘陵や山地の林内に生育し,庭木や公園樹としても多く植えられようになった。
 実は10月頃に赤く熟すが,この頃に鳥が採食することはほとんどない。
正月頃になるとジョウビタキやオナガなどが採食することがあるが,
次々に食べることはなく,1~2粒食べるとどこかへ行ってしまう。
鳥がよく食べる実と紹介されることがあるが,じつはあまり好まれていないようだ。
本種と同じ仲間のコバノガマズミやミヤマガマズミの実も同様。
 果実酒にすると美しい色になるが,味はほとんどない。

(『野鳥と木の実』)
いまはまだ錦木の実の赤さのみ  富安風生
(『図説俳句大歳時記 秋』角川書店 昭和39年)
ひっつきむしにひっついていた(*゜∀゜*)
黄蝶ひとつ山の空ひくく翻(ひるが)へる長き年月(としつき)かへりみざりしに
(『日本の詩歌8 斎藤茂吉』)
   雲  

ああして
また雲は空へでてくるのか
疑ひのこころはつゆもたずでてくるのか

(『八木重吉全詩集2』)
久しぶりに会えました♪

アキアカネ(トンボ科)
ハシボソガラスが一羽だけでいました。
空には,群れのカラスの声が響いていました。
声の方向を見上げるカラスの表情が何か不安そう…
 秋はざくろの割れる音して神の棲む遊星といふ地球いとしき  山中智恵子
(『現代の短歌』)
柚子の実が黄色くなってきました(^-^)

 ●ミカンの仲間に特有な液果
 ミカン(ミカン科ミカン属植物)の果実は,光沢のあるオレンジ色の厚い皮(外果皮)があって,
その内側に白色の柔らかい海綿質の部分(中果皮)があり,
さらにその内側に,薄い膜質の袋状の部分,いわゆる薄皮の部分(内果皮)があります。
 では,あのオレンジ色のつぶつぶは何でしょうか?
 ふだん食べている薄皮の内側のオレンジ色のつぶつぶは,
内果皮から内側へ向かって伸びた多数の毛が発達して,液汁を含んだものです(砂じょう)。
つまり,私たちが食べているのは果汁を含んだ毛だったのです。
このような果実を「ミカン状果」といい,ミカンやレモン,ユズなどのミカン科の植物に特有な果実です。

(『観察する目が変わる 植物学入門』)
すべての個体が群れになって寝ているわけではありません。
1羽とか2羽で街路樹で眠りについていることもあります。
群れの中で何か嫌な思いをしたことがあった個体なのかもしれません。
どの世界にも孤独を愛する者はいるということでしょうか。 

(『身近な鳥の生活図鑑』)
カラスの群れがまるで強風を喜んでいるかのように飛んでいました。
風が強いなと思っていたら「近畿で“木枯らし1号”」が吹いたそうです。
ツルソバ(タデ科 イヌタデ属)
今日は,土曜日でコスモス畑にはカメラマン&カメラ女子がいっぱい(o^^o)
近寄る前に飛んで行った…コサメビタキ