2018年11月21日水曜日

寒さを感じるほどだけど…

手袋をしていないと手が冷たく感じるほどでした。
気温が低くなり、明日は「小雪(しょうせつ)」だというのに…
台風28号が発生 日本のはるか南の海上」(°°)
ジョウビタキ 気品に満ちた庭の翁
●分類 スズメ目ツグミ科
●大きさ 全長14cm
●季節 冬
●バードテーブル ミールワーム、ピーナッツ

 ジョウビタキは日本の代表的な冬鳥のひとつで、
北海道では少数ですがその他の全国各地で普通に見られます。
銀色と黒とオレンジ色の配色が美しい気品のある小鳥です。
 市街地の庭先にも姿を現しますが、ジョウビタキを庭に呼ぶためには
その生態に合わせたちょっとした工夫が必要になります。
(『庭で楽しむ野鳥の本』大橋弘一 山と渓谷社 2007年)
その第一は、実のなる木です。
ジョウビタキは10月下旬ごろに日本に渡って来ますが、
そのときに、冬を過ごすなわばりを単独で確保しようとします。
越冬のために彼らが必要なのは何を置いても十分な食糧の確保ができる場所。
ということで、彼らの好む実がたくさんある木があれば
その場所をなわばりにする可能性が高まります。
木の種類はムラサキシキブやピラカンサ、ナンテンなどが好まれます。
(『庭で楽しむ野鳥の本』大橋弘一 山と渓谷社 2007年)
次ぎに必要なのは、止まり木。
ジョウビタキは地面にいる昆虫やクモなどを捕らえるときに、
適度な高さの棒くいなどから狙いをつけて地上に降りてついばみます。
高さ1mほどの支柱のような止まり木を設置してやるとよいでしょう。
(『庭で楽しむ野鳥の本』大橋弘一 山と渓谷社 2007年)
さらに可能なら、生き餌を用意しましょう。
ジョウビタキにとって一番の餌は生きた昆虫です。
木の実を食べ尽くすころにこうした生き餌を地面に置いてやればとても効果的です。
ペットショップで売っているミルワーム(チャイロノゴミムシダマシの幼虫)を
利用するといいでしょう。
(『庭で楽しむ野鳥の本』大橋弘一 山と渓谷社 2007年)
四十六 曾禰好忠(そねのよしただ)
  由良(ゆら)のとを渡る舟人かぢをたえ 
  行衛(ゆくへ)も知らぬ恋の道かな

 由良の戸を渡る舟人が楫(かじ)を失ったように、
恋路に迷って途方に暮れているという歌で、上の句は下の句の序詞である。
「由良の戸」は、紀州と四国の間にある海峡で、潮流が早いことで知られている。
ここでは歌枕(うたまくら)として扱ってはいないが、風光明媚(めいび)な海浜で、
「由良」という地名も、ゆらぐ、ゆらめく、
といったような言葉を聯想(れんそう)させる。
その由良の戸の潮流に逆らって、
おぼつかなく舟をあやつる漁夫の姿が彷彿(ほうふつ)とされ、
「行衛も知らぬ恋の道」には、これ以上の序詞はあるまい。
上の句と下の句が、同じ重さ(軽さといってもいい)で均衡を保ち、
自然に流れて行くことも、歌の姿をゆるぎないものにしている。
(『私の百人一首』白洲正子 新潮文庫 2005年)
 曾禰好忠は、花山(かざん)天皇の頃の歌人で、詳細な伝記は知られていない。
丹後掾(たんごんじょう)だったので、曾丹(そたん)とも呼ばれたが、
そた(粗朶(そだ)か)に通ずるといって彼は嫌っていた。
片意地で、ひがみの強い人間であったらしい。
ある時、円融院が船岡へ御幸(みゆき)になり、
二条から大宮通を上って行く行列を見るために、
道筋には物見車がつめかけていた。
やがて紫野についた一行は、錦(にしき)をはりめぐらした座敷をしつらえ、
そこで歌会が開かれた。
(『私の百人一首』白洲正子 新潮文庫 2005年)
平兼盛(かねもり)、清原元輔(もとすけ)のほかに、
後に出てくる大中臣能宣(おおなかとみのよしのぶ)、源重之(しげゆき)等が、
召しに応じて席につくと、末座の方にむさくるしい老人が坐っている。
誰かと思えば、かの好忠で、人々がとがめると、
この招かれざる客は、傲然(ごうぜん)と言い放った。
 ――今日の御遊(ぎょゆう)には、歌詠(うたよ)みが集るとうかがった。
 歌詠みならば、そこらの連中に、この好忠が引けをとるものか、と。
 居並ぶ大臣や上達部(かんだちめ)は憤怒(ふんぬ)して、
曾丹が首をとらえて追い出せと命じたので、
若い使用人達が幕の外へほうり出してしまった。
彼は一途(いちず)に歌を好んだので、
時には軽率な振舞に及ぶこともあったというが、
一途に好まなかったならば、このよう名歌は詠めなかったに違いない。
(『私の百人一首』白洲正子 新潮文庫 2005年)
およそ頑固な老人に似ても似つかぬ雅(みや)びな歌であるが、
頑固も片意地も、裏を返せば直情・純真ということで、
作品と人間の関係ほど興味のあるものはない。
位人臣を極めた謙徳公(けんとくこう)と、好忠のような疎外者(そがいしゃ)を、
(つがい)にして合せたのも面白い。
(おおや)けの歌合では、このようなことは絶対に行われなかったであろう。
(『私の百人一首』白洲正子 新潮文庫 2005年)
ツグミ[鶫] スズメ目ヒタキ科
大きさ:全長24cm
見られる季節:秋から春
見られる場所:市街地、公園、草地、屋根の上
       杭、木の枝、梢、地べた
鳴き声:キイッキイッ、クワックワッ、キュッキュッ
(『子どもと一緒に覚えたい 野鳥の名前』山崎宏監修 momobook 2018年)
だるまさんが転んだをしている
体の大きさに反して、気が弱いお人好し。
好物の木の実やリンゴを食べに来ても、
他の鳥がいるとなかなか行けず、
隅っこの方で、こっそりおこぼれを食べている。
挙動不審な行動も面白い。
ちょっと歩いてはピタッ、
またちょっと歩いてはピタッと止まる、
そんなことをたった一羽だけで繰り返す。
ずっと地面の上を歩いていて、
本当に飛ぶのか?と思うほどだが、
実ははるばるシベリアから飛んで渡って来た冬鳥。
見かけたら、思わず笑ってしまう、ユニークな動作の鳥だ。
(『子どもと一緒に覚えたい 野鳥の名前』山崎宏監修 momobook 2018年)
キツツキは脳に損傷を受けるほど木をつつく
 林の中で耳をすますと、タララララという木琴のような音色が聞こえてきます。
これはキツツキのドラミングです。
日本には、コゲラやアオゲラ、アカゲラなどがすんでいて、
彼らは鳴くかわりに木を叩き、ほかの個体とコミュニケーションをはかっています。
 またキツツキは木をつつくことで穴を開け、
木の中深く隠れている昆虫を捕まえます。
キツツキの舌はとても長く、口の中に収まりません。
ふだんは口の中から首の横を抜けて、
後頭部から頭上へ、くるりと頭蓋骨を1周しています。
先端には粘着性の唾液とトゲが装備され、
エイリアンの口吻のごとく伸びて虫を追いつめるのです。
(『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ
         川上和人 マツダユカ他 西東社 2018年)
彼らは1秒間に20回の猛スピードで木をつつき、穴をうがちます。
その衝撃は交通事故レベルともいわれ、
キツツキが脳震盪を起こさないのはなぜか、興味をそそられます。
木とくちばしの接触時間が1000分の1秒と短くて衝撃が少ない、
脳が頭蓋骨にピタリと収まって揺れにくい、
頭蓋骨の一部がスポンジ状なので衝撃が分散される、
顎や首のマッチョな筋肉が衝撃を受けとめて緩和する、
などがその理由とされています。
 しかし最近、キツツキの脳は、
やはり衝撃による損傷を受けているという研究が発表されました。
「タウタンパク質」という、アルツハイマー型認知症の
主要原因物質ではないかといわれる物質が、
ほかの鳥より多く溜っているというのです。
それでもなお、つつき続ける彼らは、
ジョーやロッキー並みのファイターなのです。

つぶやき
キツツキは、木の幹に縦にとまることが多いよ。
木につかまる爪は鋭く曲がっていて、硬い尾羽でもからだをしっかり支えるんだ。
(『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ
          川上和人 マツダユカ他 西東社 2018年)
今朝の父の一枚です。
噴水の所にある鉄柱が取り壊されるようです。
というのも根元にかなりサビが目立っていて危険だなと思っていました。