2018年11月20日火曜日

一日待てば…

昨日が嘘のような青空が広がっていました(^-^)
雲一つない青空で、
オオタカとカラスが追いかけっこをしていました(2016年11月24日の記事)。
タカは、鷲鷹目でハヤブサ科・ワシタカ科・ハゲワシ科・ミサゴ科の四科に分かれている。
ワシタカ科のサシバは夏鳥として渡来し、秋期大群をなして南方へ渡る。
同じ科のチュウヒ、大型のオジロワシ・オオワシなどは冬渡来する。
ハヤブサ科のハヤブサも冬に飛来する。
わずらわしいので科名は記さないが、
ノスリ・クマタカ・オオタカは周年日本に棲息する。
(『芭蕉博物誌』上田都史 永田書房 昭和58年)
わが国でタカ狩の始まったのは仁徳天皇の御代で、
その後、年を逐って盛んになり徳川時代の末までつづいた。
タカ狩に使われるのはオオタカやクマタカで、
雪が不足で思わしい猟が出来なかったという昭和30年の冬期中に、
クマタカは、ノウサギ223頭、タヌキ5頭、キツネ2頭を捕っている。
秋田県下のことである。
 鷲鷹目に属する鳥を猛禽類というのも宜(むべ)なる哉である。
タカは長寿で中型のハヤブサは百年以上生きるという。
ついでながら、ハヤブサの飛翔時速は280キロといわれている。
(『芭蕉博物誌』上田都史 永田書房 昭和58年)
シジュウカラは小首をかしげ警戒する
 シジュウカラやスズメなどの小鳥が、
小首をかしげているところを見たことないでしょうか。
たまらなくかわいいこのしぐさ、胸がキュンキュンしてしまいますね。
でもこれはなにも、「かわいい」にだまされやすい人間を
悩殺しようとしているのではありません。
むしろこのとき、彼らにとって人間など文字どおり眼中にありません。
(『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ
          川上和人 マツダユカ他 西東社 2018年)

 私たちが周囲になにか危険がないか警戒するとき、
首を動かし、眼球を動かして、あらゆる方向を見渡そうとします。
でもじつは鳥たちは、私たち哺乳類と違って眼球をあまり動かすことができません。
多くの鳥は目が頭の横についていて、左右の方向を広く見ることができます。
(『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ
           川上和人 マツダユカ他 西東社 2018年)
コゲラ

では、鳥たちにとって脅威となる
上空からの捕食者の攻撃にはどう対処しているのか……。
そう、首を曲げることで横についている目を上に向けるのです。
片目は上空でもう片目は地面を見ているので、
どんなふうに見えているのか気になりますが、
とにかくこれで上空への警戒はバッチリです。
(『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ
         川上和人 マツダユカ他 西東社 2018年)
エナガ

もうおわかりかと思いますが、このしぐさはかわいい小鳥だけの専売特許ではなく、
カラスだって、コガモだってクサシギだって行います。
 もうひとつ、首をかしげてかわいい鳥とえいばフクロウがいますが、
これは耳の穴をあちこちに向けて音の発生源を正確に捉え、
獲物の位置を特定しようという、えらく攻撃的なしぐさです。

つぶやき
 ほかの動物を捕らえて食べる肉食の鳥は、両目が正面を向いているものが多い。
獲物を立体的に捉えられて、ねらいやすいんだ。
(『トリノトリビア 鳥類学者がこっそり教える 野鳥のひみつ
           川上和人 マツダユカ他 西東社 2018年)
  茶の花や動かずをれと今日の易(えき)  山口英二(えいじ)

 茶の花が咲いている。
白い冷たい花をもった茶畑を散歩すると、
すっかり秋も深まったなあという感じがする。
北原白秋に、
新しく障子張りつつ茶の花もやがて咲かなとふと思ひたり
という歌があったが、まさに茶の花は晩秋である。
白いあまり目立たない花ではあるが、下を向いて咲くこの素朴な花が、かすかに匂う。
もとは中国産で聖武天皇の時代に渡来し、
健久2年(1191)に栄西禅師が宋から持ち帰って伝えてから一般化したといわれている。
桃山時代に千利休が茶道を行って、さらにひろまったことは知られている。
(『俳句日暦・一人一句366』石 寒太 右文書院 昭和56年)

 季語は「茶の花」。
伝統的な「茶の花」と軽挙を戒める「易」の掛をとり合わせているところが面白い。
ひっそりと咲く白い茶の花に、きょうの易の結果を思っているのである。
ほんのそれだけのことではあるが、
そのあっさりした淡泊のところがこの句の味わいを深くしている。
「動かずをれ」というところが、この句の眼目。
あんまり大胆にふるまうなというところが、
茶の花素朴なところと釣り合っているようである。
日常のなかから生まれ、読者に親しみが伝わってくる句である。
この人の「ある日強気ある日弱気の茅花嚙む」の句も同質の句。
  山口英二は、大正3年月21日、東京生まれ。
  昭和34年「河」参加。39年、角川俳句賞受賞。
(『俳句日暦・一人一句366』石 寒太 右文書院 昭和56年)
コスモスに大空の青さ暮れ初む
(『尾崎放哉全句集』村上護編 ちくま文庫 2008年)

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