2018年9月27日木曜日

雨が止んでくれたので

雨が止んでくれるのを待って出かけました。
花壇から飛び出したのかな?
シクラメンがメタセコイアの根元に咲いている。
  通訳の少年臆しつつ吾に訊(と)ふ吾が教へたる日本語あはれ
           前田透(とおる)『漂流の季節』(昭28、白玉書房)

 前田夕暮(ゆうぐれ)の長男として生れた透は、
10歳ころより作歌に親しみ、夕暮の主宰する「詩歌」に出詠していた。
昭和13年(1938)、東京帝国大学を卒業して、
就職した年に召集を受け、南方戦線に配属された。
特にチモール島に長くとどまり、終戦までのチモール体験は、
その後の前田透の生涯を通じて作歌の基底ともなった。
(『現代秀歌』永田和宏 岩波新書 2014年)
この一首は「サルタル宮にて」という一連にあるが、これには
「一九四六年四月、スムバワ島スムバワブサールのサルタル宮庭前の芝生に、
 チモール島部隊の百数十名の将兵が、
 或者は理由不明のまま戦犯容疑として蘭軍より召喚されて並んだ。
 簡単な取り調べののち、有罪と見做された者は
 チモール島のクーパンの濠軍刑務所へ送られ、
 更に正式裁判の後マヌス島に収容されたが、その過程で多くの者が死んだ」
という詞書がある。
(『現代秀歌』永田和宏 岩波新書 2014年)
捕虜として王宮前の芝生に引き出された前田らは、
これから戦争裁判のための簡易な取り調べを受けようとしている。
オーストリア軍による取り調べであるが、
通訳する少年は、以前前田が日本語を教えた少年だったのである。
皮肉にも、かつて自らが教えた言葉が、
いま逆におのれを裁くための言語として発せられようとしている。
結句「日本語あはれ」には、厳しく裁くための言葉でもある日本語が、
実は作者に親近感を抱く少年によって「臆しつつ」発せられる言葉であることの反映がある。
居丈高ではなく、おずおずと自らの敬愛する師に尋問の通訳をしているというシーンなのである。
(『現代秀歌』永田和宏 岩波新書 2014年)
前田はポルトガル領チモールに派遣された当初より、
現地の人たちとの交流を通じて、そこに理想社会の建設を夢見ていた。

さそりが月を嚙じると云へる少年と月食の夜を河に下り行く

という作品もあるが、昭和17年より20年まで、
原住民と暮らしを共にしていたのである。
「ポルトガル領チモール島には王四人あり。
 その一人ドミンゴ王ジュキンは私と親密でよく協力した。
 その子らは私を慕ひ私は彼等を愛した」なる詞書をもつ一連もある。
前田はその理想社会建設への志から、
終戦後もなおしばしこの島にとどまることになり、
帰還したのは翌年になってからであった。
(『現代秀歌』永田和宏 岩波新書 2014年)
コムラサキに似ているけど白いなと思って検索すると
シロシキブってあるのですね。
花の時期は素人のσ(^_^;には区別できないな…
 きのこ】
(きのこ)、くさびら、占地(しめじ)、舞茸(まいたけ)、天狗茸(てんぐたけ)
菌狩(きのこがり)、茸汁(きのこじる)、茸飯(きのこめし)、木耳(きくらげ)<夏>

 菌類の仲間で、たいがいのキノコは傘のような形をしています。
多くは夏から秋にかけて、山や林の木の根元や幹、朽ち木などに生えますが、
公園や植木鉢など思わぬ生活の場にも登場します。
木の下に生えることから「木の子(きのこ)」という意味でこの名がつきました。
 種類が多く、色や形もさまざまですが、
食べられるキノコと毒のあるキノコにわけられます。
毒のあるキノコははげしい中毒症状をおこし、最悪の場合は死にいたるものもあります。
そのため茸狩は古くからおこなわれている楽しい秋の行楽ですが、
判別がむずかしいので注意が必要です。
 ヨーロッパでは、地面に円形にキノコが生えるようすをフェアリーリングといい、
古くは妖精の踊り場や妖精が踊ったあとだとされました。
想像力をかきたてられる不思議な生きものです。

フェアリーリング 胞子から放射線状に菌がのび、古くなった中心から枯れて、
 新しいまわりだけが残ることからできる円形のキノコの群生。
(『いきもの歳時記<秋>』古舘綾子 文、
   小林絵里子 絵、舘あきら他 写真 童心社 2011年)
白萩(しらはぎ)のしきりに露をこぼしけり
(『子規句集』高浜虚子選 岩波文庫 1941年)
サルノコシカケ科のキノコだと思いますが…
ニラに似た花にアリがきているなと思ったら…ハナグモかな?
餌を求めてテクテクと
 ハシボソガラスを見ていると、お尻を振りながら地面をテクテクと歩き回り、
立ち止まったり、覗き込んだり、何かをつついたり、周囲を見たり、
また歩いたり……を繰り返しています。
これを「観察しろ」と言われても、ちょっと困ってしまいます。
大ざっぱに言えば、この一連の行動が「地上での採餌行動」なのです。
 ですが、よーく見ていると、彼らの「採餌」はさまざまな方法、
スキルから成り立っていることがわかります。
 例えば、地面に小さな昆虫がいるのを見つけると、
ハシボソガラスは素早くこれをつまみ上げて飲み込んでしまいます。
セミが死んでいると、足で踏んで、クチバシでばらばらに分解しながら食べ、
翅だけ残していきます。
草むらがあれば覗き込み、
ときにはクチバシを差し入れて草をかきわけながら覗き込んで、
蛾の幼虫でもいれば補食します。
落ち葉をクチバシで引っ掛けて(あるいは、口にくわえて)はね除け、
ドングリやミミズを探していることもあります。
ヒョイと木の幹を見上げ、
低いところに止まっているセミに向かってピョンと飛びつくこともあります。
(『鳥類学者の目のツケドコロ』松原始 ベレ出版 2018年)

2 件のコメント:

  1. こんばんは~

    >ハシボソガラスを見ていると
    今朝のNHKラジオの「すっぴん」の中のギョーカイ大図鑑で「カラス」が取り上げられていました。
    カラス愛好家の吉野かぁこさんが、カラスの雑誌『CROW’S』を自費出版されているようです。
    カラス愛好家の方がいらっしゃるって初めて知りました。
    カラス愛好家の友の会もあるようです。(^-^;

    カラスを観察していると、ひょっとしてどんどん好きになるのかも知れません。(^^♪

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    1. カイさんこんばんは(*^O^*)/
      吉野かぁこさんの情報ありがとうございます(^-^)
      Twitterを早速フォローさせてもらいました!
      散歩している公園でもカラスに餌をあげている方を見かけます。
      女性の方もいますよ(^^ )
      カラスは、嫌われものですが、見ているとなかなか面白い動きをします。
      と言いながらも、ハシボソガラスが地上をお尻振り振り歩いている姿は愛敬があって好きなのですが
      どうもハシブトガラスの集団行動は、苦手です(^^ゞ

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申し訳ありませんが,日本語だけを受けつけますm(_ _)m