2020年1月25日土曜日

曇り時々晴れの予報

空を見上げると波状の雲。
これらか天気が崩れるのかもしれません。
カメラでは画角が狭いの携帯の壁紙モードで撮影することに(^-^;
雲から山の天気を学ぼう(第17回)」(日本山岳救助機構合同会社)
モズ♀がいると思って写していると…
ナンキンハゼの実をパクリ!
肉食系だと思っていましたが…
モズの食物」(神戸の野鳥観察記)

ナンキンハゼを好む鳥たち」(6/9頁 万博公園探鳥会)

ナンキンハゼの実は脂肪分が多いので種子でロウソクを作ることができます。
ナンキンハゼの種子でロウソクを作ろう」(日本科学協会)
最初の、波状の雲は、空を見上げているとよく見かける雲です。
でも、昔人間のσ(^-^;は、ついつい洗濯板を思い浮かべて、検索すると「地震雲」がヒットする。
ネットの情報は、根拠のないことで不安を煽り、アクセス数を増やそうとしている人もいる。
雲を愛する技術』より「地震雲はあるのか」を転記しますφ(..)
この本には、図や写真が多く掲載されていて雲への理解を助けてくれます。
ここでは省略しますので、本を手にとってご覧ください!
尚、「」は雲のことです(^_-)-☆
地震雲はあるのか
 世間一般で地震雲として騒がれている雲は、全て気象学で説明できる雲です。
雲は地震の前兆にはなりません
しかし、それでもなお地震雲という非科学的な考えが世間で度々話題になるのは、雲愛の普及が足りていないからです。
何の変哲もない普通の人が、名前を間違えられた挙句に怖がられているのと同じことが起こっているのです。
(『雲を愛する技術』荒木健太郎 光文社新書 2017年)
 地震雲なるものはまず定義が曖昧(あいまい)ですが、地震の前兆として現れる雲とするのであれば、科学に中立な立場からは「地震雲は存在が証明されていない」という説明が正確です。
それなら将来的に存在が証明されるかもしれないと思うかもしれませんが、これは幽霊の存在を証明するのと同じレベルで限りなく不可能に近い問題です。
地震雲の説明として地下深くの状態の変化に伴って大気中の電磁波が放出されて雲ができるといわれているようですが、このプロセスはよくわかっていません。
仮に深い地中から電磁波が雲に何らかの影響を与えていたとしても、少なくとも世間一般で地震雲と呼ばれることの多い雲はすでに力学的・雲物理学的に説明できるため、その影響を私たちが目で見て雲の形などから判断することは不可能です。
 では世間一般ではどのような子が地震雲と呼ばれてしまっているのかを見てみると、最も多いのが飛行機雲です(図4.91 省略)。
飛行機雲は上空が湿っていれば成長して太くなりますが、観測地点から離れた空のものは遠近法で立っているように見えます。
さらに、風下山岳波など上中層の大気重力波に伴う波状雲も地震雲と呼ばれることが多いです。
このような波状雲は地下の異常に伴う重力場変動で発生すると主張される方もいるようですが、大気重力波の発生には大気の状態が非常に重要であり、重力場の変動は無関係です。
また、青空と雲の境界がはっきり分かれている場合も地震雲と呼ばれることが多いようです(図4.92、276ページ 省略)。
このときの雲を衛星から確認すると、地上の停滞前線と偏西風に対応する雲が長くのびているのがわかります(図4.93、276ページ 省略)。
このように気団の境目で青空と雲域が綺麗に分かれるということはごくありふれた現象です。
ほかにも、上空の流れに伴って発生する放射状、レンズ状の雲なども地震雲として怖がられることが多いようです。
真っ赤な焼け空や深紅の太陽・月も地震に関係するといわれることがありますが、レイリー散乱で説明できます(第3章1節・129ページ)。
最近では彩雲やハロ、アークなどの大気光象までもが「これは地震雲ですか?」と私のSNSアカウントに問い合わせが来ます。
もはや雲ではないものも含め、何でもかんでも地震と結びつけられているようです。
 ここで紹介した雲たちは、普段から空を見上げていれば頻繁に出会える子ばかりです。
地震雲という考えは、日常的に空を見ていない方がたまたま空を見上げたときに目に入った雲や、大きな地震の後に見かけた至って普通の雲に当てはめられているように思います。
認知心理学の分野で取り扱われるのが良いかもしれませんが、自分の知らない現象を不吉なものとしてカテゴライズして安心しようという心理が働いているのかもしれません。
現に「これは地震雲ですか?」と質問された方に「これは普通の〇〇雲です」というと安心されます。
それで安心して終わりなのではなく、地震が不安なら日頃から備えましょう
その上で雲を愛でましょう
雲を楽しみながら雲の声を聞けば、天気の変化を観天望気で予測することはできますし、充実した雲ライフが送れるようになります。
 地震雲とは別に、世の中には陰謀論で雲を語る人々もいます。
彼らは単なる飛行機雲であるにもかかわらず有害物質を散布する雲だと主張したり、普通の雲や大気光象を気象兵器・地震兵器なるものの実験によるものだなどと主張することがあります。
あえていう必要もないですが、現代日本においてそのような事実は一切ありません。
一部の過激な陰謀論支持者が、平成28年熊本地震の際に被災家屋や市役所庁舎に地震兵器などと落書きをするという許されざる行為をして逮捕される事件もありました。
おそらく陰謀論を支持する方には、気象学とは全く別のそうせざるを得ない何らかの背景要因があるのだろうと思います。
SNS上で雲愛を発信していると、彼らが接触してくることもあろうかと思います。
私たちが充実した雲ライフを送るためには、雲を冒瀆(ぼうとく)する彼らの発言で心を痛めるようりも、一切関わらないのがベストです。
ナチュラルにブロックするミューとして、雲を愛でましょう
(『雲を愛する技術』荒木健太郎 光文社新書 2017年)

荒木健太郎さんのTwitter
朝鮮とその芸術 新装・柳宗悦選集4』より
朝鮮人を想ふ」の続きを転記しますφ(..)

   三 

 朝鮮の歴史が受けた運命は悲しいものであつた。
彼等は抑へられ抑へられて、三千年の月日を送つた。
彼等は力もほしく又金もほしいであらう。
併し虐げられ、いぢめられた身には何よりも人情がほしいのである。
愛がほしいのである。
恐らく彼等ほど愛情を飢ゑ求めてゐる人民はないであらう。
基督教が彼等に迎へられるのも非常に自然である。
深い思索や厚い信仰が彼等を動かす主因ではない。
情愛の教が彼等には嬉しさに余る福音である。
軍政に彼等は沈黙するかもしれぬ。
然しその冷さを如何なる心が喜び得るであらう。
(『朝鮮とその芸術 新装・柳宗悦選集4』日本民芸協会編 春秋社 1972年)
 私は朝鮮の芸術―特にその要素とも見られる線( Line )の美は実に彼等が愛に飢ゑる心のシンボルであると思ふのである。
美しく長く長く引く朝鮮の線は、実に連〻として訴へる心そのものである。
彼等の怨みも、彼等の祈りも彼等の求めも、彼等の涙も、その線をつたつて流れるやうに感じられる。
一仏像を想ひ浮べても、又一陶器を擇んでも、吾〻はこの朝鮮の線に触れない場合はない。
涙にあふれる諸〻の訴へがこの線に託されてゐる。
彼等はその寂しい心持と、何ものかに憬れる苦しみの情とを美しくも又応はしくもそれ等の長くたわやかな線に含めたのである。
強大な泰然とした支那の形( Form )の美の前にその線の美は実によき対比であらう。
彼等は美しさに寂しみを語り、寂しみに美しさを含めたのだる。
追迫せられ抑圧せられた彼等の運命は、止むなく寂しみと憬れとに慰めの世を求めたのである。
悲母の観音は彼等の霊の慰めであつた。
優しく柔らな高麗の磁器は日〻の楽しい友であつた。
私はその芸術を想ふ毎に、にじみ出る涙を想はない時はない。
それ等の製作者が何を求め何を現さうとしたかを知るものは、愛の心を彼等に贈らずにはゐられぬであらう。
弱さを嘲る事が何の誇となり得よう。
彼等の寂しさは心の底から滲み出てゐる。
それは切ない生命の声であつた。
かかる経験がその芸術を永遠のものにし、その作品を永劫の美に導いたのである。
 併し如何なる国も彼等に情愛を寄せたものはなかつた。
支那は抗し難い暴君であつた。
その勢が衰へた時、立つたのは朝鮮自身ではなく満州から迫つた露国の力であつた。
最近その位置を奪つたのは再び朝鮮自身ではなくして海を隔てた日本であつた。
朝鮮は只時の流れと共に移りゆく暴君を迎へたのみであつた。
彼等は漸次疲労し衰頽する境遇を余儀なくされた。
もとより新しい支配者は昔のやうに掠奪や収斂に彼等を苦しめる事は一つもしない。
否、之に反して多額の金や諸〻の政治組織や、所謂教育を彼等に送ろうと努めた。
併し先づ彼等から奪つたものは軍隊であり、吾〻から送つたものが彼等のではない吾〻の軍隊であつた。
吾〻は先づ永遠の独立を彼等に不可能ならしめる固定した方法をとつた。
更に尚自律する彼等の精神を認めない事によつて、只日本に適する道徳と教育とを与へた。
一言でいへば物質に於ても霊に於ても彼等の自由と独立を奪つた。
かくて人は日本の思想を植ゑようとするが彼等の心を活かさうとは試みてゐない。
彼等に接する時、与へるのは刃であつて愛ではなかつた。
吾〻は費用と主権者とを与へて彼等の自由と交換させた。
彼等は生命と財産との保証を得る事によつて、愛を永へに見かぎる悲しみを嘗めた。
併し人は位置を奪ひ得ても、その心まで奪ふ事は出来ぬ。
彼等は依然として愛に飢ゑる不安な日を続けてゐる。
(『朝鮮とその芸術 新装・柳宗悦選集4』日本民芸協会編 春秋社 1972年)
今朝の父の一枚です(^^)v
ジョウビタキ♂に出会っていました。