暑さが増してきたと思ったら
紫外線も強いとのこと…
「晴れて暑い! 日焼け対策も忘れずに」(15日 えりの気象日記)
スズメバチの姿もよく見るようになりました(^^;
ちょっと判別できないのですが(セイヨウミツバチ?)
ニホンミツバチはスズメバチと闘う知恵があります。
「ハチの王者 スズメバチの死」(動画)
「竹はどのように使われてきたか」の続きは
美術工芸品・版画用のバレン・竹の梯子・籠と笊(ざる)・
和傘・扇子と団扇・御簾(みす)と竹簾(すだれ)・提灯・
竹箸・毛筆・竹の物差し・海苔竹・建築用の竹・釣竿・
竹の活性炭づくり・代替エネルギーが紹介されています。
今日は、「竹にちなんだ芸能と民俗行事」を転記したいと思いますφ(..)
竹にちなんだ芸能と民俗行事
日本人は古来、竹に心をうつし、美を見い出していた。
歌や詩などの文学に、絵画などの美術作品は、
さらに芸能、民俗行事に、
長い時間をかけて溶け込んでいったのである。
そしてまた、日本人は、竹やササに強い生命力を感じとり、
そこに神霊が宿るものだという伝承を信じてきたのである。
(『竹と暮し 小学館創造選書59』
上田弘一郎編著 小学館 昭和58年)
これほど人びとに愛され、民俗芸能に縁の深い植物は、
ほかに例がないといってもいいだろう。
なかでも、竹の筒から生まれたかぐや姫の竹取物語については、
親近感をもつ人びとが多いと思われる。
1000年以上も前につくられた物語であるが、
現在でも、映画や演劇に、若者に、
夢とロマンを与えつづけているのである。
つぎに、現在もなお、
各地で行われている竹やササを用いた民俗行事は数限りがないが、
そのなかから、有名なものをひろってみよう。
二月堂の修二会(しゅにえ)
毎年2月20日から3月15日まで、
奈良の東大寺二月堂で行われる行事で
お水とりと呼ばれ親しまれている。
天平勝宝4年(752年)に実忠和尚(じっちゅうかしょう)によって始められた
十一面観音悔過の法要である。
御本尊に、罪過を懺悔して、罪障の消滅と天下泰平、五穀豊穣、
風雨順時を祈るもので、この法要に欠かせないものに竹がある。
「修二会(しゅにえ)」(東大寺)
祭り中、毎晩、松明(たいまつ)がつけられ、とくに12日の籠松明は、
長さ8メートル、直径12~15センチの根つきのマダケの先に、
径3メートルあまりの球籠形の松明をつける。
松明には、竹の先にヒノキの五分角のものを打ち込み、
その間に杉葉をさしはさんで、
外に折板を当て、藤づるを巻いて固定する。
この大松明に火がつけられ、
二月堂の舞台の上で大きく振られて火の粉が散るさまは壮観で
多くの見物人の煩悩を焼き払うといわれている。
この行事ではほかに、達陀(だつたん)の行法にも、
お水とりの行法にも、竹が用いられる。
花祭り
毎年正月に信州で行われるもので、いろいろな木や草の花をもって、
山から山人が祝福に下りてくるさまを、
鬼の舞で、表現するものである。
そのとき、用いられるササの葉ずれの音で、
山見鬼のことばを聞き分けるのは、神秘的といえよう。
「花祭」(東栄町)
鞍馬の竹伐会式(たけきりえしき)
毎年6月20日、京都の鞍馬寺の本殿前で、
寛平年間(889~897年)に起こった大蛇退治において、
青竹を大蛇にみたてて、再現する雄壮な行事である。
雄蛇になぞらえた青竹を切り捨て、
峰延上人の説法に服した雌蛇になぞらえた
根つきの青竹は切らずに祭るのである。
僧兵姿に身をかためた法師たちが近江座と丹波座に分かれ、
導師の合図で切り争うのだが、吉凶禍福の占いとして、
丹波座が早く切れば、豊作だとされる。
この儀式は、勇壮で多くの人が見物にきて大賑わいを呈する。
七夕祭
毎年7月7日に、各地で、盛大に催される。
この行事の起こりは、天平勝宝7年(755年)7月7日に、
コト座の織女星とワシ座の牽牛星が、
天の川で、逢う瀬を楽しむとの伝説からきており、
祈りごとを書いた短冊を、厄除けとして竹やササの枝に、
ぶらさげる風習が伝わっている。
日本の三大七夕祭といわれる仙台、平塚、山口の各市では、
豪壮な飾りで、じつに盛大に行われ、参集した群衆で雑踏する。
この祭では、竹がいかに大役であるかがわかる。
ゑびす祭
ササが福をもってくるという祭事は、江戸時代から行われ、
各地で、毎年1月9日から三日間行われる。
とりわけ、大阪の今宮戎(ゑびす)神社の「ゑびす祭」は有名で
小判の紙などの下がったササをもった人の波は、たいへんで、
参詣者は、毎年百万人を越すといわれている。
竹打ち祭
秋田県の横手市などで、2月15日に行われる「かまくら」では、
冬の七夕飾りの竹竿を数百本もちだして、
二組に分かれて、叩き会い、早く折損したほうが、
負けで次年の豊凶を占う勇ましい行事である。
これに似たものに、鹿児島の「竹搗(つ)き」、
新潟の能生町の「竹引き」、
兵庫県高砂市や、佐賀県太良町の「竹割り」がある。
福井県美山町の竿(ほこ)祭は、区長を神殿に引き出し、
その面前で、その町民が、竹竿(竹ホコ)で、
床板を打ち鳴らして激励するという奇妙な風習がみられる。
(『竹と暮し 小学館創造選書59』
上田弘一郎編著 小学館 昭和58年)
続きは後日転記しますφ(..)