2020年10月8日木曜日

冷たい雨が降っているので…

もう台風14号に前線が刺激されて冷たい雨が降っています。
今まででしたら図書館へ資料探しに出かけたりしていましたが、
電車に乗る勇気がないので、食料品などの買い物するくらいで、後はステイホームです(^-^;
働いている人は、そんな悠長なことは言えないですよね!

8日 雨続く 日中ヒンヤリ」(えりの気象日記 10月7日)

Eテレで土曜日に放送された
ズームバック×オチアイ 特別編 「落合陽一、オードリー・タンに会う」
オードリー・タンさんは、天才(電脳神童)だと言われていますが、ユーモアのある方だなとも思いました。
10月11日(日)午後2時30分~再放送されますし、
見逃し配信も10日(土) 午後10:49 まであるのでおススメの番組です。
50分番組の中から紹介しますが、聞き間違いがあると思いますので
ぜひ、見逃し配信や再放送をご覧ください。
3時間ほどの対談を50分にまとめているようです。
明日も雨のようなので続きを書くつもりでいますが…

(番組より)

Q.今年1年を表す「一文字」は?

タン)それは中国語でもアラビア語でもほかの文化でも同じように書く
この文字です「〇」。
もし「1」だとすると、漢字ではこんふうに横の棒「一」。
ほかの文化では縦の棒「1」になる。
大きな違いですね。
でも「〇」は、いくら回しても同じ。
地球のみんなが同じ「原点」を共有したということで「ゼロ」選びました。

(同じ質問に)
落合)英単語で言ったら「 Border 」。
あれかな…境界の「境(さかい)」。

タン)「境」は0と1との間にある文字だと思います。
そこから月のように満ちていく可能性もあれば、欠けていく可能性もある。

落合)例えば「バイナリー(2進法)」って言った時に、0と1との間は「境」だし。
今年は多分、象徴的だったひと言は、トランプ大統領が何月だったかな4月か3月ぐりにツイートした
「THIS IS WHY WE NEED BORDERS! (だから我々には国境が必要だ!)」
っていうツイートがあったんですけど。
これは何だろう、いろんな批判や批評を考えることやもちろんたくさんのことはあるんだけど。
でも、この年ほどボーダーのことを考えた年もないなと思うかなと思って、僕はこれを選びました。

タン)そうですね。
今まさに「境」がどうなるかが問われていると思います。
(マスクを持って)今は、こうして自分とほかの人の間に境界線を作らないといけません。
自分の顔と汚れた手の間にも境界線を引かなくてはならない。
手から体内にウイルスを吸収しないためにね。
でも、ここで手を洗えば、ボーダーを取り外すこともできる。
これも1つのテクノロジー
今の状況を見て「人間にはどうしようもない」と言う人がいますが、そうではありません。
未来はどうなるか、テクノロジーで何ができるか、すべては「人」次第。

(Q.二人はどのように未来を思い描いているのか)
落合)ファッションって今どうなんだろう。
特に、ここ6カ月ぐらいのファッションは、多分、人に見せる服より自分が着たい服を着ている。
コロナのあとと前で着てる服とか、ファッションに対する考え方、自分で身につける服ってどう変わりました?

タン)マスクをしていますね。
一番変わったのは、そこです。

落合)ちなみにマスクは、ネクタイみたいになると思いますか?
それは体の中に儀礼的に残っていくみたいな。

タン)ネクタイよりも重要になってくるかもしれません。
ネクタイとマスクは「よそいきのフォーマル」なものというところが、すごく似ていると思うんですけど、マスクの方が覆っている面積が大きいはず。
一度実験して確かめてみたいですね。
それに「第二の顔」という意味でも重要だと思います。
ほかの人のネクタイばかり、しげしげと見ることはありませんけど、マスクの場合は逆ですもんね。
こんな面白い「事件」もありました。
医療用のピンクのマスクしかなかった時、小学生の男の子が「ピンクは嫌だ」と言った。
でも男性の閣僚たちがズラリとつけて、「ピンクパンサーの色だ!かっこいいだろう?」と言ってみせると、今度は男の子たちに大流行しました。
コロナ禍で学んだのは、「変化をいとわない人間こそ強い」。
固定観念にとらわれていたら危険な目に遭います。
陽一が最初に言ったように見せるためだけの服、固定観念を守るだけの服の時代は終わった気がします。
居心地の悪い「危機」の時代だからこそ本当の居心地の良さを求めて「変化」が起きる。

(ナレーション)
・デザイナー ココ・シャネル(1883~1971)
20世紀初頭まで女性のファッションといえば、「きついコルセット」に「派手な帽子」がお決まりだった中、
動きやすい「パンツルック」や「シンプルな帽子」を提案したシャネル。
背景にあったのが相次いで起きた「危機」でした。
1,000万人の死者が出た第1次世界大戦。
4,000万にの死者が出たスペイン風邪。
相次ぐ危機で起きた「労働者不足」を補うため社会に進出した女性たち。
そんな働く女性たちに動きやすい服をデザインしたシャネル。
しかし彼女の本当のねらいはもっと先にありました。

今日、最悪の敵に会うと思って
服を身につけなさい
装いはあなたの知恵!
美はあなたの武器!

      (ココ・シャネル)

シャネルは専ら男性が用いた「黒」を女性服に導入。
一握りの上流階級しか使えなかった香水を一般向けに量産。
男尊女卑が激しかった時代。
シャネルは危機を足がかりに女性たちをさまざまな呪縛から解放しようとしたのです。

タン)危機はあらゆる面で民主化をうながします。
ファッションの面でも、香水などが民主化されましたね。
その点で指摘したいのは、先ほど紹介されたシャネルの言葉には「もうひと言」あるということです。
彼女はこう言っています。

「今日、最悪の敵に会うと思って
服を身につけなさい
装いはあなたの知恵!
美はあなたの武器!
慎ましさこそが真のエレガンス」だと。

誰かの目を気にしてお定まりのきらびやかな服装をする必要はない。
自分の内面に合った服を着ればいい。
今回のコロナ禍でも、人々の虚栄心は減りましたね。
インスタグラムに派手な写真をあげるのはやめて誰もが謙虚になった。
コロナ禍のあと、大事になるのは、この「謙虚」さ。
謙虚な中でいかに自分だけのエレガンスを求めていけるかだと思います。
(続く)