2024年5月10日金曜日

ヒンヤリしていたのに

起きて戸を開けるとヒンヤリしていたのに
歩いていると汗をかきそうな陽気になりました。

スズメがハス畑の縁をチョンチョンと移動しながら水面を見ていました。
水を飲みたかったみたいなのですが、
水面に近づくための台がなかったようで
板の上にたまっていた水を飲んでいました。
私たちも水分補給に気をつけたいですね!
朝ドラ「虎に翼」第6週「女の一念、岩をも通す?」 (30)
よねが寅子に

私の口述は完璧だった。
(面接官:それで、君、弁護士になってもそのトンチキな格好は続けるのかね?)
トンチキなのは どっちだ。
あんたらの偏見をこっちに押しつけるな!
と、答えたことで落ちてしまったと語り、寅子に
私は自分を曲げない。曲げずに いつか必ず合格してみせる。
と決意を語っていました。
よねの話を聞いていて思い出したが
高校の同級生Y君が大学の推薦入学の試験を落ちてしまった。
当時、彼の成績で落ちるのは変だなと思っていた。
数年後、いつのクラス会か忘れてしまったけど
Y君にその時のことを聞くと
面接官に「親を尊敬しますか?」というようなことを質問されて
しません」と答えたそうだ。
周りでY君の話を聞いていたみんながビックリすると同時に
彼ならそう答えるだろうなぁと納得していた。
Y君は、一般試験を受けて他の大学に進学しました。

学生の頃に流行っていた「いちご白書をもう一度」にあった
就職が決まって 髪を切ってきたとき」♪という歌詞を思い出した。
女の一念、岩をも通す?」 は、司法試験の壁を突き破ることだと思うけど

第6週「女の一念、岩をも通す?」(29)
で、梅子さんから家を出たという手紙が届いていました。
梅子さんに明治の民法という大きな岩を穿って欲しかった。
DVは直接暴力を振るうだけではありません。

主題歌に

さよなら100年先でまた会いましょう
 心配しないで


戦後、憲法に男女平等が定められ、
民法も改正されて当時よりも女性の立場はよくなっているはずなのに
 DVはなぜ「見えない」のか
  共同親権導入の前に考える
 山本千晶

 離婚後の共同親権を導入する民法改正が4月16日に衆院本会議で可決された。
改正案では、一方の親にDV(ドメスティック・バイオレンス、夫婦や恋人などの性的な関係を含むことのある親密な関係性において振るわれる暴力)や、子どもへの虐待のおそれがある場合、家庭裁判所が判断し単独親権としなければならないとされるものの、家庭裁判所がそれらの判断を担うことに対し、DV被害者や支援団体などから不安の声が挙げられている。
 本稿では、DV被害の〝見えにくさ〟に言葉を与えることを通して、共同親権の議論においても、またDV被害者の存在が置き去りにされやすいことに注意を促したい。
そして、法改正の議論において、DV被害の実態に即した配慮とそのための十分な議論の時間がさかれることを願う。
(『世界 2024年6月号』岩波書店)
発売されたばかりの号なので見出しだけを転記します。
多くの人に読んでいただきたいです。

1 「支配」としてのDV
2 「DV被害者はなぜ逃げられないのか」との問い
3 結婚生活の日常とは
4 家庭の仕事への低評価
5 支配パターンの顕在化に向けて

(『世界 2024年6月号』岩波書店)
 第6週「女の一念、岩をも通す?」の中で、崔 香淑(さい こうしゅく / チェ ヒャンスク)は、
日本人の仲間の前では、正座をしていて、
兄や朝鮮人の前では片膝を立てて座っていました。
細部に神経が届いた番組制作だなと思いました。
(香淑に届いた兄からの手紙も当時の表記で書かれているそうです
崔誠姫さんの5月8日の投稿をご覧ください)
第1章 座り方の意味
 家で靴を脱ぐ民族は珍しい 


 今日、正座が特殊である理由は、ほとんど日本人しかしない奇習と思われているからです。
 日本人以外に正座をする民族や国民も、いることはいます。
イースター島のモアイ像の中には正座像を思わせるものもあります。
 イスラム教徒は礼拝中に正座をします。
しかしそれは、動作中の流れの中だけで、いわば特殊で瞬間的な行為です。
彼らは食事のときも仕事をするときも勉強をするときも、正座はしません。
 インドでも、ヨガにおいて、正座の姿勢――「ヴァジラ・アーサナ」という――は行われます。
 中国人や台湾人、韓国人も、日常的には正座をしません。
ただし、仏教徒であれば、お祈りをする際などに正座をすることはよくあります。
(『正座と日本人』丁 宗鐵 講談社 2009年)
 韓国人は椅子に座るほか、床に座って、アグラをかいたり、立て膝をしたりします。
韓国では日本の正座に相当する座り方は罪人に強制される座り方に限られます。
かつての日本の習慣にとてもよく似ています。
 韓国では本来、アグラは自分よりも身分の低い人の前でだけ許される座り方でした。
立て膝座りは、相手の地位が高かったり、相手が目上の人であったりしても行われ、本来、正しくは右の膝を立てるようです。
これらの座り方は現在の韓国でも行われていますが、アグラと立て膝の使い分けなどは、今では厳密ではないようです。
 韓国人が床に座るのは、オンドルの影響もあります。
オンドルとは、朝鮮半島や中国の東北部などで使われている床下暖房です。
これらの地域では、冬は日本以上に寒冷です。
 日本家屋は、蒸し暑い夏に適するように、畳や襖(ふすま)、縁側など、開放的に発達しましたが、韓国では、寒さをしのぐために、窓や出入り口を小さくし、オンドルを使うなど、茶室のような閉鎖的な家の造りが発達したと考えられます。
 中国は地域によってまちまちですが、床に座る習慣はおおむねありません。
椅子に座ることのほうが多いようです。
 中国人が床に座らないのは、靴を脱がない生活とも関係していると思います。
ただし、秦の始皇帝陵で出土した陶俑(とうよう)には、正座または跪坐をしていると思われる兵士の姿も見られます。
 春秋戦国時代の中国では、股割れのズボンだったので、アグラをかくと陰部が見えてしまうため、正座が一般的であったといわれています。
この習慣は唐の時代までは続いていたといわれています。
 靴を脱いで家に上がる習慣を持つ民族は、世界的には珍しく、広く普及しているのは日本と朝鮮半島、中国や東南アジアの一部くらいといわれます。
 かつて東アジアではかなり共通した座り方をしていたのですが、日本人が正座をするようになってからは、共通点がなくなってしまったことがわかります。
これらの差異には、人為的に際立たせられた背景もあることをこれから解き明かしていきます。
(『正座と日本人』丁 宗鐵 講談社 2009年)