出かけたときは曇り空でしたが、時々青空が見えました。
今夜から下り坂に向い、翌朝には雨が降る予報です。
来年の準備が始まりました。
「神戸市の生田神社 来年のえと うさぎが描かれた巨大絵馬奉納」(兵庫NHK)サイエンスZERO▽“ほこり”が天気を変える!?575でカガク!エアロゾル
エアロゾルの種類や量が、天気や雨・雪の降り方に影響を与えることが明らかになり、
激甚化する気象災害の予測に役立てようという研究が紹介されていました。
番組では、俳句が紹介されていて、
俳人の夏井いつきさんがテンション高めに投稿された俳句を紹介されていたのに対して
荒木健太郎さんがクールに分析をされていたのが面白かったです。
「“博士が子供だった頃”Vol.10謎多き雲の解明に挑む!雲研究者 荒木健太郎博士」今朝の朝ドラ「舞いあがれ!」の中で貴司君が贈った絵はがきに短歌が添えられていました。
トビウオが
飛ぶとき
他の魚(うお)は知る
水の中にも
世界があると
俵万智さんのTwitterに
舞ちゃんがトビウオで、たかし君はまだ海の中の魚なんだね。
でももう彼は知っている。
世界が広いということを。
#舞いあがれカレンダーを見ると、今日は「三の酉」。
3回ある年は、言い伝えがあって特別なお守りが授与されるそうです。
酉の市
ひょうたんの縁起にあやかって商売繁盛や魔よけを願う
「酉の市(とりのいち)」は、11月の酉の日に行われる市のことです。
関東地方に多く存在する鷲(おおとり)神社や酉の寺、大鳥神社で行われ、たくさんの人が商売繁盛などを願い、縁起のよい熊手を求め、威勢のよい掛け声や手締めの音でにぎわいます。
現在ではほかの都市でも開かれるものの、もともとは江戸独自の祭りであったことから、現在も東京の祭りが一番盛大です。
(『鳩居堂の歳時記』広田千悦子著 鳩居堂監修 主婦の友社 平成28年) その年のめぐりによって、11月の「酉の日」が2回ある年と3回ある年とがあり、3回の年は火事が多いという言い伝えから、特別なお守りが授与されます。
これは諸説ありますが、「酉=鶏の赤いトサカ」が火事を連想させることからきたともいわれています。
冷たい風が吹く、寒さ厳しい時季となり、乾燥した日も続くことから、その背景には「恐ろしい火事に気をつけたい」という人々の思いもあったのでしょう。
酉の市でも人気のモチーフのひとつ、ひょうたんは果実の元より先がふくらんで、そのかたちが末広がりであることから縁起がいいとされていますが、唐辛子のひょうたん詰めや小さなひょうたんを六つ使い「六瓢(むびょう)=無病」に通じる根つけなど、さまざまな小物も売られています。
ちなみに江戸では、酉の市で求めたものはなんでも魔除けになると考えられていたのだそうです。
(『鳩居堂の歳時記』広田千悦子著 鳩居堂監修 主婦の友社 平成28年) 「さざん花」つづき
島村の細君は差込をきらってお産の二日目に立って行くという風だから奇麗好(きれいず)きなところもあって、私の娘は編物や学校の手芸の相談に時折行っていた。
東京の縁者が焼け出されて来るまでは実家から呼んだ母と二人暮しで娘も行きやすいらしかった。
隣組の防火群長だった私も出征家族の妊婦と老母と二人きりの家は気にかけていた。
(『掌の小説』川端康成 新潮文庫 平成23年改版) 勤人ばかりの私の隣組で昼間家に残っているのは私一人というので防火群長を押しつけられたわけだった。
臆病(おくびょう)だから人にも無理をさせるつもりのないのがむしろ適任かもしれなかった。
明方まで読み書きをしていて夜番には持って来いだが、出来るだけ隣組の安眠を破らない方針で通した。 梅の花時分の夜、島村家の台所から明りがもれているようなので、私は裏木戸につかまって片足をかけようとすると洋杖(ステッキ)を垣(かき)の内側に落したことがあった。
翌日拾いに行くつもりだったが女所帯(おんなじょたい)の裏口に夜中洋杖を落して来たのはちょっと妙な気がした。
翌日の午後向うから返しに来てくれた。
細君は門口に私の娘を呼び出して、
「昨夜お父さまが三廻りにいらして落してらしたのよ。」
「あら、どこに落ちてたの。」
「裏木戸のなかよ。」
「どうしてでしょう。お父さまぼんやりね。」
「暗かったでしょう、だから……。」などと二人で言っているのを私は聞いた。 私の隣組は鎌倉でも山寄りの小さな谷(やと)だが、空襲の時私はいちはやく待避する方だった。
裏山の横穴の入口まで登ると大体隣組を見渡すことも出来た。
その日は早朝から艦載機が来襲して頭上に爆音や銃声が烈(はげ)しい時もあった。
「島村さん、危い、早く早く……。」と呼びながら私は横穴の入口から五六歩下りて行ったが、
「あっ、小鳥が――小鳥があんなにこわがってますよ。」 小鳥は二三羽梅の大木のなかにいた。
枝と枝との間を飛んでいるのだが羽ばたきばかりで少しも進めない。
青葉のなかの狭い空間に浮いて痙攣(けいれん)するような羽ばたきだ。
やっと枝に近づいても枝がよくつかめないで、足を前へ突き出し後へ倒れ落ちそうな恰好(かっこう)で羽ばたいている。
島村の細君も横穴の口にはいって小鳥の顫(ふる)えるのを見ていた。
爪先(つまさ)き立ちにしゃがんだ膝(ひざ)に両腕を固く組み縮めて首を上げていた。
傍(そば)の竹叢(たけむら)の幹になにか破片が一つあたって鋭い音がした。 島村の子供の生れ変り話に同情を覚えると、私は顫えていた小鳥を思い出した。
流産の子はその時胎内にいたわけだった。
そうして今度の子はとにかく無事に生まれた。
戦勝中の子は不慮の流産がずいぶんあった。
懐妊も少なかった。
女の生理の異常が多かった。
それがこの秋は十戸の隣組にも四組のお産があった。 娘をつれて島村の家の横を通ると生垣(いけがき)にさざん花が咲き始めていた。
私の好きな花である。
咲く季節のせいかもしれない。
戦争のためにこの世の光を見ないで失われた子供達のことを私はふとあわれむ一方、戦争のあいだにも流れ去った私の生をまた悲しみながら、私はそれがなにかに生れ変って来ることはあるだろうかと思った。
(『掌の小説』川端康成 新潮文庫 平成23年改版)
川端康成の作品、どれを読もうかと思案している方におススメです。
病院の診察までの待ち時間などにいいと思います。今朝の父の一枚です(^^)/
コサギ 小鷺
日本のシラサギは小・中・大の3種。
大きさ以外にも嘴や脚の色の相違などから見分けられる。
ここに収録されているコサギ、チュウサギ、ダイサギは日本で繁殖しているサギ。
この3種を普通はシラサギ(白鷺)という。
コサギの全長は61cm、チュウサギは68㎝、ダイサギは90㎝で、それぞれ小鷺、中鷺、大鷺と名づけられている。
「さぎ」の語源は「美しい白い羽毛」によるとする説と「騒がしい鳴き声」によるとする説がある。
私は「白い羽毛」説がよいと思う。
なぜなら、シラサギはおそらく奈良時代から普通に見られた鳥であろう。
白い鳥の姿は水の青にも、草木の緑にもよく映え、その姿も飛行の様子も好まれたであろう。
美点のほうが、名前の元になるのが自然である。
…後略…
(『野鳥の名前 名前の由来と語源』文:安部直哉、写真:叶内拓哉 ヤマケイ文庫 2019年)