2022年3月20日日曜日

雨の後…

雨がやんで、今朝は、ひんやりとした朝でした。
地下鉄サリン事件から27年 現場で遺族や被害者が追悼」(NHK)

地下鉄サリン事件が起きた当時の危機感が薄れてきているのかなと思います。
遠くの話ではなくわが身に引き寄せて危機感を感じてもらえたらいいなって思っています


洗脳されることの恐ろしさは、戦前・戦中の日本がそうですし
現代のロシアの国民もプロパガンダによってウクライナへの侵攻は正義の戦いだと思わされている。
オウム真理教が使用したのはサリンという猛毒でしたが
最近、ロシアが盛んに
国連安保理 “ロシアに生物化学兵器使用のおそれ” 各国が警戒」(NHK 3月19日)

ロシアのネベンジャ国連大使が再び発言し「新たな事実は近い将来に明らかになるはずだ」

これは化学兵器を使うことを示唆しているのだと思う。
そして、ロシアを擁護するのは中国だと思う。
中国メディアのウクライナ危機報道、ロシアに共鳴」(AFP●BBNews 3月15日)
[WBS]日本 建築家が支援!避難者の"プライバシー"配慮[株式会社坂茂建築設計]」(3月16日)
坂茂さん
(間仕切りの中に)入った女性がしばらくしたら泣き出した。
プライベートな空間に入って急に気持ちが安心したのか、リラックスしたのか。
心理的にそういう落ち着いた空間を差し上げる必要があると感じた。


ウクライナ難民支援プロジェクト
 JeongWooさんのTwitterに(3月17日)

避難するウクライナの子供たちが安心できるように国境橋におもちゃを置いたルーマニアの人々...

おもちゃの画像

悲しいニュース
空のベビーカー並べ殺された子供たちを追悼 ウクライナ侵攻」(BBCNEWS)
大好きな絵本、ウクライナ民話『てぶくろ』について

 てぶくろ
ウクライナ民話
エウゲーニー・M・ラチョフ絵 うちだりさこ訳
福音館書店 1965年
てぶくろの中にどんどんいろいろな動物が入ってゆくお話です。

 どこまでが本当の話?

 絵を読む楽しみがいっぱいの絵本です。
丁寧に細部まで描かれた絵を眺めているうちに、絵本の世界に入り込み、そして、登場人物と一緒にお話の中に“行って帰ってくる”ことを体験できる絵本ではないかな、と思います。
(『小児科医が見つけた えほん エホン 絵本』「小児科医と絵本」の会編著 医歯薬出版 2005年)
  雪の中に手袋が片方落ちています。
そこに、最初にねずみがやって来ます。
ねずみはとても小さく、手袋はねずみの何倍もの大きさがあります。
次のページでは、手袋は土台やはしごを加えられ、暖かそうな家と化しています。
そこへ、かえるがやって来ます。
次に来るのは、うさぎ。
うさぎは、2匹よりちょっと大きめ。
でも、余裕のある2匹は「どうぞ」とうさぎを迎え入れます。
そのあと、きつね、おおかみ、いのしし、くまと体の大きな動物が続けて来ますが、手袋の増改築は見事に進み、かえるとねずみの2匹はニコニコと暮らしています。
 手袋の中にくまが入ってしまうなんて、いくらこどもだって、うまく受け入れることができないのではないかと思います。
でも、こんなふうに少しずつお話が進んでいくと、くまだって手袋の中に入れるこもしれない、と思えてくるから不思議です。
 また、登場人物のネーミングも楽しいです。
“くいしんぼうねずみ”“ぴょんぴょんがえる”“はやあしうさぎ”に“おしゃれぎつね”。
きつねに限らず、皆の洋服もそれぞれ味わいがあります。
ストーリー、文章、絵とそれぞれを何通りも楽しむことができ、しかも、3~4歳でも理解できる単純だけど不思議なお話。
赤ちゃん絵本が物足りなくなった方の最初のストーリー絵本に最適です。
日本人がロシアの昔話に親しむことを可能にしてくださった訳者の内田莉莎子さんに感謝いたします。
多田香苗 明和病院 兵庫県西宮市
(『小児科医が見つけた えほん エホン 絵本』「小児科医と絵本」の会編著 医歯薬出版 2005年)
 第2章 絵本の選択

……

 たとえば、ソ連の代表的な絵本といわれるラチョフ画のロシア昔話『てぶくろ』や、アメリカの絵本作家マーシャ・ブラウンがさし絵をかいている北欧民話『三びきのやぎのがらがらどん』や、スイスの画家ハンス・フィッシャーのえがいたグリム童話『ブレーメンのおんがくたい』などは、いずれも傑作です。
今あげました三冊は、それぞれ昔話の絵本ですが、三冊ともさし絵の画風が違っていて、昔話絵本のさし絵のあり方を研究すのには絶好の材料です。
(『絵本とは何か』松居直 日本エディタースクール出版部 昭和48年)
 ラチョフは、リアリズムの国ソ連で、革命後初めてさし絵の中の動物達に着物を着せた人です。
かれの絵本の特色は、登場してくる動物達がみなロシアの美しい民族衣装を着ていることです。
しかもその動物達は人形のようではなく、動物の持っている生き生きしたフォルムを失っていません。
  「ラチョフがはじめて自分の主人公の動物たちに人間の衣裳を着せたのは、1947年の『バシキール民話集』のさしえからでした。ラチョフは、自分の登場人物たちに非常にコミックな面白さをあたえるという意味だけではなく、おもに主人公の社会的性格づけを強調し、絵のなかに民族的色彩をよりよくあらわすためにそうしたのだといわれています。
  最初、動物に人間の衣裳を着せるこの手法は理解されず、動物画の純粋性という立場を固執する人たちから、強い反対をうけましたが、今ではその反対もきえ、かえって独自の手法として評価されています。
  ラチョフの絵に特徴的なもうひとつのことは、単純な空間構成と表現ゆたかな構図、はっきりした輪かく、明確な色彩の性格描写という態度です。これはラチョフが作者の考えを単純、明快に表現して幼い読者たちにわからせるために一貫してとりつづけていることです。」(『こどものとも』78号附録)
 『てぶくろ』の訳者内田莉莎子さんは、ラチョフの芸術をこのように説明しています。
ラチョフは子どものさし絵を描く場合に二つのことを堅く守っているそうです。
その一つは、〝小さな読者を理解し、かれらに愛情を持つこと〟、その二つは、〝絵をつける文学作品を尊重すること〟だそうです。

  「このふたつのいましめをしっかり身につけ、どんなささいなことでも、作者に反対し、自分の絵によって〝反ばく〟するようなことはけっしてしなことにしている。作者の書いていること、あるいは書いていなくても本のなかに暗示されていることを発展させることは、別の問題である。主人公たちの風貌や彼らが行動する状況を視覚的具体性をもって再生することは、けっして原文からの逸脱を意味しない。補足と発展――これこそ画家の主要な課題であり、それは画家の前にきわめて大きな創造の可能性を開きだすものだ……」(『こどものとも』78号附録)

 こうラチョフは語っているそうです。
この考えは、わたしたちが絵本の文と絵の関係を見きわめるときにも、失ってはならぬ視点ではないでしょうか。
 ラチョフの動物達を見ると、かならず連想させられるのは、イギリスの古典的な絵本作家ビアトリクス・ポターの宝石のような絵本に登場する着物を着た小動物達です。
ラチョフの描く動物達が比較的からだの大きいものが多いのに比して、ポターの動物達は小さいけものが多く、いかにも女性的なこまやかさと家庭的な暖かさを持っています。
このふたりの芸術家の仕事を比べてみるのもたいへんたのしく、勉強になりましょう。
……
(『絵本とは何か』松居直 日本エディタースクール出版部 昭和48年)

なおソ連が崩壊したのは1991(平成3)年12月でした。
ソビエト連邦 崩壊」(NHKアーカイブス 1991年)
今朝の父の一枚です(^^)v
モズ♂が「朝ごはんかな?それとも違うのかな」なんて考え込んでいるのかな(*´▽`*)

折々の鳥  荒垣秀雄(あらがきひでお)
 モズ、ムクドリ

…前略…

 モズの早贄(はやにえ)は面白い習性だ。
私は早春の庭で梅の花を賞(め)で匂いをかごうと顔を近づけたら、目の前の小枝に蛙(かえる)やトカゲの干物がぶらさがっておりギョッとしたことがある。
イナゴ、バッタ、ミミズなども木の小枝や有刺鉄線に突き刺してある。
餌の乏しい冬のために食糧を貯蔵するが、それを忘れるのだという。
しかし貯蔵本能や知恵があるかどうかは疑問だ。
ある人が早贄をたくさん調べてみたら、みな臓物(ぞうもつ)を抜き取られていたそうだ。
モツだけを食べる美食家なのかもしれない。
臓物をくわえ取るため小枝に刺して固定するのだとも考えられる。
……
(『野鳥の歳時記4 秋の鳥』日本鳥類保護連盟監修 小学館 昭和59年)