2022年2月12日土曜日

薄い雲が浮んでいるけど

今朝は、青空に薄い雲が浮かんでいました。
明日は、天気が崩れてゆくのかな?
もう咲くだろうなと覗いてみると、蕾から花びらが見えてきた。
他の木はどうかなとグルっと回ると…
 マンサクがリボンのような花を咲かせていました(*^^*)
トランプ前大統領による自国中心主義の4年間でアメリカの立場は国際的に低下してしまい
その隙を狙うかのように中国が影響力を拡大しました。
北京オリンピックでプーチン大統領と習近平国家主席が2月4日(NHK)に会談を行っている。
オリンピック開催中でもウクライナ問題は、楽観を許さない状況だと思います。

ウクライナ情勢 米がポーランドに3000人規模の部隊 追加派遣へ」(NHK 2月12日)

ロシア大使、「外交の余地はある」 ウクライナ情勢でBBCに〟(BBCNEWS 2月10日)
私たちが得る情報は、西側の情報がほとんどです。
ロシアの立場がなかなか伝わってきません。
先月号になりますが「世界 2022年2月号」に 佐藤親賢さんが寄稿しています。
その一部を転記します( ..)φ
ドストエフスキー生誕二〇〇年のロシア──続く欧米との相克
                 佐藤親賢(共同通信社モスクワ支局長)
…前略…

■「楽観的な保守主義」宣言
 大統領就任前から親交があるヘンリー・キッシンジャー元米国務長官はプーチンについて、「ドストエフスキーの小説の主人公そのものだ。自国の歴史との深いつながりを感じ、冷徹に国益を考えている。『ロシアとは何か』という問いは彼にとって最も重要だ」と評した。
鋭い観察といえるかもしれない。
(『世界 2022年2月号』岩波書店)
  今から30年前の1991年末に起きたソ連の崩壊を「20世紀最大の地政学的悲劇」と呼び、愛国主義を国民統合と政権維持の中核に据えてきたプーチンはソ連崩壊後の混乱するロシアを立て直し、安定させた。
統治は2000年の大統領就任からすでに20年以上続く。
しかしその過程では、独立を求める南部チェチェン共和国への第二次軍事進攻や野党への弾圧、言論統制などの強権的手法を用いてきた。
 プーチンは「革命」にも極めて否定的だ。
内外のロシア研究者らを集めてフォーラム「ワルダイ会議」の2021年10月の講演では、ロシア革命とソ連崩壊を挙げ「革命は危機を解決するどころか却って深める。いかなる革命も、人間にもたらす害悪のほうが大きい」と断じた。
さらに「驚くべきことだが、欧米には自国の歴史の否定、家族や性別に関する価値観の否定を社会刷新の重要なステップと考えている人々がいる。だがわれわれには別の見方があり、自分の精神的価値観や伝統、文化に従う」と述べ、ロシアは健全で楽観的な保守主義の道を選ぶと宣言した。
 社会主義もマルクスら西欧知識人の思想だった。
プーチンは、「西欧かぶれ」がロシアを混乱させることを繰り返してはならないと考えているのだ。
■欧米とのにらみ合い続く
 いま欧米とロシアの対立は先鋭化する一方だ。
大量の核兵器を保持した米国とソ連が世界を二分して対峙した東西冷戦の終結後に起きたソ連の消滅で、対立は終わったかに見えた。
しかし現代のロシアは、2014年のウクライナからクリミア半島編入を機に、それを非難しロシアに経済制裁を科す欧米と深刻なにらみ合いを続けている。
 2021年ロシアがウクライナ国境付近に多数の部隊を集結させ、北大西洋条約機構(NATO)側がこれをロシアによるウクライナ侵攻の準備とみなして軍艦や戦略爆撃機を黒海周辺に派遣するなど、軍事的緊張はかつてなく高まっている。
ウクライナがNATOに加盟すれば、国境を接するロシアにとって安全保障上の重大な脅威になる。
 プーチンは「欧米は冷戦終結時に、NATOは東方に拡大しないと約束したにもかかわらずこれを破り、ロシアの国境に迫っている。レッドライン(越えてはならない一線)があるとのわれわれの警告を真剣に聞くべきだ」と批判している。
ロシアのリャプコフ外務次官は、現状は1962年に米ソが核戦争の一歩手前までいった「キューバ危機」に似ていると強い危機感を示した。
  ロシアに制裁を科しながらロシアから安い天然ガスを買い、欧州市場のスポット価格が高騰すると「ロシアが意図的に価格をつり上げている」と批判する。
ポーランド国境に欧州連合(EU)入りを図る中東の難民や移民がベラルーシ側から押し寄せると「首謀者はプーチンだ」と根拠も示さず非難する。
ロシア側からみれば、こうした欧州のやり方はロシアを見下した自分勝手なふるまいとしか映らない。
…後略…
(『世界 2022年2月号』岩波書店)