2021年12月19日日曜日

さえぎられると

日差しが黒い雲にさえぎられると風もでてきて寒かったです。
雲が薄いと彩雲が見られました。

近畿地方 冷え込み強まる 金剛山では村が「初冠雪」観測〟(関西NHK)
このニュースを見てホッとしました。

台湾 蔡英文政権“信任”の形に アメリカ産豚肉輸入で住民投票」(NHK)

台湾の人々は、香港や新疆ウイグル自治区の状況を見ての判断だと思う。

拘置所で迎える香港議会選、活動封じられても不屈の民主派」(REUTERS 12月17日)

自民 茂木幹事長 “中国の人権侵害懸念”決議「現時点難しい」〟(NHK 12月17日)
中国の人権侵害にたいしてものを言えないのは、
民主主義のレベルが中国と同じように低いからだと思う。

田中均さんのTwitterに

国が賠償責任を認めて赤木裁判が終結。
現政府が責任を認め、税金を原資とする支払いを認めたわけだから、今の政府に賠償責任の具体的内容を明らかにする責任がある。
それも行われないで、忖度の実態を明かさず闇から闇ということになれば、この国の民主主義の健全性は根底より損なわれることとなる。

お店に入るとクリスマースの飾りであふれているのですが
単なる売り上げを延ばすために利用しているだけだと思う。
何度か読み返しているうちにページがバラバラになりそうなんだけど、「品切れ」になっている…

2 伝承のなかのマリヤ
  神に愛せられたるもの
 ミリアム


 マリヤという名はヘブライ語でミリアムといい、古くはモーセ五書のなかにあらわれる。
モーセに導かれたイスラエルの民がエジプト軍の追撃を逃れて紅海を無事渡って脱出したとき(北のシルボニス湖の干潟と推定される)、アロンの姉の女預言者ミリアムが、タンバリンをとって喜び踊り、神に感謝したという。
ミリアムの名は、イスラエルではよい名で、多くの女性の名となったらしい。
語の意味は気高きもの、強きもの、という意味ともいわれ、そのほか沢山の後世の分析や釈義がある。
(『聖母マリヤ』植田重雄 岩波新書 1987年)
 ユダヤの王朝が滅んでローマの一属州となった頃、すなわちキリスト教が生まれようとする頃は、一般にヘブライ語の方言のアラム語がパレスチナ地域で用いられていた。
したがってキリストもマリヤも使徒たちも皆アラム語で語っていた。
マリヤとかマレヤとかいう呼び方はアラム語で、この時代になると、女性、婦人、という代名詞とまではいかないが、普通名詞として使われていたらしい。
 キリストの母マリヤの他に、マグダラ(ミグドル)のマリヤ(ヨーロッパではマグダレーナとかマドレーヌと呼んでいる)、ヤコブとヨセフの母マリヤ、マルタの姉妹のマリヤ、ヨハネとマルコの母でクロパという夫を持つマリヤなど、あの狭い聖書の人間の交流関係のなかでも五人も登場する。
あとになるとガリラヤの女たちのなかからサロメ・マリヤとかいう名の若い女性もつけ加わる。
まさに女性という一般名詞のごとくなっている。
  女性的要素

 しかし、キリスト教の誕生とともに、この「マリヤ(マレヤ)」の名はヘレニズム世界では宗教的に重要な意味を持つようになっていった。
それは神学的にも語の由来からも「神に愛せられたもの」という意味と考えられていった。
 とくにユダヤ的思考にもとづくユダヤ人を主とした原始キリスト教団から離れ、当時のローマ帝国内で繁栄し、互いに力を競っていたギリシャ文化、エジプト文化、ローマ文化などのような異質の文化や宗教の接触交流するあいだに、マリヤの存在はますます重要性を持つようになった。
それは父性的な男性の発想にもとづく宗教にたいし、母性的な女性のあり方から生まれる宗教が加わるといった展開をキリスト教は遂げてゆくことになる。
それは神における男性的なもの(青年、父、夫、族長、正義、敬虔)がキリストに啓示されたように、処女、妻、母性、愛、敬虔がマリヤに啓示されたと見ることもできる。
  受胎告知
 処女懐胎


 ユダヤで比較的開発のおくれていたガリラヤ地方にナザレという小さな町がある。
ここで大工工具を営むヨセフは、同じナザレのマリヤと婚約したが、まだ結婚もしないうちに、聖霊によって身重になった。
このためにヨセフは、婚約を破棄しようとするが、夢に主の使いがあらわれ、マリヤが宿している子は聖霊によるもので、世の人々の多くの罪を救う者となると告げる。
その名をイエスと名づけよと命ぜられる(これがマタイ福音書の記述である)。
 これよりもさらに古い資料と推定されるマルコ福音書は、受胎告知については全然ふれず、主の道を備えるバプテスマのヨハネからはじまる。
ヨルダン川でヨハネから洗礼を受けて、イエスが聖霊による宗教的に目覚めるところをもってキリストの誕生と見做している。
 外典のヤコブ原福音書は公けの正典に含まれず、後世の作と伝えられているが、ここにはつぎのような叙述がある。
七人の処女のなかにマリヤがいて、神殿に仕えていた。
神殿の垂れ幕をつくるべく、糸を紡(つむ)がせたとき、マリヤは紫と緋の糸を家に帰って紡いでいた。
マリヤは水瓶(みずがめ)を持って泉の水を汲みにゆくと、天使が立っていて、ルカ福音書とほぼ同じことを告知された。
マリヤは十六歳であったという。
ヨセフは身ごもったマリヤを疑って婚約を破棄しようとする。
律法(りっぽう)を犯した者をかくすこと、姦通には死の判決が下るからである。
しかし天使が夢にあらわれ、聖霊によって身ごもったこと、民を罪から救う神の子となると告知を受ける。
 古代世界で広く語られている神と人間の結婚を聖婚(ヒエロガモス)という。
ギリシャのゼウスをはじめとする神々と精霊や人間との結婚は典型的なものである。
一神教的ヘブライズムの範囲内で神と人間の新しい関係を示すためには、神の子の誕生を、聖霊や夢告知の方法で無意識の深層から新しい局面を伝える。
あり得べからずことが、きわめてきびしい一線をたどりながら、神の子誕生を実現する。
 ルカ福音書

 受胎告知について詳しく叙べてもっとも生彩を帯びているのはルカ福音書である。
 神殿で神に仕えていたナザレ出の一処女マリヤに神の天使ガブリエルが遣(つか)わされ、「めでたし恵みにみちた処女、主はあなたとともに居られる」と告げる。
マリヤが胸騒ぎしていると、「おそれてはならない、あなたは神の恵みをいただいている。あなたがみごもり生む、その子にイエスと名づけなさい」と告げられる。
「どうしてそのようなことがあり得ましょう」とマリヤは答える。
しかしガブリエルはいう。
「聖霊があなたに臨み、至高の者の力があなたをおおい、生まれる子は聖なるもの、神の子と唱えられるでしょう。……神にはできないことはありません」と。
この言葉をきいて、マリヤが「わたしは主の端女(はしため)、どうぞみ言葉のごとくなりますように」と答え、やがて天使は彼女のもとを離れていった(一ノ26―38)。
 マリヤは神の門とか、神の宿った神殿とか呼ばれる。
ユダヤ教においても人間の魂の中には神の住まうべきシェキナー(神の座、神の宮<みや>)があると考える。
シェキナーは神の聖なる臨在、現在を意味する。
マリヤを通して神と人間の新しい関係が示されたのである。
(『聖母マリヤ』植田重雄 岩波新書 1987年)

つづく…
今朝の父の一枚です(^^)v
この時期、ツグミは木の上などにいることが多いです。

 ツグミ  林武雄

 赤や黄色に彩(いろど)られた山の尾根を、「クイクイッ、キイキイ」と、ツグミの群れが鳴き交わしながら越えてゆく。
その力強い羽ばたきと群れのざわめきは、秋の深まりを感じさせる。
間もなく訪れる長い冬を告げる風物詩でもある。
 ツグミはスズメ目ヒタキ科に属し、全長24センチ、体重78.5グラム位。
シベリア大陸で夏を過ごし、10月中旬頃から日本にやって来る。
翌年4月頃までの半年間、森林や農耕地、河川をはじめ公園や庭先にも見られる代表的な冬鳥である。
関東、中部以西に多く、渡来当初には木の実などの多い山地にすみ、次第に村落や市街地にも姿を見せる。
ムクドリ位の大きさの均整のとれたスマートな形をしている。
地上では両足をそろえてホッピングしては立ち止まる、特徴のある動作はよく知られている。
(後略)
(『野鳥の歳時記5 冬の鳥』日本鳥類保護連盟監修 小学館 昭和59年)