今朝も蒸し暑くいつ降り出すかわからない空模様でした。
そんな中、救助活動をされている。
2次災害が起きないようにと祈るばかりです。〝「1人でも多くの生存者が…」熱海・土砂災害、80人が不明。救助犬も泥だらけで捜索に〟(籏智広太 BuzzFeed)
救助活動をされている隊員や救助犬も泥だらけ、汗みどろで活動されている。
関西からも京都府警や和歌山県警などが救助活動に参加されています。
「土石流 その時現地で何が? “盛り土”に潜むリスク」(NHK 7月5日)
このようなリスクは住民に知らされていたのだろうか? 平川克美さんのTwitterに
「人類の叡智を結集」する前に、人間の普通の常識をはたらかせたらどうか。
〝首相「人類の英知を結集、世界に発信」…五輪開催へ決意〟(読売新聞 7月4日)
人間の知恵は、今回の熱海のように浅いものです。
謙虚になり、人々の意見に耳を傾けるそんな度量と智慧が必要だと思います。 田中均さんのTwitterに
安倍政権が残し、菅政権に引き継がれた「説明しない政権」が今度の選挙で審判を受ける、という今朝の朝日新聞に掲載された御厨貴・東大名誉教授の意見に賛同する。
中国などの専制的体制と向き合ううえで、日本は「説明し、説得し、結果責任をとる」という民主主義の本旨に立ち戻ることが必要だ。
「(未完の最長政権)第4部:1 説明をしない政治、残した 御厨貴・東大名誉教授」(朝日新聞)昨日の記事に中西進さんが司馬遼太郎氏や犬養孝氏との出会いについてインタビューに答えた記事が載っていました。
その中に
「万葉学者を育てた 司馬遼太郎さんとの出会い」(朝日新聞 7月5日)
私は明日香という地名は、仏教を保護した古代インドのアショーカ王の名に由来すると考えています。
アショーカは、憂いがないという意味。
この土地に戦争や疫病などの苦しみがないように、という願いが込められているはずです。
アショーカ王は「無憂王(むうおう)」「阿育王(あいくおう)」とも呼ばれています。 華 燭
一番に兄と義兄と義弟と駿二とが自動車に乗込んだ。
自動車は街はづれの公園の中にある神社の方へ対つて走り出した。
「まだ時間はありますか」と、義弟が訊ねた。
義兄は腕時計をめくつて見せ、「まだ大丈夫」と、大きく頷いた。
(『定本原民喜全集Ⅰ』編集委員 山本健吉・長光太・佐々木基一 青土社 1978年)自動車は橋を渡つて、向うに公園の老樹や青い小山が見えて来る。
路傍や空地に枯草の黄色い日南が出来てゐて、澄んだ空気の中には何か鋭い線が光つてゐた。
やがて自動車は小さな堀の中の石橋を渡り、山麓にある神社の境内で停まつた。四人が地面へ降りると、向の社殿の方には恰度今、式が済んだらしい他所の二組が屯してゐて、花嫁とおぼしきものと、介錯の女の姿は目立つたが、その他の連中はみな一様な服装で、どれが婿なのか遠くからは見わけもつかなかつた。駿二達は控所の方へ上り、白い布を掛けたテーブルの前に陣どつた。
神社のすぐ後が山の崖になつてゐるので冷えるらしく、義兄は火鉢で掌を炙りながら頻りに寒がつた。そのうちに二台の自動車が入口の方へ来て停まつた。
一台はシクルハツトの木村氏や山高帽の郵便局長などで、もう一台は駿二の母や丸髷の姉や妹達であつた。
それからまた一台やつて来たが、今度は駿二の叔母や叔父達であつた。
かうして婿の方の人員は既に揃つたらしかつたが、嫁の方の軍勢はまだ一向姿を現さなかつた。さつき式の済んだ連中が今自動車で帰つて行つた。
「遅いなあ」と、木村氏は時計を捻りながら呟いた。
すると、自動車が二台境内に現れた。
皆の眼は一様にその方角に注いだ。