2020年8月3日月曜日

風が吹かないので

曇り空でしたが、風がほとんど吹かないので蒸し暑かった…(^-^;
岩崎航(わたる)さんが取材を受けた記事をリツイートされています。

ALS患者の嘱託殺人事件をめぐり、ネット上には安楽死や生死をめぐる意見が盛んに投稿されています。
こうした中、ある難病患者の詩が反響を呼んでいます。
絶望的な心境に何度も襲われながらも死を思いとどまったという作者を取材しました

NHK NEWS WEB News Up#岩崎航

岩崎さんは、どんな発信をするのかなと思っていました。
岩崎さんのエッセー集から「僕にはもう夢も希望もないよ」を転記しますφ(..)
第1章 一日、一日
 僕にはもう夢も希望もないよ


「僕にはもう夢も希望もないよ」

 茫然(ぼうぜん)と無感動な日々に流されていた頃、ぽつりと母に言ったことがあります。
たんなる恨み言や愚痴というよりも、ごまかしようのない命の奥底からもれた呻(うめ)きだったと思います。
(『岩崎航エッセイ集 日付けの大きいカレンダー』ナナロク社 2015年)
 それに対して母が返した言葉もまた静かなものでした。
「お母さん、かなしいな」
 かなしいな。
たった五文字のこの言葉とその静かな声の響きは、今でもありありと心に残されています。
親不孝をしたと思います。
 我が子が人生に対して夢も希望もないとつぶやき、絶望に覆われている姿を前にして母は何を思ったのでしょうか。

 悲しむと
 知りつつ
 叫ぶ
 夕立が
 降っている

 あまりに打ちひしがれてしまうと、人は無感動になってしまうのかもしれません。
自分がいったい何を考えているのか分からなくなってしまう。
生きていく自分という存在が、真っ白な何も見えない霧の中で消えかかっていくのはとても恐ろしい。
希望を抱くとか、困難を前にもがきながら立ち向かうという以前のところで、宿命にのみこまれていました。
 僕にはもう夢も希望もないよ。
まったく先行きの感じられない独白ですが、少なくともここには、そのときの切実な思いが凝縮されていました。
そしてそれを聞いて「かなしいな」と、ほんとうの心で応答してくれる者の言葉があった。
この一言には〝母なるもの〟の、子の幸せを願う心からの「祈り」がある。
 まぎれもなく魂の底から思ったこと、感じたことには光が宿されているのではないでしょうか。
それは見えないところで自分や他者の命をも揺り動かして、絶望に射(い)すくめられていた人生をも回転させていく動力になっていくのではないかと思います。
祈りとはそういうものではないでしょうか。

 本当に
 そう思わなければ
 祈りでは
 なく
 呟(つぶや)きなんだ


 本当に
 心の底から
 願っていることに
 向き合えば
 いのち 輝く

 ハンセン病を抱いて生きた詩人・明石海人(あかしかいじん)は、歌集『白描』の序で「深海に生きる魚族のやうに、自らが燃えなければ何処(どこ)にも光はない」と記しています。
 僕にとっても、打ちのめされて深海の底でうずくまっているほかなかったこのとき、自ら燃えていくための〝はじまり〟があったのだと思います。
 光、火花が生まれるのは反応するからです。
けっして独(ひと)りでに明るむものではありません。
命の奥底にあるかすかな光も、母の一言に僕の心が動かされたように、他者に出会うことで火花が生まれ、自ら燃える灯火(ともしび)になっていく。
僕はそう思うのです。
(『岩崎航エッセイ集 日付けの大きいカレンダー』ナナロク社 2015年)
林優里さんのお母さんは20年ほど前に亡くなったそうですが、残されたお父さんの悔しさや淋しさを思うと、お父さんは大丈夫かなと思います。
岩崎さんのエッセーを転記しながら思ったのは、
安楽死を容認せよと声を上げている人の中に
子どもを産んだ経験のある母親がいるのかな?
今朝の父の一枚です(^^)v
蒸し暑い中でもヒマワリは、シャキッとしていますp(^^)q
0655の「たぬくじ3(スリー)」
久しぶりに3つ揃いましたヽ(^。^)ノ
お天気運 アップ!
ちなみにたなくじは「腹をくくると 大吉」でした(^^)v

台風の被害がありませんように!