2019年10月26日土曜日

雨もやみ曇り空で…

昨日は、よく降るなと思うだけですんだけど
千葉や福島の方では
25日の大雨 10人死亡1人行方不明」(NHK)

(追記)
千葉の大雨、台風と高気圧・低気圧のぶつかりあい原因か」(朝日新聞)
今回は、台風から25日に温帯低気圧に変わったのですが、
それでも豪雨の被害が出ています。
新聞記事を読むと複雑な要因が絡んでいるようです。
以前紹介した記事ですが
強力化する台風 列島上陸リスク増大」(NHK)に

将来、より強力になると考えられている台風。
その背景にあるのは地球温暖化です。
(坪木和久教授)

環境問題を「セクシー」なんて言葉で胡麻化していていけないと思います。
セクシー発言が注目 小泉環境相の英語力は「国益を左右しかねない」?〟(AERA.dot)
温帯低気圧などについて『仕事で得する天気の雑学』より一部転記しますφ(..)
低気圧など雲ができて雨が降る場所には、必ず「上昇気流」があることを覚えておいてください。
夏の入道雲を思い出してもらうとよくわかりますが、空高く、上へ上へとどんどん成長していきます。
目にはハッキリ見えなくても、あの雲の中には上昇気流があります。
そして温帯低気圧や熱帯低気圧には、どちらもスケールの大きな上昇気流があるのですが、それを生み出すメカニズムが違うのです。
(『仕事で得する天気の雑学』片平敦 いろは出版 2015年)
  温帯低気圧とは、冷たい空気と暖かい空気のぶつかりあいの姿です。

 簡単に言えば空気のケンカです。
日本付近を含む温帯地方では、北の方にある冷たい空気と南の方にある暖かい空気がことあるごとにぶつかってケンカが起こります。
ぶつかった空気はどうなるかというと、地面にもぐりこむわけにはいきませんから、上へ上へと持ち上がり……はい! 上昇気流の誕生です。
 人間もそうかもしれませんが、性格の違いが大きければ大きいほど、いざ、ぶつかった時のケンカの規模は大きくなります。
北と南の気温差や、湿り気(水蒸気)の差の度合いが大きかったりすると、空気も大ゲンカを起こします。
これが温帯低気圧です。
 「爆弾低気圧」という言葉を聞いたことのある方もいらっしゃるでしょう。
これは「空気のぶつかりあい」がとても大きいせいで、とんでもなく大規模なケンカになって(低気圧がものすごく発達して)、爆弾にたとえられるような大雨や暴風をもたらす大嵐になることがあるのです。
(『仕事で得する天気の雑学』片平敦 いろは出版 2015年)
 『<こころ>の定点観測』より
なだいなださんの
社会が病むということ――個人の異常と社会の異常
の続き(最終)を転記しますφ(..)

 70年代に、ぼくは「くるいきちがい考」を書いた。
そこで「くるい」が相対的にとらえるべきだと強調した。
いかに医学的体裁をとっていようと、内科的な病気と、精神科的な病気と呼ばれるものの内容は、同質のものではない。
内科的な病気は、診断された時は、いちおう客観的事実である。
はっきり診断できない場合、つまりまだ医者の考えに過ぎない段階では、あくまで何々病の疑いである。
(『<こころ>の定点観測』なだいなだ編著 岩波新書 2001年)
しかし、精神的な異常は、明確な診断名がつけられた場合でも、まだ一つの見方に過ぎない。
内科の何々病の疑いにしかあたらない。
かつてはホモは病気とみなされていた。
社会から隔離され、人権を奪われても当然と考えられていた。
だが、今では、少数の人間の間に見られる習慣として社会に認知されている。
ということは、ホモは内科的病気のように客観的事実としての病気ではなかった、病気とみなされていただけだったということだ。
かれらを病人として収容していた精神科医は、社会のくるいに加担していたことになる。
 さて、ここでぼくが、社会がくるうといい、社会が病むといったことは、比喩に過ぎないと考えないで欲しい。
それは個人が病むということと同じくらい真実である。
一人でくるっているか、集団でくるっているかの違いに過ぎない。
同じくらいの不幸をもたらしかねないことを、認識して欲しい。

   *


 かつての軍国主義時代、日本社会のくるいは、戦場での集団自決という自殺をもたらし、あるいは国益を口実とした捕虜の生体解剖事件や、七三一部隊による生体実験などの犯罪をもたらした。
 今世界で起こっている宗教紛争、民族紛争における集団のくるいは、大量殺戮をもたらしている。
その事実を直視して欲しい。
けっして社会のくるいが比喩でないことがわかるだろう。
(『<こころ>の定点観測』なだいなだ編著 岩波新書 2001年)