この時期、桜といえば
〝大阪の造幣局 「桜の通り抜け」始まる 142品種340本〟(関西NHK)〝百日せき「耐性菌」各地で報告 “速やかにワクチン接種を”〟(NHK 4月4日)
「百日咳患者数の増加およびマクロライド耐性株の分離頻度増加について」(日本小児科学会 3月29日)
百日咳もそうですが、小さな子どもにとって恐い病気なのに誤った無責任な投稿が見られるのが
〝各地ではしかの感染確認 「渡航する人はワクチン接種検討を」〟(NHK 3月21日)
十一 かつては「命定め」の麻疹
麻疹(ましん)は俗に「はしか」とも呼ばれる。
いま国内で麻疹が大流行することはない。
だが、届出(とどけいで)伝染病の中で、結核についで患者の多い伝染病である。
(『病が語る日本史』酒井シヅ 講談社学術文庫 2008年) 届出伝染病とは、戦後まもない昭和22年に定められた「伝染病届出規則」に定められた伝染病である。
それは麻疹、百日咳(ぜき)、ポリオ、インフルエンザ、黄熱、破傷風、伝染性下痢症、つつが虫病、狂犬病、炭疽(たんそ)、マラリア、フィラリア、回帰熱の13種類の伝染病について、この病気を診察した医師は、24時間以内に患者所在地の管轄保健所長に届け出なければならないと決めた規則である。
ここに挙げた伝染病のほとんどが昭和40年代までに急速に、患者数を減らしているが、結核と麻疹はその数をなかなか減らすことができない病気である。 麻疹は毎年か1年おきかに、冬から春にかけて流行し、ほとんどの子供が逃れることができない病で、中年以上の大部分の人が麻疹にかかった経験がある。
しかし、1954年に麻疹のウイルスが発見され、1960年代にハシカ生ワクチンが実用化されてから予防できる病気になった。
わが国でも、さっそくワクチンの定期接種が始まった。
それで、患者数は半減したが、麻疹の発生は依然として続く。
ごく最近はふえる傾向さえ見られる。
しかも、なぜか日本は他の先進諸国に比べて多い病気である。
(『病が語る日本史』酒井シヅ 講談社学術文庫 2008年)麻疹は「麻疹ウイルス」、百日咳は「百日咳菌」による感染症です。
3月31日(月)から始まった朝ドラ「あんぱん」
柳井嵩のモデルはやなせたかし(柳瀬嵩)さん
やなせたかしさんが亡くなる数ヶ月前に思いを語って本の
おしまいに
ぼくは人を殺す戦争はきらいです。
憎くもなんともない人を殺すのは嫌なのです。
死ぬも嫌だったけど、もう94歳になると、そっちのほうはどうでもよくなりました。
戦争はしないほうがいい。
一度戦争をしたら、みんな戦争がきらいになりますよ。
本当の戦争を知らないから「戦争をしろ」とか、「戦争をしたい」と考えるのです。
(『新装版 ぼくは戦争は大きらい やなせたかしの平和への思い』やなせたかし 小学館 2022年)
戦争映画などを見るとカッコイイと思うかも知れませんが、本当は全然格好よくないのです。柳井嵩のモデルはやなせたかし(柳瀬嵩)さん
やなせたかしさんが亡くなる数ヶ月前に思いを語って本の
おしまいに
ぼくは人を殺す戦争はきらいです。
憎くもなんともない人を殺すのは嫌なのです。
死ぬも嫌だったけど、もう94歳になると、そっちのほうはどうでもよくなりました。
戦争はしないほうがいい。
一度戦争をしたら、みんな戦争がきらいになりますよ。
本当の戦争を知らないから「戦争をしろ」とか、「戦争をしたい」と考えるのです。
(『新装版 ぼくは戦争は大きらい やなせたかしの平和への思い』やなせたかし 小学館 2022年)
アメリカではスーパーマーケットや学校で銃をぶっぱなす人がいますね。
あれは映画やテレビの影響だと思います。
悲惨ですね。
こんなことを言うと、「アンパンマンはばいきんまんをアンパンチでやっつけるじゃないか。あれはどうなんだ」と反論する人がいます。 ばいきんまんは人じゃなくてばい菌です。
しかも、やられたら「ばいばいきーん」と言い残して去っていきます。
そして、また戻ってきて悪さをする。
アンパンマンとばいきんまんは、食べ物とばい菌です。
だから、仲良くしてもらっては困るのです。
それでも、彼らはマンガの中でともに生きています。 ぼくが最近怖いな、と思うのは、殺菌と除菌がブームになって、ばい菌というだけで目の敵(かたき)にして消毒してしまうことなんです。
たしかにインフルエンザとかノロウイルスは怖い。
でも、なんでもかんでも殺菌してきれいにしてしまうのはおかしい。
無菌状態になると、今度は人間の抵抗力がなくなってしまいます。
それでは本末転倒です。
なんだか、このところ世の中全体が嫌なものはみんなやっつけてしまおう、というおかしな風潮になっているような気がしてなりません。 国同士も同じことです。
国と国が「あいつは気にくわないからやっつけてしまえ」というのではまた戦争になってしまいます。
嫌な相手ともなんとかして一緒に生きていくことを考えなければならないのだと思います。
ぼくが言いたいのは、戦争にならないように、日頃からがんばって、みんなが戦争なんてしなくてすむ世の中にしよう、ということです。
戦争をしなくていいんだから、軍隊なんていらなくなります。 でも、これはとても難しいことですよ。
第一次世界大戦が終わったとき、世界の人たちは「戦争はもうこりごりだ」と痛感しました。
それで、国際連盟をつくったり、軍縮会議を始めたりしたのです。
ところが、平和は長続きしませんでした。 お互いに軍艦の数を減らしましょう、という会議を始めたら、「うちのほうがたくさん減らされて不公平だ」「向こうはずるいんじゃないか」とそれぞれに主張を始めて、国際連盟から脱退する国が出てしまいました。
日本もそうでした。
そうかと思えば、「こんなに賠償金をとられたのでは国が滅んでしまう」と反発する国もありました。
よくよく考えてみれば、今だって、世界中で同じような状態が続いています。 ぼくは、戦争の原因は「飢え」と「欲」ではないか、と考えています。
腹が減ったから隣の国をとってこようとか、領土でも資源でもちゃんとあるのにもっと欲しいとか、そういうものが戦争につながるのです。
これは、生き物の生存本能だから困ります。
狭い地面に別々の植物を植えておくと、いつの間にか、片方が勢力を伸ばして、片方が枯れているということがよくあります。
ちょっとでも肥えた地面をたくさん手に入れようとする植物同士の戦争があって、片方が負けたのです。 動物でも人間でも同じことですよ。
ただ、人間は頭のいい生き物だから、なんとかできるのではないか、と思うのです。
ぼくが『アンパンマン』の中で描こうとしたのは、分け与えることで飢えをなくせるということと、嫌な相手とでも一緒に暮らすことができるということです。
「マンガだからできることだ」「現実はムリだ」なんて言わずに、若い人たちが真剣に考えてくれればうれしいです。
(『新装版 ぼくは戦争は大きらい やなせたかしの平和への思い』やなせたかし 小学館 2022年)
昭和20年の記憶「好感を得るための紙芝居作り」やなせたかし(NHKアーカイブス)
昭和20年の記憶「戦後日本を想像した芝居が大好評」やなせたかし(NHKアーカイブス)今朝、父が撮したのは
ギンヨウアカシア Acacia baileyana マメ科アカシア属〔常緑高木〕
日本には明治末期に渡来し、暖地では庭や切り花用に栽培されている。
高さ8~15メートルになる。
葉は偶数2回羽状複数。
小葉は8~20対あり、白粉をかぶっているので、銀緑色に光る。
2~4月、黄色の小さな花が多数集まった球形の頭状花序を総状に多数つける。
雄しべは多数あり、花弁よりはるかに長い。
雌しべは1個。
豆果は長さ5~12センチで種子の間がくびれる。
用途 庭木、街路樹、花材
分布 オーストラリア原産
(『日本の樹木(旧版)』林 弥栄編 山と渓谷社 1985年)