2025年4月27日日曜日

初夏のような

           
日ざしは暑いですが、木陰が涼しい。
初夏のような気候で気持ちいい(^_^)v
来月、1日は八十八夜になるそうです

茶の産地 甲賀で新茶の摘み取り始まる 滋賀」(関西NHK)

昨日、土曜日からゴールデンウィークが始まっている方もいるようです。
私は、昨日、眼科で視野検査を受けてきました。
半年ごとに眼底検査と視野検査を受けています(眼圧検査は毎月)。
自覚症状がでるまでには病状がかなり進行しているので
昔は、緑内障と診断されれば失明するのは時間の問題みたいに思われていましたが
早期に発見すれば進行を遅らせることができます。

よくわかる緑内障―診断と治療―」(日本眼科医会)
今朝のDear にっぽん「いつもとなりで~大阪・ジュリと老医師の日々~
中村さんが、ダメと言っていたのですが、
ジュリエット(ジュリ)に見つめられると負けてしまっていました(^_-)
ジュリエットは中村さんだけでなく、他の患者さんのサポートもしていました。

ジュリエットと中村さんの姿をみながら思い出していたのは
もう10年前以上に放送された
こころの時代~宗教・人生~ 「“平安の祈り”を求めて」(2014年3月2日)
帚木蓬生さんも急性骨髄性白血病を発病されていました。
帚木さんの病院の副院長は、「心(しん)くん」。
この番組で初めて「ネガティブ・ケイパビリティ(negative capability)」という言葉を知ったように思います。
 第三章 分かりたがる脳
 セラピー犬、心くんの「分かる」仕組み


 ネガティブ・ケイパビリティを培(つちか)うのは、「記憶もなく、理解もなく、欲望もない」状態だという、ビオンの断言は衝撃を与えます。
 なぜなら、幼い頃から私たちが受ける教育は、記憶と理解、そしてこうなりたい、こうありたいという欲望をかきたてる路線を、ひた走りしているからです。
 それを後押ししているのは、実を言えば教育者ではなくヒトの脳です。
 私たちの脳は、ともかく何でも分かろうとします。
分からないものが目の前にあると、不安で仕方がないのです。
(『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』 帚木蓬生 朝日選書 2017年)
 私の家には「心(しん)」という名の柴犬がいます。
雄で九歳です。
二ヵ月半の頃から毎日診療所に連れて行き、フルタイムで働き、現在まで一日も休んでいません。
ペット・セラピー犬ですから、餌代やワクチン代その他も必要経費として税務署によって認められています。
つまり餌代も自分で稼いでいるのです。
その代わり、スタッフと同じく出勤簿も作成しておかねばなりません。
心くんの場合、ハンコとして小さな犬の足跡のゴム印をおしています。
 この心くんが、犬の分際でよく分かるのです。
泣いている患者さんがいると、心配気に寄り添っています。
患者さんが途切れて、待合室にひとりもいなくなると、これまた心配そうに寝ころんで入口を見つめます。
足の弱った高齢の患者さんが入口でもたもとしていると、早くはいれと言わんばかりに、ワンワンと吠えて却ってまごつかせるのです。
 大まかに言って、若くてきれいな患者さんが好きで、すぐ近寄ります。
中年の患者さんでも、心根のやさしい人は好きなようです。
犬や猫を飼っている患者さんも、臭いで分かるのでしょう、すぐになつきます。
 自宅に訪問した客は、一度会ったら覚えているようで、二、三年後にも「よう来たね」といった顔で大歓迎します。
 散歩の途中、一度大きな犬が姿を見せて吠えかかった家があります。
以来のその道は通らないようにしていました。
何年か経って試しにその家に通じる路地にはいり、くだんの家の前を通ったとき、警戒するように身構え、じっと家の中をうかがっていました。
大きな犬は死んだのか、そのあと何度通っても、犬の気配はありません。
しかし心くんは決して警戒を怠らないのです。
 心くんはまた、私が学会か何かで旅行のスーツケースを持ち出すと、ソワソワと落ちつかなくなります。
しばらく家を留守にするのが分かっているようです。
 心くんには、たいした芸は仕込んでいません。
唯一、人に自慢できるのは、右左が分かることです。
右左が分かる犬は、世界中にもそう何頭もいないはずです。
 心くんは三ヵ月の頃から、私の前を歩かせて散歩させていました。
角を曲がるたび、右、左、真直ぐと声をかけてそのとおりにさせていたのです。
すると、三歳頃から、その掛け声だけで、右、左、真直ぐと、道を選んでくれるようになりました。
 この心くんの成長と行動を観察していると、「分かる」ことの仕組みがよく理解できます。
動物の脳は、「分かる」ために発達を重ねてきているようです。
「分かる」基盤を成しているのは、とにもかくにも記憶でしょう。
記憶がなければ、分かりません。
 この記憶には二とおりあって、ひとつはその種に代々受け継がれている本能です。
種の記憶と言い換えてもいいかもしれません。
 例えば、泣いている患者さんに心くんが寄り添っていくのは、心くんが獲得した慈悲的行動だとはとても思えません。
犬という種が獲得した記憶の成果でしょう。
 犬や猫を飼っている人に心を許して寄っていくのも、臭いによって本能が呼び覚まされ、親近感を抱くのだと解釈されます。
若くてきれいな人を好きになるのも、知覚に訴える好ましいものが本能を覚醒させるのかもしれません。
 これに対して、一度好きになった患者さんの足音がすると、餌を食べていても中断し、さっとドアのほうに駆けよって行きます。
これはもう本人が獲得した記憶です。
一度家に来た客も覚えていて歓迎し、「心くんよく覚えていてくれたね」と喜ばれるのも、記憶のおかげです。
 たった一度吠えかけられた家の前では、何年にもわたって警戒するのも、出来事を記憶していたからです。
 この記憶と「分かる」の間に、記号が介在すると、より効率的になります。
私がスーツケースを用意したとたん、心くんが落ちつかなくなるのは、スーツケースが、旅行での不在を表わす記号になっているからです。
外出の服装に着替えると、玄関に先回りして待ち構えているのも、服装が記号化している証拠でしょう。
 記号として最大の力を発揮するのが言葉です。
心くんが右、左、真直ぐの言葉で、進む方向を変えるのは、全くもって言葉の力です。
 餌がほしいときなど、「これがいる(ほしい)人」と言えば、右前足をちょこんと上げるのも、長年の訓練の賜物です。
 犬よりも前頭葉を発達させたヒトでは、「分かる」ためにこの記号を大きく発展させました。
 文字や数字、符号、図形などです。
絵文字もそうでしょう。
理解を深め、互いが分かり合うために、ヒトは営々と仕事をしてきたのです。
 …中略…

 私たちも、あるわけの分からない対象物を前にしたとき、何とか分かろうとします。
生物を動物と植物に分けて、二つのまとまりにするやり方も、分かるための便宜です。
数字がランダムに並べられているのを見ると、何かいらだちますが、3つの倍数が羅列されている隠れた規則に気がつくと、どこかほっとします。
脳が分かりたがっている証拠です。
(『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』 帚木蓬生 朝日選書 2017年)
前のblogにテレビの画像を撮して載せていました。
(心くんは2023年2月に天国に旅立ったそうです)

番組で紹介されていた
ラインホールド・ニーバーの祈りの言葉

神さま,私にお与えください
自分に変えられないものを
受け入れる落ち着きを
変えられないものは,
変えていく勇気を!
そして二つのものを
見わける賢さを!

ラインホールド・ニーバーの祈り(短文)」(聖パウロ女子修道会)
ドラマ10「しあわせは食べて寝て待て 第4話
青葉乙女(田畑智子)から「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を教えてもらっていました。

番組の公式サイトに
さとこが打ち明けた膠原病(こうげんびょう)」の解説が載っています。

来週、5月1日のあさイチ
早期発見が大事!女性に多い?膠原(こうげん)病の症状
が放送されるそうです。