雷が鳴ると梅雨が明けるというけど…
梅雨明けが近づくと雷が発生しやすいようです。
明けるのはもうまもなくかな?
雷
群馬県の前橋と、石川県の金沢の雷日数を気候表でくらべると
前橋は夏に多く、日本海側の金沢は、冬の雷も意外に多い。
(『四季の博物誌』荒垣秀雄編 朝日文庫 1988年)
雷鳴がゴロゴロと聞こえるのは、
枝分かれしながら長く伸びる電光の各部分からとどく
音波の到達時刻のズレによるものらしい。
また、衝撃波から音波にかわる過程や、
上昇気流、下降気流などもゴロゴロに関係している。
避雷針は、雷を避けるのではなく、
雷の電気の通りやすい道を作ってやり、
他に迷惑を及ぼさずに大地に流し込む装置で、
英語では lightning conductor 導雷針である。
雷を起こす雲は積乱雲である。
むくむくと高く伸びていく入道雲の頭部が、成層圏に近づき、
朝顔の花が開いたように横に広がって、
鍛冶屋さんが使う「かなとこ」の形になると、
もう完全な「かみなり雲」である。
レーダーや写真経緯儀で測定すると、
夏の入道雲は7キロ以下ではにわか雨を降らせるだけだが、
8キロになると雷光、雷鳴を伴い、
12~16キロの高さになると、
その下は昼でも夜のように暗くなり、大雷雨になる。
夏の8~16キロの高さは、気温が氷点下20~50度の気層にあたる。
後に述べる冬の雷の雲頂の高さは3~5キロだが、
気温はやはり氷点下20~50度であり、夏と同じである。
入道雲がこの気温層に達することが、
雷発生の必要条件になっているらしい。
雷雲中でプラスとマイナスの電荷が分離する原因については、
水滴が分裂するときに起こるとか、
氷粒の摩擦分裂説、
あるいは氷に温度差が生ずると、
温度傾度によって電荷が分離する、という氷の温度差説など、
学説は七つほどあるが、
前記の雷雲となる必要条件の気温から考えると、
氷の雲粒が重要な役割を演じているらしい。
雷は夏に多いが、日本海側の地方では、冬も多い。
これはシベリアからの非常に冷たい北西季節風が、
相対的に暖かい日本海の海面によって、下の方から暖められ、
また水蒸気の補給も受け、
不安定になって対流を起こして雷雲を作るからである。
ただし、その高さは低く、夏にくらべるとチビッ子である。
そしてピカッと光ってゴロッと一発鳴って、
あとはしんしんと大雪を降らせる。
別名、「雨起こし」「鰤(ぶり)起こし」「鰰(はたはた)雷」。
(倉嶋 厚)
(『四季の博物誌』荒垣秀雄編 朝日文庫 1988年)
くも
クモ(蜘蛛)を見るとたいていの人は嫌悪か恐怖におそわれる。
その粘りつく網のせいか、不気味な容姿のせいか、
あるいはごく一部のものしか問題にならない毒のせいか、
この節足動物クモ形(がた)類に属する動物は、
サソリ、ダニなどの同類ともども、世界中で人に好かれない。
けれど、頭胸部と大きな腹、八本の肢、八つの目、
出糸腺(しゅっしせん)などという特徴をもったクモには
クモの生き方があり、
それは目を見張るほどの驚異に満ちている。
クモ合戦に熱中する人々には及ばずとも、
嫌悪の情を払いのけてクモをじっと見つめるなら、
何か感じるところがあるだろう。
夏の宵、うす暗がりでオニグモが網を張りはじめる。
彼らは朝になると網をたたみ、夕方また新たに張りなおす。
ずいぶん浪費ようにも思われるが、
たたむとき網は食べられて、リサイクルする。
クモに薬を飲ませたらどんな網を張るか、試してみた人がある。
アルコールを注射されたクモは、期待どおりめれめれの網を張った。
薬によって欠陥の起こり方は決まっていた。
LSDを注射すると、クモは異常に精巧な網を張った。
クモには昆虫と違って八つの単眼がある。
八つの目で世界を見たら世の中は八重に見えるのではなかろうかと、
つい思ってしまうが、
じっさいには次のようになっていることがわかっている。
八つの目といっても、六つは小さく、
頭胸部の左右に三つずつ並んでいる。
残り二つはぐっと大きく、頭の正面に、
まるで車のヘッドライトのようにギラギラとついている。
クモは生きた獲物を捕らえるが、
ハエトリグモのように網を張らずに
獲物に飛びかかって捕らえる種類では、
そのねらいは実に正確である。
その仕組みはこうなのだ。
左右にある三つずつの目は、それぞれ違う方向を向いている。
そのどれか一つに動くものの像がキャッチされると、
体の軸が反射的に回転して、クモは瞬間的にそちらを向く。
そして頭のヘッドライトで獲物を見据えて、
両眼の中心に獲物がきたとき、
電光のように肢(触肢)が突き出されるのである。
優雅な網や頑丈な網、木の葉やごみでカムフラージュした網、
いろいろと手のこんだ網で獲物を捕らえ、
あるいは歩き回って電光石火獲物を捕らえても、
結局のところクモは獲物の血液しか吸わない。
頑丈な外骨格をもった体の中で脳が大きくなりすぎたので、
食道が糸のように細くなってしまい、固形物が通らないのである。
クモ類は進化のすばらしき袋小路なのだ。
(日高敏隆)
(『四季の博物誌』荒垣秀雄編 朝日文庫 1988年)
何度か紹介している動画ですが(^^ゞ
「富津 フンチ合戦 体長10ミリ、地上の小さな戦士」
「クモの糸」(動画 小学6年)
ネコハエトリなども糸を出しています。
命綱のように足を滑らせても下まで落ちないようにしています。
小さいお子さんの子育て中の理学療法士のNさんと話していたのは、
手足口病が流行しているとニュースが流れていたこと。
「子どもの病気じゃないの?~戦慄!大人の手足口病~」
くも
クモ(蜘蛛)を見るとたいていの人は嫌悪か恐怖におそわれる。
その粘りつく網のせいか、不気味な容姿のせいか、
あるいはごく一部のものしか問題にならない毒のせいか、
この節足動物クモ形(がた)類に属する動物は、
サソリ、ダニなどの同類ともども、世界中で人に好かれない。
けれど、頭胸部と大きな腹、八本の肢、八つの目、
出糸腺(しゅっしせん)などという特徴をもったクモには
クモの生き方があり、
それは目を見張るほどの驚異に満ちている。
クモ合戦に熱中する人々には及ばずとも、
嫌悪の情を払いのけてクモをじっと見つめるなら、
何か感じるところがあるだろう。
夏の宵、うす暗がりでオニグモが網を張りはじめる。
彼らは朝になると網をたたみ、夕方また新たに張りなおす。
ずいぶん浪費ようにも思われるが、
たたむとき網は食べられて、リサイクルする。
クモに薬を飲ませたらどんな網を張るか、試してみた人がある。
アルコールを注射されたクモは、期待どおりめれめれの網を張った。
薬によって欠陥の起こり方は決まっていた。
LSDを注射すると、クモは異常に精巧な網を張った。
クモには昆虫と違って八つの単眼がある。
八つの目で世界を見たら世の中は八重に見えるのではなかろうかと、
つい思ってしまうが、
じっさいには次のようになっていることがわかっている。
八つの目といっても、六つは小さく、
頭胸部の左右に三つずつ並んでいる。
残り二つはぐっと大きく、頭の正面に、
まるで車のヘッドライトのようにギラギラとついている。
クモは生きた獲物を捕らえるが、
ハエトリグモのように網を張らずに
獲物に飛びかかって捕らえる種類では、
そのねらいは実に正確である。
その仕組みはこうなのだ。
左右にある三つずつの目は、それぞれ違う方向を向いている。
そのどれか一つに動くものの像がキャッチされると、
体の軸が反射的に回転して、クモは瞬間的にそちらを向く。
そして頭のヘッドライトで獲物を見据えて、
両眼の中心に獲物がきたとき、
電光のように肢(触肢)が突き出されるのである。
優雅な網や頑丈な網、木の葉やごみでカムフラージュした網、
いろいろと手のこんだ網で獲物を捕らえ、
あるいは歩き回って電光石火獲物を捕らえても、
結局のところクモは獲物の血液しか吸わない。
頑丈な外骨格をもった体の中で脳が大きくなりすぎたので、
食道が糸のように細くなってしまい、固形物が通らないのである。
クモ類は進化のすばらしき袋小路なのだ。
(日高敏隆)
(『四季の博物誌』荒垣秀雄編 朝日文庫 1988年)
何度か紹介している動画ですが(^^ゞ
「富津 フンチ合戦 体長10ミリ、地上の小さな戦士」
「クモの糸」(動画 小学6年)
ネコハエトリなども糸を出しています。
命綱のように足を滑らせても下まで落ちないようにしています。
午後から心臓リハビリに行ってきました。
30分間の歩行距離が2.15km
消費カロリーが128kcalでしたp(^^)q
30分間の歩行距離が2.15km
消費カロリーが128kcalでしたp(^^)q
手足口病が流行しているとニュースが流れていたこと。
「子どもの病気じゃないの?~戦慄!大人の手足口病~」