2018年5月28日月曜日

梅雨空のような…

薄曇りの朝でした。
もうじき梅雨入りになりそうな天気です。
九州北部と山口 四国が梅雨入り

子供らがつかまるによき棗(なつめ)の樹幹すべらかに年ふりにけり  三ヶ島葭子
(『現代の短歌』)
震えやまぬ合歓の睫毛よ透明の不安はきざす樹下の椅子より
(『道浦母都子全歌集』)
罌粟の実のつぶらに青む野の上にひとりいぶかる昼の月かげ
(『明石海人歌集』)
白あぢさゐ雨にほのかに明るみて時間(とき)の流れの小さき淵見ゆ
(『栗木京子歌集』)
雨ふくみ夾竹桃の花の垂れひらきそめしを佗(わ)ぶるさまとも  冨田敦夫
(『昭和萬葉集 巻二十 昭和五十年の回顧 昭和50年』講談社 昭和55年)
(昭和50年)
   桑の実
くろく熟(う)れし桑の実われの手に置きて疎開の日日を君は語らす
(『皇后陛下御歌集 瀬音』)
タイサンボク(モクレン科)

  鳩踏む地かたくすこやか聖五月(せいごがつ)  平畑静塔

 カトリックでは五月は聖母マリアに捧げる月、
この月には特にマリアを崇敬し、讃美し、熱心にロザリオの祈りを捧げる。
(景山筍吉『キリスト教歳時記』)聖母月・マリアの月・聖五月など季語となっている。
 ちなみにキリスト教関係の季語が戦後多くなったのは景山氏の努力に負うところが大きい。
氏の念願の歳時記は、没(昭和54年7月)後、翌年三月に出版され、
句集に『マリア讃歌』がある。
 この句は、聖母に捧げた忠実な券句と作者はいう。
静塔はかつての新興俳句の推進者のひとりで精神科医、
熱心なカトリック信者となった。
昭和27年作、五月はマリアの面影をしのぶ希望の月。
(『日々の俳句』沢木欣一 求龍堂 昭和58年)

聖母月」(「キリスト教マメ知識」)
ヤマボウシ(ミズキ科)

たれもその齢(よわい)をしらず花の朝
(『石牟礼道子全句集 泣きながら原』2015年)
道端でもよく見かけます(^。^)
ヒナキキョウソウ(キキョウ科)