2016年11月12日土曜日

小春空♪

嘴が鋭くないのでジョウビタキのメス
同じく木のてっぺんにいてジョウビタキのメスに似ているけど
嘴が鋭いのでモズのメス
百舌鳥のするどくぬける歯はぬけてしまふ
(『山頭火大全』 講談社 1991年) 
  妻  

この世に誇るべき物
何ひとつ持たぬわたしに
うつくしい妻があたへられてゐます
誇ることの決して無いように
しかし絶望することのないようにとでありませう

(『八木重吉全詩集2』)
こはる【小春】(暖かで春に似ているからいう)陰暦10月の異称。<[季]冬>
こはるぞら【小春空】小春の頃のうららかな空。
こはるび【小春日】小春の頃のうららかな日。また,その日ざし。<[季]冬>
こはるびより【小春日和】小春の頃の暖かいひより。小六月。<[季]冬>
ころくがつ【小六月】陰暦10月の異称。<[季]冬>

(『広辞苑 第六版』)
地にすりて茎は哀しき花コスモス
しづ子』)

 巻第五 秋歌下 257
  是貞親王の家の歌合によめる    藤原敏行朝臣
白露の色は一つをいかにして秋の木の葉をちぢにそむらむ

白露の色は一つであるのに,どのようにして秋の木の葉を色とりどりに染めるのであろうか。
▽露が紅葉を染めるという当時の把握が前提。
紅葉の色とりどりの美しい彩りを,白「一つ」と「ち(千)ぢ」との対照に興じて知的に捉える。
(『新版 古今和歌集』)
石叩き谷間に小さき谺なす  米久保進子
(『図説俳句大歳時記 秋』 角川書店 昭和39年)

はらはらと飛ぶや紅葉の四十雀  正岡子規 
(『図説俳句大歳時記 秋』 角川書店 昭和39年)
(はら「はら」は踊り字)

  コスモスのくれなゐ揺れて風を煮る風に子供は言葉をのせて  米川千嘉子

 庭かあるいは散歩の途上で,子供とコスモスを見たのだろう。
赤いコスモスが風に揺れている姿を,
風を煮ていると感じた子供の無垢な発想が愛らしい。
その子を観察する母の視線は冷静だが,
いかにも楽しげな様子を写した文体に仕上げられている。
(『岩波現代短歌辞典』)

うららかな日ざしに両親ものんびりと日向ぼっこ(^-^)

先程のハクセキレイに似ていますが,

セグロセキレイ L21cm
頭部から胸・体の上面は黒く,眉斑(びはん)と腮(さい)は白い。
腹は白い。
冬羽では背が灰色を帯びるものがあり,また,腮や額の白色部が広い個体もある。
翼は白くて,風切の先・初列雨覆・小雨覆は黒い。
幼鳥は頭部から背が灰褐色,腹は灰白色,白い眉斑は小さい。
声:ジジ,ジージーと濁っている。
チチージョイジョイジョイなどとさえずる。
習性:九州以北で繁殖し多くの地方で留鳥だが,
冬期には南西諸島で見られることもある。
内陸の湖沼畔や中流以北の川原に多く,
ハクセキレイが多い海岸や海に近い川にはほとんどいない。
一般習性はハクセキレイに似ている。

(『フィールドガイド 日本の野鳥』)

背黒せきれい降りしく雨にながさるるやうに草叢にまたも消えたり
(『沢口芙美歌集』)