2025年1月13日月曜日

成人の日

成人を迎えた若者たちを祝福しているみたいに青空が広がっていました。
昨日、式やつどいがあった地域もあります。

被災地で「二十歳のつどい」 復興への決意新たに 珠洲市〟(石川NHK 1月12日)
 〝京都 三十三間堂で20歳の若者が晴れ着姿で「弓の引き初め」〟(京都NHK 1月12日)
以前は、1月15日に成人式がありました。
弓の引き初めの前に行なわれるのが

 15日 柳の御加持 
    三十三間堂 東山区三十三間堂廻り町
 同寺の年間最大の法要。楊枝(ようじ)浄水供ともいう。
この日は1月9日から修される加持祈禱会の結願日で、午前8時より内陣が開放され、妙法院門跡が参詣者の頭に柳の枝でお加持の浄水を振りかけ、功徳を分け与える。
この浄水は、閼伽(あか)水の内に楊(やなぎ)の枝を挿し、同寺本尊の1001体の千手観音に七日間祈願を込めたもので、これを授かると年中頭痛がおきず、また記憶力もよくなるといわれる。
平安の昔、この観音への祈願によって後白河法皇の持病の頭痛が治ったという伝承にちなんだ行事。
(『京都歳時記』宗政五十緒・森谷尅久編集 淡交社 昭和61年)

楊枝のお加持と大的大会」(蓮華王院三十三間堂)
 15日 三十三間堂通し矢 

 柳の御加持の結願を記念して行なわれる弓の引き初め儀式。
現在は通し矢にちなんで三十三間堂大的全国大会が行なわれる。
全国から弓道の有段者が集まり、本堂西側に設けられた射場で直径約1メートルの的を約60メートルの距離から競射する。
かつては三十三間堂の端から端まで六六間(約120メートル)の距離で、一昼夜に何本通すかを競ったという。
室町時代後期の洛中洛外図に堂のかたわらで弓を引く姿がみられるが、盛んに行なわれるようになったのは安土桃山時代という。
大会には有段者のほか新成人の男女が参加し、振袖に紫の袴姿も交じって一般の競技大会には見られない華やかさがある。
(『京都歳時記』宗政五十緒・森谷尅久編集 淡交社 昭和61年)
三十三間堂 京弓」(NHKアーカイブス 2003年)

洛中洛外図屏風・右隻第1扇上(東福寺、三十三間堂、観世能)」(国立民俗博物館)

花洛細見圖 : 8」(04/14 佛教大学図書館)

現代の成人式の始まりは、
成人式発祥の地のまち蕨」(蕨市)

それまでの通過儀礼としての成人儀礼は国立国会図書館の記事が分かりやすいです。
古代からの日本の歴史を知っておくと
「明治からの伝統」を「日本の伝統」という方たちの言葉が、
いかに薄っぺらいかが分かると思います。

成人の儀式―古代から近世まで―」(「本の万華鏡」国立国会図書館)
 時々ニュースになるのが

3章 人生のなぜ
 育つ03 成人式はなぜ荒れるのか?
 

 1月中旬、毎年、話題となるのが「荒れる成人式」。
ド派手な衣装で徒党を組み、時に、会場外での暴走行為に及ぶ者までいる。
ヤンキーたちの晴れ舞台に、世間の目は厳しい。
 荒ぶる若者の姿は、神社の祭りでも見られる。
ところが、祭りでの乱痴気騒ぎは祭りを破壊するのではなく、むしろ祭りを盛り上げている。
祭りには祭りなりの秩序があるのだ。
その秩序は、長老・中年・若者・子供といった年齢階梯(かいてい)制によって保たれている。
(『現代民俗学入門 身近な風習の秘密を解き明かす』島村恭則編 創元社 2024年)
 一方、成人式には同世代のみが参加し、上下関係がない。
来賓の大人たちも、同じ組織の年配者ではなく他人である。
このような成人式は、祭りと比べて人々を統べる力が脆弱だ。
 勇壮な祭りで知られるK市の成人式は、意外にも荒れてはいない。
当日、祭りの組織の青年団の団長が、お祝いの名目で駆け付けて会場の後方に立ち並び、素行の悪い若者に目を光らせているからだ。
 成人式は、祭り的な高揚を期待させつつも、祭りのように決まった発散方法がなく、仲間としての年長者の監督もない。
これが「荒れる成人式の一因ではなかろうか(森田玲)。
 祭りの二つの局面(図省略)
 祭りには厳粛な「神事(しんじ)」と娯楽的な「神賑(かみにぎわい)」という二つの局面がある(森田玲『日本の祭と神賑』)。
異様な興奮に包まれる神賑は、日常と比べると無秩序な状態に見えるが、祭りの中のルールの範囲内で行なわれる。
参加者は、祭りを通して魂を更新しケの日常に復帰する。
そのため「ケ→ハレ→ケ」という循環を破壊するような(=一線を越えるような)暴挙は祭りでは行なわれない。
岸和田祭(大阪府岸和田市)の地車(だんじり)
 その見せ場は、高速で辻を直角に曲がるヤリマワシ。
このような危険をともなう局面は、時に暴走状態と受け取られることがあるが、祭りの担い手それぞれが年齢ごとに割り当てられた役を果たすことによって成立する秩序ある行為である。
(『現代民俗学入門 身近な風習の秘密を解き明かす』島村恭則編 創元社 2024年)

岸和田だんじり祭の魅力」(岸和田市)

岸和田だんじり祭 曲がり角の「やりまわし」は迫力満点〟(みちしる NHKアーカイブス 2007年)
今朝の父の一枚です(^^)/

 第2章 住宅地や餌台にくる鳥―シジュウカラ 
✤営巣場所

 山野に巣箱をかけると、シジュウカラがよく利用する。
もともとは、樹洞などに営巣(えいそう)していたが、適当な営巣場所がないと、穴のあいたブロック塀の中、石垣のすき間、ポスト、地面においた植木鉢までも利用することがある。
 巣箱のなかをのぞくと、巣は、ミズゴケを下に敷き、卵を産むところ(産座)は羽毛や動物の毛などでていねいにお椀状に造る。
(『都市鳥ウオッチング 平凡な鳥たちの平凡な生活』著:唐沢孝一、絵:薮内正幸 ブルーバックス 1992年)

明日から通院で三連休になりますが、金曜日も天気が悪ければ……