巻第十二(寄物陳思) 3068
水茎(みづくき)の岡(をか)の葛葉を吹き返し面(おも)知る児(こ)らが見えぬころかも
(水茎の)岡の葛葉を風が翻すようにはっきりと,顔を見知ったあの娘が見られぬこの頃だ。
▽上三句は序詞。
葛の葉は風に吹かれると白い葉裏を見せて目立つので,「面知る」を導く。
初句の「水茎の」は岡の枕詞。
(『万葉集(三)』)
水茎(みづくき)の岡(をか)の葛葉を吹き返し面(おも)知る児(こ)らが見えぬころかも
(水茎の)岡の葛葉を風が翻すようにはっきりと,顔を見知ったあの娘が見られぬこの頃だ。
▽上三句は序詞。
葛の葉は風に吹かれると白い葉裏を見せて目立つので,「面知る」を導く。
初句の「水茎の」は岡の枕詞。
(『万葉集(三)』)
ヤブマメ(マメ科)
かたまって曼珠沙華のいよいよ赤く
(『山頭火著作集Ⅱ この道をゆく』大山澄太編/潮文社 昭和47年)
(『山頭火著作集Ⅱ この道をゆく』大山澄太編/潮文社 昭和47年)
芒ぞと早や吹かるるを子にも見せ
(『花句集』中村汀女 求龍堂 昭和58年)
(『花句集』中村汀女 求龍堂 昭和58年)
カラ類の中では,私たちになじみのもっともふつうの小鳥で,
夏はつがいの生活をしてなわばりをもち,
繁殖期をすぎた秋冬には,家族群,
あるいは数家族合同の大小の群れをつくって生活するといった,
鳥の中でも,その一年の生活がよくわっている種類でもある。
(『都市のバードウォッチング・バイブル』
千羽晋示・柳沢紀夫著 朝日出版 1981年)
夏はつがいの生活をしてなわばりをもち,
繁殖期をすぎた秋冬には,家族群,
あるいは数家族合同の大小の群れをつくって生活するといった,
鳥の中でも,その一年の生活がよくわっている種類でもある。
(『都市のバードウォッチング・バイブル』
千羽晋示・柳沢紀夫著 朝日出版 1981年)
エゾビタキ
スズメ目 ヒタキ科,全長14.5cm
キビタキの雌に似ていますが,白い胸から腹にかけて褐色の斑紋があるので見わけがつきます。
雌雄は同じ色彩です。
シベリアやカラフトで繁殖し,春と秋に日本列島を通過する旅鳥です。
理由はよくわかっていませんが,エゾビタキは春より秋によく見られます。
渡りのときには,都会の公園にもきます。
スズメ目 ヒタキ科,全長14.5cm
キビタキの雌に似ていますが,白い胸から腹にかけて褐色の斑紋があるので見わけがつきます。
雌雄は同じ色彩です。
シベリアやカラフトで繁殖し,春と秋に日本列島を通過する旅鳥です。
理由はよくわかっていませんが,エゾビタキは春より秋によく見られます。
渡りのときには,都会の公園にもきます。
口ばしは小さく幅広で枝や幹,地面にいる昆虫をつまむのには適していません。
近くを飛ぶハエなどを空中でとり,またもとの枝にもどるというヒタキ類特有の採餌をします。
ほとんど鳴くことがありませんが,
ときおり「ジッジッ」あるいは「ツィー」と細い声で鳴くことがあります。
サシバが渡るころ,同じように日本列島を北から南へ通過しますが,
サシバと違い,エゾビタキは夜にひっそりと渡るようです。
冬は東南アジアですごします。
(『自然観察12カ月』)
近くを飛ぶハエなどを空中でとり,またもとの枝にもどるというヒタキ類特有の採餌をします。
ほとんど鳴くことがありませんが,
ときおり「ジッジッ」あるいは「ツィー」と細い声で鳴くことがあります。
サシバが渡るころ,同じように日本列島を北から南へ通過しますが,
サシバと違い,エゾビタキは夜にひっそりと渡るようです。
冬は東南アジアですごします。
(『自然観察12カ月』)
北米原産のハナミズキの実
北米大陸には果実食のサルがいなかった。
同じ祖先から分かれて北米に渡った仲間は,そこで鳥をターゲットに進化した。
鳥に合わせた一口サイズの実とし,一気食べを防ぐために苦くまずくしたのだ。
(『野に咲く花の生態図鑑』)
北米大陸には果実食のサルがいなかった。
同じ祖先から分かれて北米に渡った仲間は,そこで鳥をターゲットに進化した。
鳥に合わせた一口サイズの実とし,一気食べを防ぐために苦くまずくしたのだ。
(『野に咲く花の生態図鑑』)
ふようは白し句座の秋かげり早しとおもう 萩原井泉水
(『日本の詩歌19』)
(『日本の詩歌19』)
カンナ咲く要失せしめし壕ほとり
(『しづ子』)
(『しづ子』)
山家集 中 恋 601
朽ちてただ しをればよしや わが袖も 萩の下枝(したえ)の 露によそへて
萩の下枝の露によって葉の色が変わってしおれてしまうように,
自分の袖も恋の涙のために朽ちてしおれてしまうのなら,それはそれでよいのだ。
(『山家集』)
朽ちてただ しをればよしや わが袖も 萩の下枝(したえ)の 露によそへて
萩の下枝の露によって葉の色が変わってしおれてしまうように,
自分の袖も恋の涙のために朽ちてしおれてしまうのなら,それはそれでよいのだ。
(『山家集』)
早稲田(わせだ)より立ちてくる香をこほしみぬきのふのごとく今日(けふ)も通りて
(『日本の詩歌8 斎藤茂吉』)
(『日本の詩歌8 斎藤茂吉』)
こほし【恋し】「こひし」の古形。恋しい。
(『広辞苑』)
(『広辞苑』)