2018年4月27日金曜日

曇り空だったけど…

曇り空の朝でした。
それでも歩くのにはちょうどいい気候でした(^-^)

  若竹や橋本の遊女ありやなし  与謝蕪村

淀川の乗合船から若竹に囲まれた橋本の町の眺め、かつて西行が見たという遊女を幻想した句である。
(…略…)
この句によって作者と橋本の遊女との情事を実証しようとする試みもあるが、
その当否は別としても、この句のもつ艶な印象は否(いな)めない。
季語は「若竹」。

橋本―京都府綴喜郡八幡町で、男山の麓にあたる京街道の宿駅。淀川の左岸に位置し、遊郭があった。
ありやなし―無事で暮らしているかどうか。
『伊勢物語』九段の「名にし負はばいざ言(こと)とはむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと」という歌をふまえていよう。
*蕪村に墨で描き淡彩をほどこした紙本(しほん)半切(はんせつ)の自画賛があり、なかなか秀逸である。
それには十数本の若竹が略画され、上部にこの句が賛として書きこまれている。
蕪村の好きな句の一つであったらしい。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』栗山理一他校注・訳 昭和47年)
ピントが甘い上に曇り空で露出を合わせることができず
青色がくすんでしまいましたがオオルリ♂のようです。
オスのあで姿と美声のもてはやされるオオルリは、
実はメスも美声の持ち主なのだ。
たとえば、ヒナの食事を持ち帰ったメスが巣の近くに敵を発見すると、
まるでオスのようにさえずり始めるのである。
枝にじっととまって朗々と鳴いているが、うれしいはずはないから、
きっと気が気でない警戒の叫びなのだろう。
その顔色が私たちには読めないだけなのだ。
ヒナが巣立ってからも、近くに危険を感じるとこのさえずりをする。
さえずり続けている母親は、巣やヒナに近づかないから、
私たちがこの声を鑑賞しているということは、
子育ての邪魔をしているということだ。
もし不用意に近づいてしまい、メスがさえずりを始めたら、
彼女が鳴きやむところまで移動しよう。
いつも自慢ののどをを震わせているオスは、
メスが必死にさえずっているときはあまり目立たず、
まるでいくじがないように見える。
一方で、オオルリのオスとメスが並んでさえずり合うという観察もある。
アメリカの何種類かのヒタキ類などでは、つがいでのデュエットがよく研究され、
つがいの絆を強めるなどの意味があるとみなされている。
日本ではそのようなテーマでの詳しい調べはまだないので、
オオルリをぜひじっくり観察してみたい。
(『鳥のおもしろ私生活』)
春、植物の茎や葉の裏に、白い唾(つば)のようなものがついているのをよく見かけるだろう。
欧米ではこれを cukoo spit つまりカッコウの唾と呼ぶそうだ。
しかしもちろん唾ではない。
この中にはアワフキムシの幼虫がすんでいる。
アワフキムシはセミを小さくしたような昆虫だが、
幼虫はほとんどの種類が地上で生活する。
そして自分の体を、自ら作った泡の中にかくしてしまうのだ。
彼らもセミと同じように植物の道管液を吸っているが、これが泡の材料となる。
(『虫のおもしろ私生活』)
乏しさも慣るれば楽し庭隅(にはすみ)の野蒜(のびる)を採(と)りて夕餉(ゆうげ)(にぎは)ふ   荒井福栄
(『昭和萬葉集 巻六 太平洋戦争の記録
   16年12月8日~20年8月14日』講談社 昭和54年)
一足ごとに羽色を変へて鳩歩む朝のあかしやは花房となり
(『中城ふみ子歌集』)
アシブトハナアブ(ハエ目 ハナアブ科)だと思いますが、
脚をこすりあわせていました。

 ハエを見ていると、2本の脚を持ちあげ、何度もこすりあわせていることに気づく。
蝿という字は、前脚をこすりあわせるしぐさが、縄をなうのに似ていることからできた。
小林一茶の句にも「やれ打つな ハエが手をする足をする」とうたわれている。
 昆虫の脚の先には、においをかいだり、味をみたりする、大切な感覚器がついている。
脚をすりあわせるのは、感覚器についた汚れをとるためだ。
ハエが天井に逆さにとまれるのは、脚の先に吸盤を持っていることと粘着物質が分泌されていることによる。
味をみるためにも下に落ちないためにも、ハエはこまめにそうじする。
(『昆虫の不思議』三枝博幸監修・伊沢尚著/ナツメ社 2006年)
花粉だんごをつけているのでコハナバチの仲間だと思いますが…
ミズキ ミズキ科ミズキ属
◎落葉高木/樹高10~20m
◎分布・北海道、本州、四国、九州の丘陵地から山地
◎生育環境・谷沿いなどの水分条件のよい地に生育する。
初夏、山野を歩いていると、谷筋の傾斜地などで階段状に白花を付けている姿が目を引く。
枝が1年ごとに輪生(りんせい)状に広がるからだ。
そのため、開花期に斜面の上から下に咲くミズキを見ると、体全体に花が咲いているようで見事。
葉はミズキ科の特徴を表し、葉の形に沿うように側脈が伸びる。
名は樹液が多く、春先に切ると水が滴ることから。
(『樹木観察ハンドブック【山歩き編】』)

● ● ● ●

  そんなにいい子でなくていいからそのままでいいからおまへのままがいいから 
               小島ゆかり『獅子座流星群』(H.10、砂子屋書房)

(…略…)
母親の歌であるが、母親の自覚として、もっとも大切なことを、
さり気なくそっと言っている、そこがとてもいいのである。
(…略…)
 小島ゆかりは、自分の子どもに語りかけるのである。
そこで言われていることは、<そのまま>の子どもを認めたいということである。
実はこれが世の母親にとっては、いや父親にとっても事情は同じだが、もっともむずかしいところである。
どうしても<もっと>を求めてしまう。
(…略…)
そうではなく、いまのあるがままの子を認めること、
むしろそんなに頑張らないで、いまのままのあなたで居て欲しいと願うこと。
小島の歌は、そのような母と子の関係の原点がさりげなく詠われている。
皮肉ではなく、小学校などの保護者会の席に貼っておきたい歌である。
(『現代秀歌』)

2 件のコメント:

  1. こんにちは~=^_^=
    昨日は暑くも寒くも無くお散歩には良かったですね。
    泡の中にはアワフキムシの幼虫とありましたが
    アワフキムシってどんな感じの虫さんなんでしょうか?
    今度アワフキムシに出会ったらお写真に載せて下さいね
    興味しんしんです=^_^=

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    1. 蘭☆☆さんこんばんは(*^O^*)/
      今日も朝の間は、歩きやすかったです(^_^)v

      >興味しんしんです=^_^=
      ですか(^_-)
      ちょっと歩けば草の中などにアワフキムシの泡に出会えると思います。
      成分は石けんと同じようですので中をのぞいて見て下さい。
      σ(^_^;は、幼虫をビックリさせるのは可愛そうなので外からみているだけです(^。^)
      幼虫の姿は「アワフキムシ」という赤字をクリックするとリンクを貼っています(*^O^*)/

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