公園を歩いていると「雨、時たま止む」って感じでした。
被災地は…
「県内広い範囲で雨 輪島市で大雨警報の見込み 土砂災害に警戒」(NHK石川)カラスが顔を突っ込んでいる…マンホールの蓋に溜まった水を飲んでいたのかな?
蓋に顔を突っ込むくらいなら実害はないのだけど…
第九章 カラスと人の知恵比べ
探究心の強さ
…前略…
カラスは、野外にあるテープで巻いたもの、複雑そうな器具類、特殊な構造をした備品、あるいはいかにも何かが隠されているような物体に対して、異常なまでの好奇心を示すようだ。
強靱な嘴でつついて剝がしたり、壊したりする。
一羽で困難な場合には、三、四羽の群れでつつくこともある。
しかも、人が追い払ってもすぐにやって来て、執念深く繰り返して目的を達してしまう。
器具の破損という物的被害にとどまらず、時には交通や通信関係の大惨事に至らないとも限らない。
高度情報化社会にあってはあらゆる機能が著しく都市に集中し、複雑化しているため、予期せぬアキレス腱がある、
カラスがつついたほんの僅かな破損により、都市全体の機能が停止しないとも言いきれない。
特に地下や建物内の情報ケーブルを囓るネズミ、野外に設置した精密器具を空から破損するカラスは、要注意である。
…後略…
(『カラスはどれほど賢いか 都市鳥の適応能力』唐沢孝一 中公文庫 2003年)今回の能登半島地震で…
〝「数千年に1回の現象」防潮堤や海沿い岩礁約4m隆起 石川 輪島〟(NHK 1月13日)
「海底の地盤隆起した輪島港は船の出港出来ないなど深刻な被害」(石川 NHK)
第1章 日本列島はどのようにして形作られたのか
地震が地形を変えていく
プレート境界地震などの大地震の際、日本列島の沿岸部では海岸部が隆起したり、あるいは沈降したりすることがあります。
これを地震性地殻変動といいます。
地震性と断わるのは、地殻変動と断るのは、地殻変動には地震をともなわず、ゆっくりと広域にわたって地殻が昇降する曲隆(きょくりゅう)・曲降(きょくこう)という現象があるからです。
(『日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語』山崎晴雄 久保純子 ブルーバックス 2017年)
地震性地殻変動は、地震の前後で土地の様子が急激に変わるので、古代から記録が残っています。第九章 カラスと人の知恵比べ
探究心の強さ
…前略…
カラスは、野外にあるテープで巻いたもの、複雑そうな器具類、特殊な構造をした備品、あるいはいかにも何かが隠されているような物体に対して、異常なまでの好奇心を示すようだ。
強靱な嘴でつついて剝がしたり、壊したりする。
一羽で困難な場合には、三、四羽の群れでつつくこともある。
しかも、人が追い払ってもすぐにやって来て、執念深く繰り返して目的を達してしまう。
器具の破損という物的被害にとどまらず、時には交通や通信関係の大惨事に至らないとも限らない。
高度情報化社会にあってはあらゆる機能が著しく都市に集中し、複雑化しているため、予期せぬアキレス腱がある、
カラスがつついたほんの僅かな破損により、都市全体の機能が停止しないとも言いきれない。
特に地下や建物内の情報ケーブルを囓るネズミ、野外に設置した精密器具を空から破損するカラスは、要注意である。
…後略…
(『カラスはどれほど賢いか 都市鳥の適応能力』唐沢孝一 中公文庫 2003年)今回の能登半島地震で…
〝「数千年に1回の現象」防潮堤や海沿い岩礁約4m隆起 石川 輪島〟(NHK 1月13日)
「海底の地盤隆起した輪島港は船の出港出来ないなど深刻な被害」(石川 NHK)
第1章 日本列島はどのようにして形作られたのか
地震が地形を変えていく
プレート境界地震などの大地震の際、日本列島の沿岸部では海岸部が隆起したり、あるいは沈降したりすることがあります。
これを地震性地殻変動といいます。
地震性と断わるのは、地殻変動と断るのは、地殻変動には地震をともなわず、ゆっくりと広域にわたって地殻が昇降する曲隆(きょくりゅう)・曲降(きょくこう)という現象があるからです。
(『日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語』山崎晴雄 久保純子 ブルーバックス 2017年)
『日本書紀』には、天武天皇13年10月14日(西暦684年11月29日)に大地震があり、土佐では田畑50万余頃(しろ)(「頃」は当時の面積の単位、50万余頃は約12平方キロメートル)が海中に没し、加えて津波が来襲したという記録があり、これは南海トラフ巨大地震による地殻変動の最初の文書記録です。 南海トラフの巨大地震では、室戸(むろと)岬など岬の先端部が大きく隆起し、内陸側に向かって隆起量は徐々に減少し、さらにその奥では逆に沈降する地域が出てきます。
1923年の関東地震でも同様の傾向が現れました。
房総半島や三浦半島、大磯海岸などが隆起するなか、東京湾の奥に向かって隆起量は減少し、地質学的には(長期的な平均では)激しく隆起していると思われる丹沢山地が、このときだけは逆に最大80センチメートルほど沈降しました(図1.9「関東地震時の南関東地域の垂直変位分布(単位:cm)」省略)。 このような地震性地殻変動は、一般に、海洋プレートの沈み込み運動で、弾性体として振る舞う陸側(上盤<うわばん>側)地殻が下に引っ張られて沈降し、その歪みの限界に達したとき、プレート間の巨大逆断層(プレート境界断層)がずれて大地震を発生させ、同時に下に引っ張られていた上盤側地殻は反発して元に戻る、という弾性反発説が説明されます。
したがって、地震で隆起した上盤側地殻は、地震後また沈降し始め、次の地震の前まで沈降運動が続き、次の地震時にまた隆起するということを繰り返します。
この地震間の沈降を逆戻りといいます。 このように、日本のような海溝に面する島弧の沿岸地域は、地震時の急激な隆起(あるいは沈降)と地震間(南海トラフ沿いの場合なら100年程度)のゆっくりした沈降(あるいは隆起)を繰り返しています。
もし、地震時の隆起量と地震間の逆戻り量が同じなら、長期的には海岸の高度は変化しないのですが、実際には隆起量が逆戻りの沈降量を上回ることが多く、沿岸地域は長期的に隆起を続けています。
その結果、海岸段丘(かいがんだんきゅう)は古いほど、それが最初に形成された高度よりもはるかに高いところに位置しています。 この地震の繰り返しサイクルの中で残っていく隆起の原因は、まだよく分かっていません。
プレート運動によって大陸側の堆積物が付加されていくので、その体積増加が原因かもしれません。
あるいは遠因はプレート運動ですが、大陸地殻が曲隆運動のような非地震性のゆっくりした隆起を受けているためかもしれません。 また、内陸直下型地震も地形にさまざまな変化を起こします。
活断層はその活動の繰り返しによって、急な崖や、平坦面上の段差、複数の河道や尾根の連続した屈曲など、通常の河川浸食では考えられない独特の断層地形を発達させます。
断層地形の詳細は第2章以降の各地域の解説に譲りますが、活断層の調査や認定は、この断層地形を手がかりにして、その周辺の新しい地層や地形の変位を踏まえて行なわれています。
(『日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語』山崎晴雄 久保純子 ブルーバックス 2017年)巻第二十九
天武天皇 天渟中原瀛真人天皇(あまのぬなはらおきのまひとのすめらみこと) 下
……
十三年
冬十月……
十四日、人定(いのとき<夜十時頃>)に大地震があった。
国中の男も女も叫び合い逃げまどった。
山は崩れ河は溢れた。
諸国の郡の官舎や百姓の家屋・倉庫・寺社の破壊されたものは数知れず、人畜の被害は多大であった。
伊予(いよ)の道後(どうご)温泉も、埋(うず)もれて湯が出なくなった。
土佐国では田畑五十余万頃(約一千町歩)がうずまって海となった。
古老は、「このような地震は、かつて無かったことだ」といった。
この夕、鼓の鳴るような音が、東方で聞こえた。
「伊豆島(いずのしま<伊豆大島か>)の西と北の二面がひとりでに三百丈あまり広がり、もう一つの島になった。鼓の音のように聞こえたのは、神がこの島をお造りになる響きだったのだ」という人があった。
…後略…
(『日本書紀(下)』宇治谷孟訳 講談社学術文庫 1988年)今朝の父の一枚です(^^)/
ここ二日散歩に出られなかったので、小雨なら出かけるとやってきました。
空が暗くて、野鳥と出会ってもうまく写せなかったと悔しがっていました。
「ウメに関する小さな謎 【梅・楳】」つづき
この「楳」に含まれる「某」について、中国で1世紀の末ごろに作られた漢字の辞書、『説文解字(せつもんかいじ)』には、「酸っぱい果実である」と記されています。
つまり、「某」は、もともとウメを表す漢字で、「某氏」「某所」のように何かをきちんと特定しないでそれとなく指すのは、あとから生れた用法なのです。
やがて、あとからの用法の方がよく使われるようになったので、もとのウメを指す場合のために、改めて「木(きへん)」を付け加えて、「楳」という漢字が作られたという次第です。
「某」に関しては、ちょっとした謎があります。
それは、「甘」と「木」の組み合わせなのに、酸っぱいウメを指すのはこれいかに?というもの。
この点について、18~19世紀に活躍した中国文字学の巨匠、段玉裁(だんぎょくさい)は、「甘さは、酸っぱさの母である」と述べています。
その心は「甘い食べものは、酸っぱくなりやすいから」だというのですが、こればかりは、こじつけ臭くないかなあ……。
段玉裁先生はふだんから、あまり新鮮でないものを食されていたのではないかと、心配になってしまうのでした。
(『漢字の植物苑 花の名前をたずねてみれば』 円満字二郎 岩波書店 2020年)
この「楳」に含まれる「某」について、中国で1世紀の末ごろに作られた漢字の辞書、『説文解字(せつもんかいじ)』には、「酸っぱい果実である」と記されています。
つまり、「某」は、もともとウメを表す漢字で、「某氏」「某所」のように何かをきちんと特定しないでそれとなく指すのは、あとから生れた用法なのです。
やがて、あとからの用法の方がよく使われるようになったので、もとのウメを指す場合のために、改めて「木(きへん)」を付け加えて、「楳」という漢字が作られたという次第です。
「某」に関しては、ちょっとした謎があります。
それは、「甘」と「木」の組み合わせなのに、酸っぱいウメを指すのはこれいかに?というもの。
この点について、18~19世紀に活躍した中国文字学の巨匠、段玉裁(だんぎょくさい)は、「甘さは、酸っぱさの母である」と述べています。
その心は「甘い食べものは、酸っぱくなりやすいから」だというのですが、こればかりは、こじつけ臭くないかなあ……。
段玉裁先生はふだんから、あまり新鮮でないものを食されていたのではないかと、心配になってしまうのでした。
(『漢字の植物苑 花の名前をたずねてみれば』 円満字二郎 岩波書店 2020年)