2022年12月24日土曜日

クリスマス寒波

今朝も寒くて自転車で公園に向っていると
マスクを突き抜けてくる冷たい風を吸いながらペダルをこいでいました。
この寒波で各地に被害が出ていて
大雪 各地の状況 停電 事故 通行止め 物流に乱れ」(NHK)
アメリカでも
アメリカで記録的な寒波 クリスマス前に市民生活に大きな影響」(NHK)
NHK映像ファイル あの人に会いたい「新井満(作家)

死を考えることは、いかに生きるべきかということを考える
それもポジティブに亡くなったあの人の分まで
生きてあげようというふうに思うのが
いちばんの供養じゃないですかね


見逃し配信はないのですがNHK人×物×録「新井満(作家)」で一部見ることができます。

病気と闘った母に、僕が最期まで言えなかったこと」(NHK 12月23日)
岩崎恵介さんの言葉

僕も今、毎日を全力で生きています。
最後まで頑張った母を、悲しませないためにも。
今朝のNHKニュース おはよう日本
キーウ市内のショッピングセンターにクリスマスに合わせて設置されているクリスマスツリーのコーナーが紹介されていました。
デザインされているのはウクライナの国章。
ウクライナの色でツリーを飾りたいと語る市民。
ツリーを製造している会社では、デザインを手描きなどで施していました。
ウクライナの来年の干支の猫のイラスト。
背景にウクライナ軍が沈めたロシアの軍艦が描かれていました。
ありがとうとメッセージが添えられたウクライナ軍の戦闘機。
“すべてはよくなる”という願いも書かれています。
こうした飾りは人気で、すぐに売り切れたということです。
デザイナーの1人、アンナ・サリーナさん。
サリーナさんが暮らす街は侵攻直後、1か月近く、ロシア軍の支配下に置かれました。
幸い、家族は無事でしたが、子どもは爆発音を聞くたびに、手が震えるようになったといいます。
サリーナさん「ウクライナの国をイメージしてこの飾りをデザインした
平和への願いを込めたハート形の飾りです。
ウクライナの国旗の色に、国のシンボルの小麦やけしの花、そして緑の葉を組み合わせました。
サリーナさん「心が痛んでいるということを表現したかった。
花輪の緑の葉は、私たちの命は続き輝かしいものになるという意味を込めた。
私たちは何があっても生き延びる。

…後略…

(検索すると干支に猫年の国が他にもあります)
第一章民俗歳時記
Ⅰ クリスマス・イブと元日
 クリスマス・イブ


 クリスマス・イブの前日、農民たちは教会の定めに従って斎戒するが、その厳格さは一口の食物さえ取らぬほどのものである。
クリスマス・イブの祝賀のさなか及びその後には一揃いの儀礼や呪術を実施する。
晩の食卓には精進料理が所狭しと並ぶ、
その数にも呪術的意味があり、村によって七(ロジャンスコイェ)、九(ボロボイェ)、十二(ブイシニー・ブイストゥルイ)のようになっている。
クリスマス・イブには各自の手元に黒パンと白パン、キャベツ、いんげん豆、火酒がなければならない。
「もしクリスマス・イブにこれらを欠くならば、一年中欠くことになる」(チェルノホロビエのバチンスキー司祭)。
いんげん豆、小麦、蜂蜜などのように必須の食品もある。
既に着目しておいたように、一定の日時には意識的なものと否とにかかわらず一挙一動が呪術的効力を帯びる。
クリスマス・イブはそういう巡り合わせのときである。
それゆえ、類似の法則に基づき、このとき食卓を飾っていたものは一年中所有できるが、逆にこのとき食膳に上らなかったものは一年中欠けることになる。
(『呪術・儀礼・俗信 ロシア・カルパチア地方のフォークロア』P.G.ボガトゥイリョーフ著 千野栄一、松田州二訳 岩波書店 1988年)
 クリスマス・イブに農民が実施する呪術の大半は、収穫を増やし家畜を殖やし、もって向こう一年間の物質的安楽に恵まれるためのものである。
この種の利福と無縁だという呪術は割合少ない。
その筆頭に挙げられるべきものとして、子供の誕生に手を貸す呪術(空豆やいんげん豆を摑んでは投げ摑んでは投げしながら呪文を唱えるもの)や、結婚相手を見つけたり結婚の時期を早めたりするために娘たちが行なう呪術がある。
 クラチューン ― クリスマス・イブやクリスマス当日、また大晦日や元日に実施される呪術的な行為や儀礼のあれこれを見ていこう。
まず第一にクラチューン(ケレチューン、クレチューンとも言う)に基づく儀礼がある。
クラチューンとは、右の祝日の期間中、各戸の食卓に載っているパンのことで、その準備自体も特別な方法に従って行なわれる。
これを焼くのはクリスマス・イブである(ボロボイェ)。
ハズドゥイニャ( hazdynja 一家の主婦)は手袋をはめフーニャ( hunja 羊の皮の上着で、外側に毛のついたもの)を纏ってクラチューンを焼く(ニージニ・シネビリ)。
別の村では、クラチューンを木杓子でかまどに入れる際、手袋をはめねばならぬという話を聞いた。
「物質的安楽を得るためには、クラチューンを素手で摑んではいかない。
そのパンを拵えるあいだハズドゥイニャーはフーニャを着用することになっている。
結婚式を挙げに教会へ行く男女もフーニャを身に着けなければならない」(ニージニー・シネビリのF・ペチカン)。
 このように、クラチューンはいわば一家の富裕を象徴しているのである。
素手でこれに触れると(むき出しの状態は貧困の象徴)、接触の法則に基づいて一家に貧困がもたらされる。
同じように、ハズドゥイニャがフーニャをその身に纏うのも、家族が裕福になるようにということである。
この上着は他にも威儀を正す必要のある折に着用されることに注意しなければならない。
かくして、結婚する男女は挙式の当日どんなに暑かろうと日がな一日フーニャを着ている。
フーニャは間違いなく富をもたらすものだと信じているのである。
 ロシア・カルパチア地方では二種類のクラチューンを見ることができたが、マルマロシ州ではその分布が方言学および民族誌学の見地から引いた境界線と一致している。
 その一つ目はプリスロプで見た(この村の方言では、閉音節におけるoがiに変化した)。
ここではクラチューンを亜麻や麻の紐で縛り、真ん中に燕麦の穂を押し込む。
上部の皮になるところには十字を画く。
その十字の中央に小さな窪みを作り、「ケレチューンが割れてしまわないように」といって小麦の粒を入れる。
もっとも、同じプリスロプでも別の家では、窪みがなくしかも十字とは違う模様がいくつか上に描かれたパンを見たことがある。
 二つ目のクラチューンを見たのはボロボイェとニージニ・シネビリ(これらの村では、閉音節でかつてのoがüになった方言で話されている)である。
このボロボイェとニージニ・シネビリでは、家庭で用いる食品のありとあらゆるものを少量ずつクラチューンの真ん中に入れようとする。
「入れるのは、燕麦、キャベツ、小麦、とうもろこしなど、要するに大地の産する物すべて」(ボロボイェ)。
燕麦の穂もやはりこのパンの中央に差し込む。
精進物ににんにくが欠かせないという村では、クラチューンににんにくを入れて焼く。
この習わしの解釈を私は次のように聞いた。
「にんにくを入れるのは、魔法使いがにんにくを恐がるから。それに、これを空豆やいろいろな種と一緒に入れて焼いたクラチューンは病気のとき食べると良いものだから」(ニージニ・シネビリのF.ペチカン)。
 にんにくはそれ自体に呪力が具わっているものだが、ここではかようにしてクラチューンの中味の薬効成分の一つとして登場している。
しかし、にんにくを入れない村でもクラチューンの真ん中の部分には薬効があるとされていることに留意する必要がある。
処によっては蜂蜜もクラチューンに加える。
「クリスマス・イブにはクラチューンを焼く。コップに蜂蜜を注ぎ、これをすべて練粉に入れて焼く」(リュタ)。
クリスマス・イブの食事で真っ先に供せられるのが蜂蜜だという村もある。
 ベルホビナ・ブイストラ村では、クラチューンに呪力を帯びた数だけの食物を入れることが肝要だという説明を聞いた。
「9種類入れなければならないのだが、うちの村は貧しいので入れるのは僅か」家にある精進物を一切合切、あるいはそのうち呪力のある数だけの種類をクラチューンに入れる習わしは、どうやらクリスマス・イブの食卓にあらゆる精進料理を並べる習わしと同様に解釈できる場合がありそうである。
クラチューンを燕麦の穂で飾ることにも、やはり呪術的な意味がある。
「適齢期の男女は花のように麗しい結婚相手を授かるようにとクラチューンを授かるようにとクラチューンを飾る。年頃の娘が戴く花冠には燕麦と蔓日日草の葉を編み込む」(ニージニー・シネビリのF.ペチカン)。
 かくして、この儀礼と関わりのあるのは一家の主の利福ではなく、一家のうち成年に達した男女の結婚なのである。
若者や娘が燕麦の穂に触れると、接触の法則に基づいて燕麦の諸特性がその者たちに伝わることになる。
…後略…
(『呪術・儀礼・俗信 ロシア・カルパチア地方のフォークロア』P.G.ボガトゥイリョーフ著 千野栄一、松田州二訳 岩波書店 1988年) 

ポーランドとウクライナのカルパティア地方の木造教会群」(Wikipedia)