2022年12月16日金曜日

寒いけど…

今朝も寒かったですね…
18日には大阪でも雪が降りそう…
そんな中で紅梅が蕾を開き始めていました。

近畿18日から雪見込み 北部では大雪おそれ 交通影響に注意」(関西NHK)
 「都のモニタリング会議 専門家“4週間後3万人近くのおそれ”」(首都圏NHK 12月15日)

コロナ対策緩和の中国で感染拡大 日本人多い上海で警戒広がる」(NHK)

そして今年、多いなぁと思うのは
三沢市養鶏場で鳥インフル検出 過去最多137万羽の処分開始」(青森NHK 12月15日)

新型コロナウイルスは、中国で最初広がったのですが、日本由来の感染症が広がる恐れがありました。
第5章 ウイルスとともに生きる
 3 病原体の管理基準
 野生動物の輸入大国だった日本


 日本では、感染症の予防対策は明治30年(1897年)に制定された伝染病予防法に則って行われてきた。
伝染病予防法はコレラ、赤痢、天然痘など、ヒトからヒトへの感染症の広がりを防止することを目的としたものであって、動物から人間への感染の防止はとりあげていなかった。
しかし、新興・再興感染症としての問題になるものの多く、特にもっとも危険なウイルスのほとんどが、動物からの感染で起こる。
それらを防止するためには、動物からヒトへの感染防止をあわせてはからなければならない。
(『ウイルスの世紀 なぜ繰り返し出現するのか』山内一也 みすず書房 2020年)
 なかでも野生動物が重要な感染源であるため、外国から輸入される野生動物の検疫は、公衆衛生上、非常に重要な課題である。
しかし20世紀末まで日本の動物検疫は、家畜伝染病予防法に基づく家畜(ウジ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ニワトリなど)と狂犬病予防法に基づくイヌだけが対象になっていて、野生動物の輸入は長らく野放しであった。
 1997年度に厚生省の研究班が成田空港や関西空港などの国際空港と港湾で輸入実態の調査を行った結果、1年間に輸入される動物の推定総数は約385万頭であった。
その内訳は、爬虫類が202万匹、齧歯類が111万頭、鳥類が60万羽、両生類が8万匹、その他哺乳類が3万頭であった。
 伝染病予防法は制定から100年後の1998年に全面的に改正され、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(通称、感染症法)が生れた。
また、狂犬病予防法の対象動物種が拡大された。
ここで初めて、動物からヒトへの感染防止という視点が盛り込まれたのである。
 その後、感染症法はさらに改正され、現在はSARSコロナウイルスを媒介するイタチアナグマ、タヌキ、ハクビシン、ペストを媒介するプレーリードッグ、エボラなどを媒介するサル、ヘンドラ、ニパなどを媒介するコウモリ、ラッサウイルスを媒介するヤワゲネズミは輸入禁止となり、陸生哺乳類、鳥類、齧歯類の死体の輸入は届け出制になっている。
 このように、日本における危機管理体制は、エマージングウイルスが繰り返し出現するようにってから十年単位で遅れながらも、ハード面でもソフト面でも整備されてきたのである。
 4 根絶の時代から共生の時代へ

 19世紀後半に「細菌の狩人の時代」が始まり、20世紀に入るとウイルスが狩りの対象に加わった。
抗生物質の開発により細菌感染の多くは治療可能となり、ワクチンにより天然痘や狂犬病のような恐ろしいウイルス感染症は予防可能となった。
天然痘根絶は、20世紀における微生物学のめざましい進展を象徴する偉業である。
そして、麻疹、ポリオの根絶計画が始まった。
まさに20世紀は、ウイルスの根絶を目指した時代であった。
 なぜ、天然痘を根絶できたのか。
振り返ってみると、その最大の理由は、天然痘ウイルスが感染するのが人間だけだったからであった。
しかも、天然痘ワクチンという非常に効果のある武器があり、それでもって天然痘ウイルスがヒトの間で広がるのを防ぐことができた結果、天然痘ウイルスを地球上から(正確には、CDCとロシアの研究所に保管されているウイルスを除けば)排除することができたのである。
 麻疹ウイルスとポリオウイルスも、人間だけに感染する。
したがって、これらの感染症もワクチンを普及させることでヒトの間での感染の広がりを抑えれば、いずれは根絶が可能である。
このほかにも、たとえばB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスなどのヒトだけに感染するウイルスも、有効なワクチンができれば、根絶も夢ではないだろう。
 しかし、本書でとりあげたウイルスはいずれも野生動物を自然宿主としており、さらにヒトを含むほかの動物でも広がって大きな被害を与えるようになったウイルスである。
そして、これまでに見てきた通り、エマージングウイルスはさまざまな野生動物から、繰り返し現れる。
  野生動物と共生していくということは、彼らの保有するウイルスとも共生する必要があるということを意味している。
野生動物の生息域にヒトが入りこむ機会が多い現代社会では、野生動物を自然宿主とするさまざまなウイルスから、いかに感染を防ぐかが求められることになるだろう。
新型コロナウイルスは、21世紀がウイルスとの共生の道をさぐる時代に入ったことを、われわれに見せつけているのである。
(『ウイルスの世紀 なぜ繰り返し出現するのか』山内一也 みすず書房 2020年)
今朝の父の一枚です(^^)/

アトリ 獦子鳥
 アトリは大群をつくる。
その様子がまるで獲物を追い立てる勢子
(せこ)のようであることから「獦子鳥」。

『古事記』と『日本書紀』には、鳥の名をもつ皇族や臣下が何人か登場する。
アトリはそういう鳥の1種。
名前の由来、語源についてはさまざまな考察がある。
以下、簡略に記す。
①欽明天皇の五人の妃のうち、第三の妃の第三子が、『日本書紀』では臘嘴鳥皇子で、『古事記』では足取王である。
足取は「あとり」と訓読されている。
したがって臘嘴鳥も「あとり」である。
②『万葉集』巻二十、4339に「国めぐる阿等利(あとり)加麻(かも)気利(けり)行きめぐり……」とある。
③『日本書紀』天武天皇七年十二月の項には「……臘嘴鳥、天を弊(おほ)ひて西南よろ東北に飛ぶ。其の月に、筑紫国、大きに地動(なゐふ)る。地裂(つちさ)くること……」とあるから、奈良時代には「あとり」という鳥が知られていたことは確かである。
④平安初期の『和名抄(わみょうしょう)』では「獦子鳥の見出しで、『辨色立成(べんしきりゅうじょう)』に云う獦子鳥で阿止里(あとり)、また『楊氏漢語抄』の獦子鳥で和名は同じであるが、今按ずるに、この二つの名前とも出所は不詳。
ただし、本朝国史に獦子鳥を用い(筆者注:これは、③に示したように、臘嘴鳥である)、また或る説によると此鳥群飛如列卒之満山林(つまり、この鳥は大群になり、山林に満ちあふれ、勢子<せこ>のように飛び回る)と云う。故に獦子鳥と名づける」とある。
「あとり」の由来として私はこの説をとる。
…後略…
(『野鳥の名前 名前の由来と語源』文:安部直哉、写真:叶内拓哉 ヤマケイ文庫 2019年)
午後から心臓リハビリに行きました。
今朝のニュースの中で
英 看護師などの労働組合 創設以来初めて全国規模のストライキ」(NHK)
看護師さんたちが「感謝の拍手より賃上げを!」と訴えていました。
新型コロナの感染爆発を起こした時に欧米と日本の違いを強く感じました。
どなたかの言葉を使うなら「民度」の違いを感じたものです。
日本では医療従事者などエッセンシャルワーカーへの差別が露骨におきましたが
欧米では、まったく違った姿を見ることができ感動しました。

疫病の精神史 ―ユダヤ・キリスト教の穢れと救い』は、
疫病に対する人々の受け止め方の違いがどこから生れたかを知る手がかりになる本だと思います。
後日、紹介できたらと思います。
なお、明日、5回目の新型コロナ予防ワクチン接種を受けます。
明日と副反応が軽くても日曜日はリハビリ散歩を休みます( ^^) _旦~~