2015年11月4日水曜日

雲ひとつない青空(*^。^*)

   迎 送

朝を
微笑みで
迎える
人は


夕を
微笑みながら
送る
自然にすなおに従って

(『ぞうきん』河野進 幻冬舎 2013年)
一本に子供あつまる榎(え)の実かな
(『子規句集』高浜虚子選 岩波文庫 1941年)

寒椿の紅凛々と死をおもふ
(『新装版 季題別 鈴木真砂女全句集』 KADOKAWA 2015年)
シジュウカラ
朝ご飯がまだのようで…忙しそう…
この子も忙しそうに…
エナガもジ~ッとしてくれない…
メジロも一緒にいましたが…
木々の間を動く動く…
以前紹介した詩ですが…

    ことり

そらの
しずく?


うたの
つぼみ?


目でなら
さわっても いい?

(『いのちのうた まど・みちお詩集』ハルキ文庫 2011年))





ヒメアカタテハ
コスモスの うた

だれかに 一りん
あげたいのだけれど
コスモス


コスモス
ともだちが すき
ともだちと みんなで
てを つないで あそんでる


グラスに 一りん
さしたいのだけれど
コスモス
コスモス
あおぞらが すき
あおぞらを みあげて
みな はればれと うたってる
(『いのちのうた まど・みちお詩集』ハルキ文庫 2011年))
飯のうまさが青い青い空
(『山頭火句集』 村上護 編 ちくま文庫 1996年)
ヒメアカタテハは晩秋まで見ることができるようです。
この日秋ぬくく蝶が出てこの道寺へ行く  萩原井泉水
(『日本の詩歌19 飯田蛇笏・水原秋桜子・山口誓子・中村草田男・荻原井泉水』中央公論社 昭和44年)
いつとなく秋のすがたにうつりゆく野の樹々を見よ靜かなれこころ
(『若山牧水歌集』若山喜志子選者 岩波文庫 1936年)
柚子の香や秋もふけ行く夜の膳  荷風
(『基本季語五00選』山本健吉 講談社学術文庫 1989年)

   兵営の桜

十月の兵営に
桜が咲いた
ちっぽけな樹に
ちっぽけな花だ
しかも 五つか六つだ
さむそうにしながら
咲いているのだ
ばか桜だ
おれは はらがたった

(『愚の旗』竹内浩三 成星出版 1998年)
短命や花もつ八つ手何本も
(『夏みかん酸つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子 河出文庫 2019年)