2015年11月3日火曜日

文化の日

今朝は晴れて…
裏切るか裏切らるゝか鵙高音
(『新装版 季題別 鈴木真砂女全句集』 KADOKAWA 2015年)
真砂女は人間世界のことを歌ったのだと思いますが…
モズの世界もなかなか大変です…(^_-)
この子は♀

吾をよぶ吾が子の聲のわびしさよをちこちに啼く百舌鳥ききをれば
(『若山牧水歌集』若山喜志子選者 岩波文庫 1936年)
外気温よりも水の方が温かいようです

家を持たない秋がふかうなった
(『あの山越えて 山頭火行乞記』大山澄太編 潮文社新書 昭和44年)
わが傘の影の中こき野菊かな
   杉田久女             
(『日本の詩歌30 俳句集』中央公論社 昭和45年)
今日は文化の日で秋晴れ(*^_^*)


こころよき澄明(ちょうめい)ならんコスモスは稚(いとけな)き子の手のひらに似て
(『無援の抒情』道浦母都子 岩波現代文庫 2000年)

こすもすよ強く立てよと云ひに行く女の子かな秋雨の中(なか)
(『与謝野晶子歌集』与謝野晶子自選 岩波文庫 1985年)

刺されたる痛みは熱く残るともかなしみはせじ棘(とげ)なれど薔薇
(『新編 中城ふみ子歌集』菱川善夫編 平凡社 2004年)
燈の薔薇はもつとはなやげ斯かるとき
(『夏みかん酸つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子 河出文庫 2019年)


高い木の上でメジロが忙しそうでした…
エナガも…

たつぷりと活けたる菊のにほふ夜君の訃報が闇打ちてくる
(『沢口芙美歌集』砂子屋書房 2009年)

世の中は鶺鴒の尾のひまなし 凡兆
(『基本季語五00選』山本健吉 講談社学術文庫 1989年)
キツネノマゴ