2025年10月16日木曜日

雨が降っていても

公園に着く前、車にあたる雨の音が聞えるほどでしたが
歩き始めると傘をささずに歩けました。
雨が降っても25℃以上の夏日になっていて蒸し暑い。
予報では急な雷雨もあるとのことなので早めに帰りました。

西~東日本 大気不安定 夜にかけ落雷 突風 激しい雨などに注意」(NHK)
昨日は、循環器内科の受診日でした。
診察の後、インフルエンザのワクチンを接種しました。
若い人や発病しても症状が重くない人は受けなくてもいいと思いますが
私の場合は、高齢者で心疾患があるので受けています。

早くも流行インフルエンザ 今季のワクチンは?」(NHK 10月14日)

アメリカでは、ワクチン接種について推奨しない方針への転換を進めているそうですが、
米大統領はインフルエンザと新型コロナのワクチンを接種したそうです。
朝ドラ「ばけばけ」を見ていると
姑の嫁いびりのドラマは、知っているけど
舅の婿を跡取りとして鍛えるというよりも追いつめているのは見たことがないです。
また「ミタナ!」(「見るなのタブー」)は、神話や民話などで読んだことがあるし、
同様の話は、世界の各地に伝わっています。
でも「キイタナ!」(「聞くなのタブー」?)は、初めてです。
なんも聞いちょらんよな?」というけど
あんな狭い家の中で聞くなというのがどだい無理な話…
さらに怖いなと思ったのは、登場人物が皆、自分の行為や考えは正しいと思っていること。
そして懸命に生きている。
朝ドラ「あんぱん」の「逆転する正義」に繋がる。

旅人が泊った宿、夜中に物音がして戸を開けると…
松野家」が妖怪の家のように見えてきました。
婿殿は、このままだと……
 「日本海の浜辺で 九」つづき 

 夜が明けると起きあがって古手屋(ふるでや)の主人に会いに行った。
その店でその布団も仕入れたのである。
古手屋はなにも知らなかった。
その布団はもっと小さなお店から買ったという。
その小さなお店の人は町の一番はずれに住む貧しい商人のところから仕入れたという。
宿の主人は一軒一軒まわっていろいろ尋ねた。
 そしてついにその掛布団がもと貧乏な家のもので、その家族が住んでいた町のはずれの家の家主(やぬし)から買上げたものとわかった。
その布団の話とは以下のようなものだった。――
(『明治日本の面影』小泉八雲著、平川祐弘編 講談社学術文庫 1990年)
 その家族が住んでいた小家(こいえ)の家賃は月にわずか六十銭だった。
しかしその額でさえもその貧乏家族には相当な負担(ふたん)だったのである。
父が月に稼(かせ)げる額はせいぜい二円か三円で、母親は病気で仕事が出来なかった。
その家には二人の子供がいた。
六歳の少年と八歳の兄で、鳥取には身寄もいない一家である。
 ある冬の日に、父親は病気になり、一週間ほど病(や)んだ後亡くなった。
そして埋葬(まいそう)された。
すると長いこと病んでいた母親もその後を追い、子供たちは二人きりとなった。
誰も助けを乞える人もいない。
それで生きていくために売れるものはすべて売った。
 そんな品は多くなかった。
死んだ両親の衣類や自分たちの衣類の大半。
何枚かの木綿布団と貧弱な家財道具少々――火鉢、皿、茶碗など取るにも足らぬ品だけである。
毎日なにか売って行くうちについに布団一枚しか残らなくなった。
ついに食べるものもなくなり、家賃は払うに払えない。
 恐ろしい大寒(だいかん)がやって来た。
雪が激しく降り積って、その日、二人の兄弟は家から外へ出ることも出来なかった。
それで二人は一枚の掛布団の下に寝て、たがいに子供らしいいたわりの声を掛けあっていたのである。
「兄(あに)さん、寒かろう?」
「お前、寒かろう?」
 家には火はなかった。
火を起すものもなかった。
そして暗い夜が来、氷のような風が小家(こいえ)の中をひゅうひゅうと吹き抜けていった。
 子供たちは風をおそれた。
だが風以上に家主(やぬし)をおそれた。
家主は子供たちを起すと、家賃を払え、と乱暴な口調で言った。
邪慳(じゃけん)な人相の悪い男で、金目(かねめ)のものがもう無いと知ると、子供たちを雪の中に追い出し、二人からその一枚の布団を取りあげ、そして家に鍵を掛けてしまった。
 二人とも薄い紺の着物を一枚着たきりだった。
他の衣類は食物(しょくもつ)を買うために売り払ってしまったからである。
行く当てとてなかった。
それほど遠くないところに観音寺(くわんのんじ)があったが、雪が積ったのでそこまで行くことも出来ない。
それで家主が立ち去ると二人の兄弟は家の裏手にこっそりと舞い戻った。
そこで寒さのあまり眠くなって、互いに暖(だん)を取るために抱きあったまま寝込んでしまった。
そして二人が眠っている間に、神様が二人に新しい布団を掛けてくださった――霊妙(れいみょう)なほど白くたいへん美しい布団であった。
二人はもはや寒さも感じなかった。
何日も何日も兄弟はそこにそのまま寝ていた。
そして人々がそうして永眠している二人を見つけた時、新しい寝床(ねどこ)が千手観音(せんじゅくわんのん)のあるお寺の墓場で二人のために作られたのである。
 宿の主人は、こうした次第を聞くと、その布団をお寺の坊様に寄進し、二人の子の小さな霊のためにお経を上げてくださるようお願いした。
すると布団はもうそれきりもうものを言わなくなったとのことである。
(『明治日本の面影』小泉八雲著、平川祐弘編 講談社学術文庫 1990年)

セツが八雲にアイデア 怪談「鳥取のふとんの話」 市内講演で小泉凡さん明かす〟(山陰中央新報デジタル 2024年8月12日)
今朝の父の一枚です(^^)/
キジバトを撮していました。
9月30日の日記で紹介した『思ひ出の記』に山鳩(キジバト)の鳴き声を
テテポッポ、カカポッポと真似して、これでよいか」と聞いていたそうです。

  「台風観測は神頼み」つづき 

 予測できないもののために前もって準備し、航空機観測を実施することは非常に難しく、観測の成否は終わってから初めて分かります。
航空機を飛ばす前には、研究者全員で綿密に観測の実施を検討しますが、決断のときはまさに「人事を尽くして天命を待つ」です。
 これまで4回の航空機観測を行い、幸いにして4回とも観測対象であるスーパー台風を観測し、2022年にはスーパー台風の急速発達も観測できました。
 急発達は台風がスーパー台風になるために必要な過程です。
急発達が起こる前に、台風内部で「対流バースト」とよばれる巨大な積乱雲が発生する現象が知られています。
しかし、それがなぜ起こるのか、それが台風にどのような構造変化をもたらすのかなど分からないことがたくさんあります。
この問題が解決できないかぎり、台風の強度変化を正確に予測することができないのです。

 …つづく…

(『天気のからくり』坪木和久 新潮選書 2025年)