2023年5月19日金曜日

予報通り…

朝、天気予報を見ると雨
公園に着いたときは傘をささなくても歩けましたが
次第に風が出てきて雨も強くなりました。
タイサンボクの蕾。
昨日、あまりの暑さにのっぽさんのように帽子を被っているように見えたけど
今朝は、雨なので菅笠を被っているように見えました。
マクロレンズで撮影しているとついつい何かに見立ててしまいます(^^ゞ
最近、 Eテレの0655と2355で流れている
ぬかにくぎ(糠に釘)】ソング♪が頭の中をぐるぐる回っています(*´▽`*)
それにしても似た意味の諺があるものだと思います。
世界にもいろいろあるようです

蛙の面(つら)に水
 何の手ごたえもないことの譬え

[異型]蛙の面にしょんべん 
[類義]糠に釘 [類]豆腐に鎹(かすがい) [類]暖簾(のれん)に腕押し [類]鹿の角に蜂 [類]馬の耳に念仏
[反対]竜の髭を蟻が狙う(弱者が強者に立ち向かう)
(『世界ことわざ比較辞典』日本ことわざ文化学会編、時田昌瑞・山口政信監修 岩波書店 2020年)
 中国・南宋の『嘉泰普灯録』に由来すると見られる。
室町期の金言集『句双紙(禅林句集)』に載っているものの、用例は江戸初期からとなる。
言い回しはいろいろで、見出しの形の他に「蛙のおもてに水をそそぐ」「かわずに水をかける」「蛙の面に小便」「蛙の面にしょんべん」などがあった。
室町期以降、蛙は「かいる」と言うことも多かった。
「水」の代わりに「小便」とするものは1960年代、「しょんべん」は70年代あたりになってからだ。
江戸期には上方系のいろはカルタにも採られて常用されたが、戦後からはその勢いはなく、現代は常用ラインに届かない。
外国のものは、韓国がまったく同じであるし、トルコの「顔に唾しても雨だと思う」は発想がそっくりだ。
驚いたのは古典ギリシア語とラテン語の「蛙に水」だ。
見出しによく似た形で意味の異なるものが古い西洋にあったのだ。
ただ、後世のヨーロッパには伝わっていないようだ。
全体的にはそれほど広がりは見られないもののアヒルを用いた例が目につく。
(以下、韓国、古典ギリシア語、ラテン語、トルコ、英語、オランダ、中国、フランス、ドイツ、インドネシア、ロシア、モンゴル、台湾の諺が紹介されています)
(『世界ことわざ比較辞典』日本ことわざ文化学会編、時田昌瑞・山口政信監修 岩波書店 2020年)
吉野裕子さんが

講談社学術文庫収録に当たって
……
 この『蛇』を最初として、蛇テーマの著作は、『日本人の死生観――蛇信仰の視座から――』『山の神』とつづき、心ひそかに私はこれらを自分の蛇の三部作として捉えている。……
(『蛇――日本の蛇信仰』吉野裕子 講談社学術文庫 1999年)

前回紹介した『山の神』の「二 日本の原始蛇信仰」と重なりますので、
三部作の『日本人の死生観 蛇 転生する祖先神』より一部省略して転記します。
第一章 日本人の蛇信仰
 日本における蛇信仰の発展

…前略…

 縄文につぐ弥生時代は、紀元前3世紀から紀元2世紀といわれ、稲作をひろくこの列島にもたらした弥生人は、急速に縄文人と混血し、同和したと推測されている。
 弥生土器は、縄文のそれより洗練され、躍動する蛇の造型はここには見られない。
しかし縄文の人びとによって信仰された山林原野の王者としての蛇の強さ、祖先神化された蛇が、弥生時代になって消滅したとは考えられないのである。
(『日本人の死生観 蛇 転生する祖先神』吉野裕子 河出書房新社 2015年)
 弥生人のような稲作民族にとって、男根相似の形の蛇は、縄文人に勝るとも劣らない信仰の対象だったろう。
男根―種神―蛇―稲実、とつづく連想は、自然な筋道だからである。
 また稲作をもって日本に渡来した弥生人の故郷は、中国の江南地方、東南アジア、その他と推測されているが、彼らは彼らなりの、また別の各種蛇信仰があったにちがいない。
これら弥生人の蛇信仰は、縄文人のそれと混合したであろうが、いっぽうにおいては、その独自の信仰形態を保って、後代におよんでいるものも当然あろう。
 さらに稲作の発達につれて弥生人を苦しめたのは、当時の山野に跳梁する野鼠ではなかったろうか。
その鼠の天敵は蛇である。
そこで弥生人は、蛇を田を守る神としても信仰したと推測できるのである。
 要するに弥生の頃の蛇信仰には、縄文時代のそれをひきつぎ、それと混合したもの、彼ら独自のもの、鼠の天敵としての田の神に移行する蛇信仰があり、それら各種の蛇信仰が混在し、複雑な様相を示して展開してゆくことになる。
 またこれらの蛇信仰には、それに付随して、縄文時代にひきつづき「蛇巫(へびふ)」の存在が推測されるが、これら男女の蛇巫は、蛇を甕(かめ)や桶のなかに飼い、蛇を祀(まつ)って、祖霊としての蛇の託宣をきくことを、その天職としていたのである。
 現実に生きている蛇のほか、日本人の蛇信仰の特色は、なんらかの意味で相似のものを蛇に見立てて、それを信仰し神聖視したことである。
それはじつに数多く、種類も雑多ではあるが、まずあげられるのは、自然物では樹木、山岳、川、道、風など、人為のものでは、家屋と思われる。
こうして蛇巫はときに応じ、ところにしたがって、森林、山岳、川辺、家屋内をその祭場として、祖神の蛇を祀ったのである。
 樹木と蛇

 蛇は形が男根によく似ているから、古代人に信仰された。
そこで神木の第一条件も、それをもっともよく連想させる樹ということになる。
下枝が分枝せず、幹が直立で、木肌(きはだ)の風合いなども、蛇のそれに近い亜熱帯のシュロ科の植物、蒲葵(びろう)が聖樹として信仰されたが、おそらくこの信仰の担い手は、南方から稲作を列島にもちこんだ人びとであったろう。
 蒲葵は日本古典のなかでは「檳榔(びろう)」の字があてられ、この木と混同されているが、古和名は「アヂマサ」、沖縄では「クバ」といわれる。
 蒲葵が信仰された理由は、その幹が蛇や男根相似のためであるが、幹は簡単に動かせずもち運びがきかないから、祭事の際は、その葉を折りとって幹の代用とする。
蒲葵の青い葉は、祭屋を葺(ふ)く料(しろ)となり、神事の扇となり、祖先神の依代(よりしろ)となる。
乾燥して白く晒(さら)したものは、繊維として蓑笠(みのかさ)、腰裳、そのほか種々の祭具の代(しろ)とされたのである。
 本土においても蒲葵は聖樹であって、古昔、天皇即位の仮屋はこの葉で葺かれ、天皇をはじめ尊貴の人びとの料車にも使われて、檳榔毛車(びろうげのくるま)とよばれたことはよく知られている。
 本土では入手困難なため、蒲葵の葉の模造が、檜(ひのき)や杉の薄板を用いておこなわれて檜扇(ひおうぎ)となり、紙で造られて紙扇となったという経緯の推理は、すでに拙著『』(1970年刊)でおこなった。
 また、蒲葵の葉を祖とする日本の扇が、古い神社のご神体となり、神紋ともされ、広範囲にわたって扇幣として神の依料(よりしろ)となっていることも、既刊の諸作において述べてきたとおりである。
 檜扇・紙扇は、人工的蒲葵葉代用品であるが、自然の代用物としては、八手(やつで)、烏扇(うばたま)の葉などがあげられる。
 また蒲葵の葉は、繊維化して箒(ほうき)、蓑(みの)、笠(かさ)などが作られるが、このように繊維化された蒲葵の葉の代用としては、菅(すげ)や藁(わら)などが用いられた。
蒲葵葉の入手困難な日本本土では、これらはすべて蛇に還元されうる植物としてとらえられる。
 沖縄八重山(やえやま)の川平(かびら)では、祖先神は他界から蒲葵の蓑笠を着てやってくるが、同様に本土では、東北のナマハゲが藁や菅の蓑笠を着て、正月に村の家を訪れる。
これらの藁や菅に隠されているものは、他界の祖霊=蛇であって、菅、藁で作られる蓑笠が神話や民俗のなかに数多(あまた)登場し、謡曲「善知鳥(うとお)」のなかで蓑笠がもの言わぬ主役を演ずるのも、その背後に広大な他界と祖霊の蛇が潜んでいるためであろう。
上の表(1)(省略、以下同じ)は、蒲葵のほかに蛇に見立てられた植物を、(2)は蛇象徴植物としてとりわけ神聖視された蒲葵の、本土における発展経過を示している。
(『日本人の死生観 蛇 転生する祖先神』吉野裕子 河出書房新社 2015年)

つづく…
 今朝の父の一枚です(^^)/
ムクドリが朝ご飯を見つけたようです(^^)v

 シロツメクサ Trifolium repens

…つづき…

 ヨーロッパ一帯には、このクローバーの仲間が多く、山の方へ行くと、シロツメクサに花はよく似ているが、茎は30セントメートルほどに立ち上がって咲くモンタナ種( montanum )をよく見掛ける。
これは小葉が細長く葉だけでも区別がつく。
 シロツメクサに対して、アカツメクサ、またはムラサキツメクサと云うのがある。
これもヨーロッパ原産で、世界中に広がって野生化していて、わが国でも各地でその群生が見られる。
シロツメクサよりも大柄で、三小葉も大きい。
草姿も茎立って茂り、30センチメートル以上にも伸び、その頂きに紫紅色のやや長型の、シロツメクサよりも大きめの花房をつける。
そして、花房の基部に袴をはいたように葉をつける特徴がある。
アカツメクサともムラサキツメクサとも云い、いずれも花色に因んだ名だが、正確には赤なのか紫なのか。
このような名の付け方と全く同じなのが、日本の野生ランで赤紫色の美しい花を咲かせるシランである。
シランは「紫蘭」の意で、一名ベニラン(紅蘭)とも云う。
どうやら、赤紫色の花は、人によって赤い色と感じる人と、紫と受け取る人がいるようで、このような二通りの名が生じたらしい。
…つづく…
(『柳宗民の雑草ノオト』 毎日新聞社 2002年)

今回もGoogleChromeでは、画像をアップすることができませんでした。
MicrosoftEdgeですると出来る…
blogの更新を休んでいるとき、古い記事のリンクの修正や削除をしているのですが
GoogleChromeでもできます…
昨日、GoogleChromeをアンインストールして再度インストールしましたが結果は同じ。