いねの穂の夕そぼてるをみてかへる
(『夏みかん酸つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子 河出文庫 2019年)
いつも挨拶する方と「今日は,風が冷たいですね…」
唄ふとて一つ覚えや秋桜
(『花句集』中村汀女 求龍堂 昭和58年)
あの歌かな(^_-)
今は秋ですが(^^ゞ
まんじゆさげ冬を睡(ねむ)りぬ青々と
曼珠沙華に葉のあることを長い間私は知らなかった。
或る年の冬,田平龍胆子さんと宇治川のほとりを歩いていて,
木の根元に青々と茂るその葉が,曼珠沙華の葉であると教えられたときの驚きと感動――。
(略)
(『自解100句選黒川路子集」牧羊社 1988年)
移し植ゆる錦木の実こぼれつつ 高浜虚子
(『植物歳時記』日野巌 法政大学出版局 1978年)
本堂へ橋をかけたり石蕗の花
(『漱石全集 第二十三巻』新書判 岩波書店 1957年)
桐の木にうづら鳴(なく)なる塀の内
造り酒屋らしい屋敷の塀の内側に高い桐の木がそびえ,
はやりの飼い鶉(うずら)の鳴き声が聞こえてくる。
ゆったりとした閑雅のさまである。
(『袖珍版 芭蕉全句』堀信夫監修 小学館 2004年)
マリオネットみたい…(*^。^*)
学生時代に人形劇をしていましたが,操り人形はしなかったな…
秋の雲ゆくいづれは失せるからだ
(『しづ子 娼婦と呼ばれた俳人を追って』 川村蘭太 新潮社 2011年)
恋心四十にして穂芒
(『決定版 尾崎放哉全句集(旧版)』伊藤完吾・小玉石水編 春秋社 1993年)
なんか「こっちおいで」と手招きしているような(^v^)
晴れてくれそうな八ツ手の花
(『あの山越えて 山頭火行乞記』大山澄太編 潮文社新書 昭和44年)
ミゾソバ
菊活けし指もて消しぬ閨(ねや)の燈を
(『夏みかん酸つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子 河出文庫 2019年)