2023年11月25日土曜日

西高東低

冷たい風が吹いていて寒かったですが日向は暖かった。
今朝の天気予報では西高東低の気圧配置で
昨日と比べて気温差が大きいです。

北日本中心にあすにかけ雪強まる 猛吹雪など交通影響に警戒を」(NHK)
第6章 大気と水が織りなす気象
 6-4 日本の天気の移り変わり
 [6]シベリア高気圧と北西季節風~冬の天気~

 
 冬になると日射しが弱まり、ユーラシア大陸の内部は特に強く冷却される。
こうして非常に強力なシベリア高気圧ができる。
シベリア高気圧からは周囲に冷たく乾燥した風が吹き出し、日本列島には北西季節風として吹き付ける。
一方、千島・アリューシャン列島付近の海上には低気圧が発達し、日本列島付近は西高東低の気圧配置となって間隔の狭い等圧線が縦に並ぶ。
(「図6-33 冬の天気図」省略)
(『新しい高校地学の教科書』杵島正洋他 講談社ブルーバックス 2006年)
 冷たく乾燥した季節風は、暖流の対馬海流が流れる日本海を渡る間に水蒸気をたっぷり供給されて雪雲をつくる。
気象衛星の画像では、この雪雲が筋状の雲としてよく見られる。
これが日本列島を背骨のように連なる山脈を乗り越える際に、日本海側で大量の雪を降らせ、太平洋側には乾燥した「からっ風」となって吹き降ろす。
(「図6-34 冬の季節風と天気の模式図」省略)
 山脈が途切れている若狭湾―琵琶湖―濃尾平野のあたりでは、季節風が雪雲を抱えたまま太平洋側にたどり着き、太平洋側にも降雪をもたらす。
交通の要衝である関ヶ原から濃尾平野にかけては降雪が多く、しばしば交通を麻痺させることがある。
…後略…
(『新しい高校地学の教科書』杵島正洋他 講談社ブルーバックス 2006年)
朝ドラ「ブギウギ」 第8週「ワテのお母ちゃん」 (38)で六郎が入隊する前にスズ子を訪ねていました。
六郎のこれからの軍隊生活を思うと、胸が痛くなります。
フィクションなので事実はどうあれ六郎が無事帰ってこられるように脚本を書いてほしいなぁ…
六郎を見ていて水木しげるさんを思い出しました。
(気の優しい六郎と違って、水木しげるさんはガキ大将でしたが…)
 ぼくは落第兵

 本籍が鳥取なので、入れられたのは、鳥取の連隊だった。
 学校ですらあんなふうだから、軍隊ではたいへんだった。
 ぼくは、だいたいがゆったりしたタチだから、ゆったりとかまえていた。
ところが、ふつう初年兵はオドオドしているものらしい。
ぼくがゆったりかまえていると、古兵の一等兵や上等兵はかってに、あれは将校だとカンちがいして世話してくれる。
将校用の風呂へ案内して背中までながしてくれた。
まもなくバレて、えらい目にあった。
(『ほんまにオレはアホやろか』水木しげる 新潮文庫 平成14年)
 やがて、新兵教育ということで、ビンタの連続になった。
鳥取砂丘でかけ足をやらされる。
 休憩時間にはその場ですわっているのだが、目の前は海だ。
ぼくは泳ぐのが好きだから、つい泳いでしまった。
休憩時間が終わり、また軍装してかけ足になったが、なにせ、塩水をあびたままの重装備である。
兵舎にもどったとたん、気をうしなってしまった。
水をかけられてやっと気がつき、ビンタをくらって、また気をうしなった。
 また、毎朝の点呼の時もたいへんだった。
ぼくはゆっくりと、糞(くそ)をしているものだから、点呼におくれる。
すなわち、軍隊でも自然にさからわない生活をしていたのだ。
「一人たりない。脱走兵が出たぞ」
 大さわぎをしている所へ、便所からあたふたとかけつけたりする。
 毎日毎日、ビンタの連続である。
 そのうちに、どうやら、
「アイツだけはしょうがない」
 という声がちらほらでだした。
朝の点呼のときも、ぼくのところへだけは上等兵が五分前にこっそりと来ておこしてくれ、軍装をつけるのもやさしくてつだってくれるのだ。
 それでも満足にいかないと見えて、ラッパ卒にしようということになった。
ラッパ卒は戦場ではきびし仕事だが、兵舎ではほんのわずかだがラクなのだ。
 しかし、ぼくはラッパなんか吹いたことがない。
ラッパが鳴らないからといっては、練兵場を一周させられた。
 しょうがないから、人事係の曹長(そうちょう)の所へ行って、
「ラッパ卒をやめさせてください」
 と、申しでた。
「ま、えらいやろうけど、もう少しやってみいや」
 また数日したが、ラッパはうまく鳴らない。
またも曹長のところへ行ったが、返ってきたのは前とおなじハゲマシの御言葉だけ。
 三度目に行くと、
「よっしゃ、やめさせたる」
「ありがとうございます」
 と、もどろうとすると、
「あ、お前な、南と北とどっちが好きや」
 変なことをきく。
「はっ、南であります。自分は生まれつき寒いのが大きらいでありまして……」
「ごちゃごちゃいわんでええ。南が好きなんやな、南が」
 翌日、上等兵が呼びに来た。
「何ですか」
「南方の第一線に行かされるらしいぞ」
「えっ」
 南洋のラバウル行きとなったのだ。
南の島へはつくまでに沈められる。
うまくついたとしても玉砕(ぎょくさい)という全滅死(ぜんめつし)
海のもくずと消えても惜(お)しくない兵隊としてぼくが選ばれたのらしい。
 三泊四日の外泊がゆるされたので、境港(さかいみなと)にかえってみると両親もかえっていた。
 南方の、しかも赤道のさきの方へいくというので、親はたいへんごちそうしてくれた。
ぜんぶたいらげて、米子(よなご)市街を散歩した。
 兵営についた時は、帰営のラッパがなりひびいていた。
その時に、連隊の中に入っていたならば問題はなかったのだが、スレスレに入ったために問題になった。
中隊長室で、ゴーモンもどきの説教をうけてから南方ゆきと相(あい)なったわけだ。
連隊本部にいた親切な上等兵殿がひそかに、
「こんどゆくところは、とても生きてはかえれんところらしい」
 と知らせてくれた。
「どこですか」
 というと、
「どうもガダルカナルの近くらしい」
 当時、ガダルカナルといえば、餓死(がし)を連想したものだから、「とても生きてかえれませんね」というと、そのバカ正直で善良な上等兵殿は、「そうだねえ」と強烈な一言。
そこへもってきて、「でもねえ、そこへ輸送船がつくまでに、ほとんど沈むらしい」と、参謀(さんぼう)本部より的確な一言でノックダウン。
「こりゃあいよいよ、だめらしいな」
 と思って、あたりの景色をながめると、なんだか、バカにうつくしい。

…後略…

(『ほんまにオレはアホやろか』水木しげる 新潮文庫 平成14年)

新潮文庫は絶版になっているようですが、講談社文庫で読むことができます。
今朝の父の一枚です(^^)/
ハクセキレイが朝ご飯を見つけたのかな?

第1章 ビル街の鳥―ハクセキレイ
 ✤人工餌を食べる


 ハクセキレイは、水辺で小動物を捕食して生活しており、都市では学校のプールや公園の池、都市河川のコンクリートの堤防の水際などでエサを探しながら歩いているのをよく見かける。
 ところが、皇居前の広場や新宿御苑などの芝生の公園では、ドバトにポップコーンを与えたりしていると、ハクセキレイが飛来して食べることがある。
また、池のコイにエサを与えると、その残りものをハクセキレイが食べることもある。
このように、水辺の小昆虫だけでなく、人工的なエサも食べるようになってきた。
(『都市鳥ウオッチング 平凡な鳥たちの平凡な生活』著:唐沢孝一、絵:薮内正幸 ブルーバックス 1992年)