2023年11月14日火曜日

風が静かだと

今朝は、風がほとんど吹いていなかったので
気温が低くても寒さをあまり感じませんでした。
昨日は、台所の蛇口を交換してもらうために出かけなかったのですが
出かけたら…

近畿 今季一番の冷え込み 各地の山間部で雪」(関西NHK 11月13日)
中村獅童さんが息子さんのことを公表されて
「チャレンジド(Challenged)」という言い方があると
前を見据えて、チャレンジする精神は僕もその気持ちを忘れたくない。
と話しておられました。

私は、「しょうがい」を「障碍(障礙)」と表記しています。
「害」でなく「融通無碍」の「碍」を使います。
「碍」は行くてを大きな「石」が邪魔をして思案している様子を表しているそうです。

礙〔碍〕 ガイ さまたげる
形声 声符は疑(ぎ)。〔説文〕九下に「止(とど)むるなり」という。
疑は凝然(ぎょうぜん)として人の立ちつくす形であるから、止まって進退しない意がある。
それで石によってさえぎられること、障礙(しょうがい)の意を示したものであろう。
字はまた碍(がい)に作ることがある。
(『字統 普及版』白川静 平凡社 1994年)
今、ガザでは
国連広報センター

#ガザ 病院付近で攻撃が激化。最新報告では、イスラエルの砲撃と地上攻撃で病院が直接被害を受けています。市民、患者、医療者が銃撃されたとの報道も。
シファ病院、インドネシア病院では電力が遮断、生命維持装置が必要な新生児が危険にさらされ、2人の乳児が死亡との報告

日本ユニセフ協会 UNICEF東京事務所

#ガザ では、#子ども病院 さえも攻撃を受け、幼い命が危機に瀕しています。
ユニセフは、医薬品・医療物資の提供を通じて、ガザの保健システムへの支援を拡大しています。
また、保健医療施設に対する攻撃の即時停止と、病院への燃料や医薬品の緊急供給を求めています。

ガザ シファ病院 新生児含む34人死亡 多くの病院が稼働できず」(NHK)
大阪の民話に載っている話

 泥棒の損

 むかし、大坂の町に大泥棒がいて、たくさんの手下をつれ、目ぼしい家を、つぎつぎとおそっていった。
それで、金持ちたちは、安心して眠っておれない。
泥棒はあるとき、上町(うえまち)というところにある、丸八という大きな両替屋(りょうがえや)に目をつけた。
「みんな、ぬかるな。丸八は、大坂でも、指おりの大両替屋や。金は、うなってるんや。わけまえは、たんまりやるからな。」
(『[新版]日本の民話 16 大阪の民話』二反長半編 未来社 2015年)
 何日もまえから、手下をつかって、しらべてあるので、しのびこむのは、わけもない。
丸八で、気がついた時には、あんなに、げんじゅうに、戸締まりをしておいたのにもう、黒装束(しょうぞく)の泥棒どもが、あっちにぬっ、こっちにぬっと立っている。
番頭は、こしぬかすほど、おどろいた。
 泥棒の大将が、丸八の部屋へやってきていった。
「丸八。ぐずぐずいわずと、有金そっくり、そろいて出せー。」
 ところが、大泥棒は、ふと部屋のすみをみて、おやと思った。
丸八の妻が、子供を、看病しているのだが、その子供は、もう泣く声も出せないで、息もたえだえに熱にうかされて死にそうなのである。
 泥棒は、何を思ったか、
「その子は、何の病気や」
ときいた。
妻は、こわいやらかなしいやら、
「は、はい。驚風病だす。お医者さんにも、もう見はなされて、どうなりますのやら。」
 すると大泥棒は、じっと、そのありさまを見ていたが、一人の手下をよんで、
「おまえ、これから、道修町(どしょうまち)へとんでいって、ほしサンショウ三合買うてこい。」
といった。
「へい。」
 その手下がとび出していくと、こんどはつぎの手下に、
「おまえは、井戸へいって、水一升くんでこい。」
 すると、この手下は、よその家なのに、まるで自分の家のように、様子をよく知っていて、まもなく水を一升きっちりはかって、桶にくんできた。
と、もうそこへ、さっきの手下がほしサンショウ、三合買ってきたのだ。
「そんなら、このほしサンショウを、その一升の水で、せんじてくるんや。」
 べつの手下にいうと、また、さっさとカマドへ行って、さっそくぷんぷんと、つよい匂いをさせて、せんじてきた。
 大泥棒は黒装束をぬいで裸となり、そのやけつくようなサンショウ汁をぐっとひといきに、飲みほして、丸八の妻に、
「ごりょんさん(奥さま)、そのぼんぼん(坊や)、わしに、だかしとくなはれ。」
 子供をひきとるなり、カッカッと火のようになった自分の腹を、ぴったりとその子供の腹のへそにくっつけて、あたためたのだ。
 そしてしばらく――。
すると、子供は、まもなくぐったりしていたのが、シャンとして声をあげて、泣きだしたのだ。
 丸八の主人と妻は、夢かとよろこんだ。
「あっ、ぼんぼん、ようなって、くれたのか。よかった、よかった。」
 大泥棒は、妻に子供をわたした。
主人は今はもう、あいてが、大泥棒であるのもわすれて、大泥棒の前に手をついていった。
「ありがとうございます。このご恩はわすれません。」
 そして一包みの金をもち出してきて、
「ちっとばかりですが、どうか、これを、お受けとりなはって――。」
 おそるおそる十両の金を、さし出したのだ。
しかし、その時もうもとの黒装束に、身をかためていた大泥棒は、
「そんなものは、いらんわい。大阪でも指おりの両替屋や。――こんな病人さえいなかったら、家じゅうの金は、そうざらえにしてもらっていくつもりやったんや。それなのにこんな病人のいるところへしのびこんだんは、わしの不運や。あんたは幸運をつかんだんや。これが運というもんや。」
 さっそく手下をまとめて、引きあげようとするので、主人はひっしでひきとめて、
「あなたさまのおかげで、子供も、一命をとりとめたんです。どうか、これだけはぜひ――。」
 むりやりに、つかませるので、泥棒も、
「そうか。そんなら、半分だけ、もろとこか。」
 半分返し、半分をもらい、手下たちに、
「ほら、すくないが、今夜のはたらき賃や。みんなでわけてとっとけ。」
 その半分も全部手下にわけてやり、あっというまに引きあげて、夜の町へと消えてしまったのであった。
 丸八主人は夜があけると、すぐ奉行所へ出かけてうったえたが、こういった。
「じつは、ゆうべ、わたしの家へ大泥棒が入りましたが、そのとき、泥棒たちが、もっていった五両の金は、盗まれたのではありません。わたしが、子供の病気をなおしてもらったお礼に、さしあげたものだす。どうかごせんぎだてありませんように――。」
 すると、奉行も、
「ほう。泥棒にも、そんな心があるのか」
と感心したということである。
 もちろん、子供も、まもなくすっかりよくなって、大きくなると、つぎの丸八両替屋主人になった。
     原話 摂陽奇観
(『[新版]日本の民話 16 大阪の民話』二反長半編 未来社 2015年)

くすりの道修町資料館
今朝の父の一枚です(^^)/
今日は、会えないと諦めていたときに会えたと喜んでいました。

✤ 求愛の行動」つづき

 また、オスは、いろいろな獲物をとってきては、メスにプレゼントする。
これを、求愛給餌(きゅうじ)といい、プロポーズの際には重要な意味をもつし、その後の番(つがい)関係を維持するにも大切なことである。
モズは、雌雄ともに鋭い嘴やツメをもち、独りで自活できる能力を備えており、冬季には対等に縄張りをはって争ってきた仲である。
オスといえども、うかつにメスに近づくと、鋭い嘴で攻撃され、手痛い思いをしてしまう。
オスは、メスに近づきたいという衝動と、つわもののメスに接近することの恐怖心という矛盾した状況におちいる。
これを解決するための方法が、歌や踊りであり、エサのプレゼント作戦なのである。
 もっとも、メスは、オスを気に入らない場合には、さっさと他のオスの縄張りへと飛んでいってしまう。
配偶者の選択権はメスがにぎっている。
オスにとっては、メスに気に入ってもらえるような場所を縄張りとして確保したり、メスの気に入るような歌や踊りに精をだすほかはなさそうだ。
(『都市鳥ウオッチング 平凡な鳥たちの平凡な生活』著:唐沢孝一、絵:薮内正幸 ブルーバックス 1992年)