2023年10月12日木曜日

さわやかな秋晴れ

今朝のニュースの中で気象予報士さんが
今日のポイントは「さわやかな秋晴れ」となるでしょうと伝えていました。
藤井八冠の地元 愛知県瀬戸市では祝福と喜びの声」(東海NHK)

私は、将棋や囲碁などのルールを覚えることができないので
藤井聡太さんの試合は、結果だけしか分らないのですが
父と凄いなぁと感嘆してばかりです。

世界はほしいモノにあふれてる「夏のスイス&ドイツSP 美しきオモチャをめぐる旅
で、藤井聡太さんが夢中になっていたおもちゃが紹介されていました。
おもちゃは子どもたちの好奇心や想像力を刺激する。

藤井七冠も夢中に?ヨーロッパ“美しきおもちゃ”の魅力とは?」(NHK8月17日)
動画を見ることができますよ!
朝のニュースで紹介されていたのが
核のごみの処分地の選定に向け、調査を受け入れるか議論されていますが、
この問題をテーマにした演劇が、都内で上演されました。
初演が2017年で、今回が3度目の上演になる舞台「同郷同年
朝のニュースに認定NPO法人「聖地のこどもを支える会」が紹介されていました。
イスラエルとパレスチナの若者を日本に招き平和を考える活動を長年続けています。

井上弘子代表
「言葉がないです。
私はどっちの肩を持つことではないですけれども
非人道的行為だけは絶対許されてはならない。
すぐに停戦が成立するように願っています。」
「私は(平和を)諦めたらおしまいだと思います。
日本での楽しかった思い出、うれしかったことを将来忘れないで欲しい。
それを今度種としてどこかでもう少し時間がたってから
芽を出してほしい、花を咲かせてほしい」

イスラエルの「モサド(秘密情報機関)」がハマスの大規模な動きをなぜ事前に察知できなかったのだろうか?
もし、これらかイスラエル軍がガザ地区に侵攻し住民を虐殺するなら
侵攻の口実を作るために見逃していたと考えてしまうのだけど……
それでは余りに代償が大きすぎる。
NHKアカデミア「浅川智恵子(前編)
全盲のコンピューターサイエンティストで日本科学未来館館長の浅川智恵子が講師でした。

必要なのは 必ずしも大きな変革だけではないということ。
身近なものを少し変えることで
誰も取り残さない社会に 近づいていけるかもしれないということです。

ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪「日本科学未来館

浅川智恵子さんが紹介していたAIスーツケースも登場していました。
番組紹介のついでに
グレーテルのかまど「吉田沙保里のなが餅

吉田沙保里さんを支えた三重県四日市のなが餅が紹介されていました。
なが餅ではありませんが、泉鏡花の随筆から

  一景話題(いっけいわだい)
   あんころ餅

 松任(まつとう)の次手(ついで)なれば、其処(そこ)に名物を云ふべし。
餅あり、あんころと云ふ。
城下金沢より約三里、第一の建場(たてば)にて、両側の茶店軒を並べ、件(くだん)のあんころ餅を鬻(ひさ)ぐ……伊勢に名高き、赤福餅(あかふくもち)、草津のおなじ姥(うば)ヶ餅、相似たる類(たぐい)のものなり。
(『鏡花随筆集』泉鏡花著 吉田昌志編 岩波文庫 2013年)
 松任にて、いづれも売競(うりきそ)ふなかに、何某(なにがし)と云ふあんころ、隣国他郷にもその名聞ゆ。
ひとりその店にて製する餡(あん)、乾かず、湿らず、土用の中(うち)にても久しき堪(た)へて、その質を変えず、格別の風味なり。
其家(そこ)のなにがし、遠き昔なりけん、村隣りに尋ぬるものありとて、一日宵(あるひよい)のほど偶(ふ)と家を出(い)でしがそのまゝ帰らず、捜すに処なきに至りて世に亡きものに極(きわま)りぬ。
三年の祥月(しょうつき)命日の真夜中とぞ。
雨強く風烈(はげ)しく、戸を揺(ゆす)り垣を動かす、物凄(ものすさま)じく暴(あ)るゝ夜なりしが、ずどんと音して、風の中より屋の棟(むね)の下立(おりた)つものあり。
ばたりと煽(あお)って自(おのず)から上に吹開く、引窓の板を片手に擡(もた)げて、倒(さかさま)に内を覗(のぞ)き、おくの、おくのとて、若き妻の名を呼ぶ。
その人、面(おもて)青く、髯(ひげ)赤し。
下に寝(い)ねたるその妻、然(さ)ばかりの吹降りながら折からの蒸暑さに、ゐぎたなくて、掻巻(かいまき)を乗出でたる白き胸に、暖き息、上よりかゝりて、曰(いわ)く、汝(なんじ)の夫なり。
魔道に赴きたれば、今は帰らず。
されど、小児等(こどもら)も不憫(ふびん)なり、活計(たつき)の術(すべ)を教ふるなりとて、すなはち餡の製法を伝へつ。
今はこれまでと云ふまゝに、頸(くび)を入れて又差覗(またさしのぞ)くや、忽(たちま)ち、黒雲を捲(ま)き小さくなりて空高く舞上(まいあが)る。
(からかさ)の飛ぶが如し。
天赤かりしとかや。
天狗(てんぐ)相伝の餅と云ふものこれなり。
 いつぞやらん、その松任より、源平島(げんぺいじま)、水島(みずしま)、手取川(てどりがわ)を越えて、山に入(い)る、辰口(たつのくち)といふ小さな温泉に行きて帰るさ、件(くだん)の茶屋に憩(いこ)ひて、児心(こどもこころ)に、ふと見たる、帳場にはあらず、奥の別なる小さき部屋に、黒髪の乱れたる、若き、色の白き、痩(や)せたる女、差俯向(さしうつむ)きて床(とこ)の上に起直りて居たり。
枕許(まくらもと)に薬などあり、病人なりしなるべし。
 思はずも悚然(ぞっと)せしが、これ、しかしながら、この頃のにはあらじかし。
 今は竹の皮づつみにして汽車の窓に売子出でて旅客に鬻ぐ、不思議の商標(しるし)つけたるが彼(か)の何某屋(なにがしや)なり。
上品らしく気取りて白餡に小さくしたるものは何の風情もなし、すきとしたる黒餡の餅、形も大(おおい)に趣(おもむき)あるなり。
(『鏡花随筆集』泉鏡花著 吉田昌志編 岩波文庫 2013年)