2022年12月10日土曜日

検査

来週、診察があるので事前に血液検査を受けてきました。
寒い時期は、採血する血管が見つけにくいようで
初め左腕を出したのですが、右腕に変更して採血。
入院生活が長かったので血管が見つけにくいようです。

待ち時間などに読んでいたのが「世界 2023年1月号」 
その中でも読んでいたのが政権に目ざわりで煙たがられている加藤陽子さんの講演記録。
学術会議への任命を拒否した政府は理由を開示することができないことが、政権の立場を如実に示しいる。
人事に関することで答えを差し控えたい」でごり押しできる日本は、これから一気に時計を逆戻しするのだろと思う。

ロシアのウクライナ侵略や北朝鮮のミサイル発射、中国の海洋進出などで
防衛の声が一気に大きくなっていますが、最優先の国防は〝感染対策〟だと思う。
これまでどれだけの予算を使って外国産のワクチンを購入しているのか。
国産ワクチンの開発が遅れているのは国産ワクチンへの姿勢が貧弱だった。
ワクチン開発 世界トップ目指す研究拠点に東京大学など選定」(NHK 8月6日)
研究開発には、今後5年間で合わせて515億円、一方、

”安保3文書”全容判明 スタンド・オフ防衛能力に約5兆円など」(NHK 12月9日)
5年間の防衛費、およそ43兆円…
財源は
聞く力のない、ごり押しの政権が何を言うのか

加藤陽子さんの講演記録から一部抜粋します( ..)φ

それでも、平和を希求するために
 歴史学の歩みから何を学ぶのか
  加藤陽子(東京大学)

歴史とは

つまり、過去というものが書かれ始めるのは立ち止ったときなのです。

歴史学とは
 …
 『歴史』という本を編み、「歴史」の父と呼ばれたヘロドトス……何をやったかというと、殺された――ウクライナで何の抵抗もしていない市民が殺されているように――人々のお墓に刻まれた文字と、ギリシャ側の同盟軍として戦ったスパルタの将軍がアテナイの将軍に呼びかけた演説を採録していったのです。

昭和天皇にとっての戦争
 ここからは、日本の歴史に即して、昭和天皇を通して日中戦争について考えてみましょう。
というのも、現在続いているロシアとウクライナの戦争について考えるヒントが、そこにあると思うからです。
……
 天皇は、日清戦争の前の状態まで時計が巻き戻されないと陸軍は目が覚めないのではないかと嘆きました。
これは正しい推測でした。……

嘘を見抜くこと
……
 軍や権力によるアジテーション、「嘘」と、その背景にある構造を見きわめること。
そのことの大切さを満州事変から太平洋戦争までの歴史は教えてくれます。
……
ロシアはウクライナの存在を自らの安全保障上の障害だとみなします。
そしてウクライナはこのロシアの世界観を認めることはできません。
だから、残念なことに戦争は長く続くはずです。
……
 
*本稿は、2022年8月27日に須坂市において開催された「信州岩波講座」での
講演をもとにしています。
(『世界 2022年1月号』岩波書店)