2017年4月16日日曜日

見せてあげたくて

母がいつも「この桜は咲くのが遅いね」と言っていた。


リンゴの花も咲いています。
花好きの母に見せたくて久しぶりにやって来ました。
キランソウ(シソ科)
    念ずれば花ひらく

  念ずれば
  花ひらく

苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになつた
そうしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていつた

(『自選坂村真民詩集』昭和42年)
入院中も撮した花や野鳥などをプリントして見せてあげていました。
出迎えてくれたのは
    空の一角から

迷うな
迷うなと
空の一角からきこえてくる声がある
いましがた飛んでいつた
小鳥たちのこえであろうか

(『自選坂村真民詩集』昭和42年)
タチツボスミレ(スミレ科)
母に花の名前や野鳥の名前を教えてあげたくて
本やネットなどで調べたものです。
散歩で言葉を交わす方から「お母さんはどうですか?」と聞かれると
どうしても哀しみが湧き上がってきて言葉が出なくなります。
明日からは届けなどで来ることができませんが
落ち着いたら父と妹、三人で散歩を楽しみたいと思っています。
父は昨日、整形の先生から歩かないから筋肉が細くなっていると言われたそうです。