2016年3月12日土曜日

霜が降りていたけど…

春の句ではありませんが(*^▽^*)

 (てのひら)に酒飯(さかめし)けぶる今朝の霜

酒飯―酒造米を蒸して強飯にしたもの。
(『新訂 一茶俳句集』丸山一彦校注 岩波文庫 1990年)

いつも何かに似ているなと思っていました…
身近な雑草の愉快な生きかた』(稲垣栄洋、 三上 修 ちくま文庫 2011年)
を読んでなるほどと思いました(*^ー゜)

 花は上唇(うわくちびる)と下唇(したくちびる)を開いた口のような形をしている。
舌を出した口をデザインしたおなじみのローリング・ストーンズの
ロゴマークを思い浮かべてもらえればいいだろう。
この花は唇に似ているので植物学的には唇形花と呼ばれている。
春の陽だまり一面に咲くホトケノザはまるでその唇で
おしゃべりでも楽しんでいるかのようなにぎやかな感じがする。

  みのむし,いとあはれなり。
鬼(おに)の生(う)みたりければ,親に似てこれもおそろしき心あらんとて,
親のあやしききぬひひき着せて,
「いま秋風吹(ふ)かむをりぞ来(こ)んとする。まてよ」といひおきて,
にげていにけるも知らず,風の音を聞き知りて,
八月ばかりにれば,「ちちよ,ちちよ」とはかなげに鳴く,いみじうあはれなり。

(『枕草子』清少納言 池田亀鑑 校訂 岩波文庫 1962年 43段)

鬼―男親。男親にも「生む」と当時はいった。一説,女親。
ちちよ,ちちよ―父。一説,乳々(ちち)。

(『枕草子[能因本]』松尾 聰、永井 和子訳・注 笠間文庫 2008年)
アオジ♀
アオジ♂
ピントを合わせられなかったけど…
エナガが岩のクモの巣を…
巣材に借用していた(*^▽^*)

コゲラ
シジュウカラ♀
ねたるべき事も忘れて春の猫

○ねたるべき 「寝足るべき」であろう。十分に寝る必要があるのに。
(『井月句集』復本一郎編 岩波文庫 2012年)
あかしあの花咲く下に蜜蜂の巣箱ならべて人ねむりをり
(『沢口芙美歌集』砂子屋書房 2009年)
いつものことながら…(^^ゞ
ピントも露出もボロボロですが…
顔を振って水しぶきを飛ばしているのは…
カワセミ
キセキレイが屋根の上を散歩していました(*^-^*)
霜が降りて,冷たい風でしたが
日射しがあって気持ちよかったです(^_^)v
ヒュウガミズキ(マンサク科)

「日向水木」は日向国(宮崎県)の原産ではなく,
丹波、丹後,とくに舞鶴に自生がみられる。
語原は丹波の名君,明智日向守光秀の名を取ったという説が有力である。
花が美しいのはトサミズキで,花の数は7ー8個もぶら下がる。

(『ひょうご 花の散歩』岡本高一著 のじぎく文庫 1993年)
はでに水浴びをしている…(*^▽^*)


 ドボンと顔を浸けている(*゜∀゜*)
サクラだけでなく,モモ,ナシ,リンゴ,コブシ,モクレンなどの春に咲く樹木は,
開花する前年の夏にツボミをつくる。
ところが,もしそのまま秋に花を咲かせると,
その後の冬の寒さのために種をつくれず,子孫を残せない。
だから,これらの樹木たちは,春まで花を咲かせないしくみを持っている。
それが冬を越すための堅い芽「越冬芽」である。
夏にツボミをつくった芽は,秋頃,越冬芽になる。
お正月にこの越冬芽から花を咲かせるためには,
「暖かくすればよい」との思いが浮かぶ。
そこで,12月初旬からソメイヨシノをビニールハウスでおおい,ハウス内を温める。
しかし,花は咲かない。
ところが,2月上旬からハウス内を温めると,2月下旬に花が咲くのだ。
12月から温めても咲かないのに,2月から温めたら早く咲くのは,
「12月には,越冬芽がまだ冬の寒さを感じていないから」である。
サクラは,寒さを感じた後で暖かさを感じると「春が来た」と思い,
花を咲かせる用心深い植物なのだ。

(『クイズ 植物入門』田中修 ブルーバックス 2005年)
久しぶりに撮せた
モズ♂

私たちにとって馴染み深い野鳥であるスズメ。
スズメは警戒心のおう盛な鳥で,地面の餌をついばんだり,雨あがりの水たまりで水浴びをしているときに,ちょっとでも近づくふりをみせると
サッと木や屋根の上に飛びあがってしまいます。
スズメはいつも人が住んでいる近くで生活をしてきました。
人家が増えるにしたがい,スズメの数も増えたという調査結果もあり,昼間人口が増えても夜になると激減する都会のビジネス街では,
スズメの姿は極端に減少します。
スズメは人の生活圏の近くで暮らす代表的な野鳥ですが,
それはどうしてなのでしょうか。
雑食性であるスズメは,植物の種子を好んで食べます。
人が暮らしはじめると穀物を栽培するために,
スズメの餌になる食べ物が豊富にあります。
そのために人家の近くで暮らすようになったともいわれます。
また,スズメは直径10センチほどの皿型か
球形の巣をつくり年に2回ほど卵を産みますが,人家の軒下などに営巣することが確認されています。
ビルの多い都会では最近,住宅難になったスズメが
電柱のパイプのなかに営巣しているそうです。
いずれにせよスズメは人間が農耕をはじめた昔から
人の生活を上手に利用して暮らしてきた野鳥なのです。 
(『フシギがいっぱい!都会の自然観察がおもしろい』アクア・ルーム編 技術評論社 2005年)
トサミズキ

このヒヨドリ,人慣れしている…


ヤマガラが朝ご飯はいないかと覗き込んでいました('-'*)
 オオイヌノフグリの学名は「ベロニカ」という。
重い十字架を背負って刑場に向かうキリストの顔の汗を
拭いてあげた女性のハンカチに,
キリストの顔が浮かび上がるという奇跡が起きた。
この女性の名がベロニカである。
オオイヌノフグリの美しい花をよく見ると,
花のなかにキリストらしい人の顔が浮かび上がっている。
これがベロニカと呼ばれるゆえんである。なんと高貴な名なのだろう。
(『身近な雑草の愉快な生きかた』稲垣栄洋、 三上 修 ちくま文庫 2011年)