2019年2月24日日曜日

穏やかな朝

なんか久しぶりに穏やかな朝を迎えたような…
天気を心配せずにのんびりと歩けました(^。^)
出会った鳩。
左足を上げていますが地面につけることができず、
右足だけで移動していました。
それでも懸命にエサを探している姿を見ると
僕も負けずに生きていかなければと思います。
先日取り上げた『ベイリー、大好き』を紹介したいと思います。
ベイリーの姿を見ているだけでもほっこりしますし
読んでいるとうるうるしてしまいます。
出版社のサイトに「ためし読み」があるのでご覧ください。
本の最後に「シャイン・オン!キッズ」の創立者で理事長の
キンバリー・フォーサイスさんが書かれている文章がありますので
少し長くなりますが転記しますφ(..)
シャイン・オン! セラピードッグ・プログラムについて
   タイラー基金理事長 キンバリー・フォサイス
 私と夫がタイラー基金を設立したのは、
息子のタイラーを2歳の誕生日を迎える前に白血病で亡くしたことがきっかけでした。
タイラーは短い人生のほとんど<生後1ヵ月以降>を病院で過ごしたにもかかわらず、
その笑顔と明るさでまわりのすべての人々に元気を与えました。
私たちは、彼の2年間の闘いを
このまましまい込んでしまうのは「モッタイナイ」と感じました。
そこで基金を設立し、私たちと同じ状況に直面した子どもやその家族が、
それを耐え抜いていけるよう手助けすることにしたのです。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 私たちはすべてのプログラムを、
小児がんを患う子どもとその家族に力を与え、
生活の質を高めるという目標の下に立案しています。
なかには日本の医療制度に特有なニーズに基づき、
一貫して日本の医療スタッフと親たちの声に耳を傾けて立案された
「日本育ち」のプログラムもあります。
一方で海外の病院の活動からヒントを得て、
それを日本独自の文化と患者支援の状況に合わせたプログラムもあります。
シャイン・オン! セラピードッグ・プログラム」は後者の部類です。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 実は、私がホノルルのカピオラニ病院を訪ねたときには、
施設で働くフルタイムのセラピードッグというものがいるとは想像していませんでした。
小児がん団体の責任者と面会していたのですが、
その人がセンターにいたフルタイムのセラピードッグ、
タッカーをたまたま紹介してくれたのです。
タッカーには患者の、さらに医療スタッフの気分を
ガラリと変える力があるのをみて、驚きました。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 意を強くした私は東京に帰り、タイラー基金の仲間に
私の見たことを一生懸命話して聞かせましたが、
なぜ私がそんなに興奮しているのか、誰もわからないようでした。
 私はセラピードッグの団体や訓練センターを訪ね、
病棟の子どもたちのためにセラピードッグを受け入れたことのある病院を訪問しました。
でも日本の病院でセラピードッグがフルタイムで働くなどということは、
私の会った誰も聞いたことがなく、想像したこともありませんでした。
日本のセラピードッグのほとんどはペットで、
飼い主といっしょに一ヶ月に一度か二度、
一時間ほど病院を訪問するという形をとっています。
一ヶ月に一時間であれば、セラピードッグの訪問を
患者さんたちが楽しんでいるには間違いありませんが、
タッカーのように病院を常駐で働いているのとはかなり異なります。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 タッカーに癒す力があるのは子どもたちとの特別な関係を築けるからでした。
激しい痛みに苦しむ子どもの気持ちを和らげ、
泣いていればその気を紛らわして医者が治療できるようにし、
難しい治療を耐えられるよう励ます力があります。
タッカーのおかげで病院内の誰もが笑顔になり、
毎日の仕事が楽しみになるのです。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 日本ではフルタイムのセラピードッグを訓練できる機関が見つからなかったため、
私はタッカーを訓練したハワイのセンターにお願いすることを決めて、
日本およびタイラー基金との共同作業を検討してくれるよう要請しました。
ハワイの訓練センターはこれを受諾してくれました。
また熊坂先生のご助力により、小児病院で看護師をしていた、
後に私たちのセラピードッグのハンドラーになる森田優子を紹介していただきました。
これで準備はほぼ整ったのですが、ひとつだけ小さな問題が残っていました。
それはタイラー基金の新しいセラピードッグ、
ベイリーを受け入れてくれる病院を見つけることでした。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 最初は関心を示してくれる病院もいくつかありましたが、
実際にこの計画を決める段階になって
思いきって引き受けてくれたのは静岡県立こども病院だけでした。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 これは日本の病院にとって大きな一歩になるはずだと思いました。
ほとんどの病院がこの事業を患者支援のあり方を
根本的に変える画期的な興奮すべき機会とは考えず、
逆に大きくて深刻なリスクを伴うものととらえたのは仕方のないことです。
それでも静岡県立こども病院はあえてそのリスクをとったのです。
たとえ最初の小さな一歩にすぎないとしても。
HCI< Hawaii Canines for Indepedence >が
絶大な支援と訓練を提供してくれました。
試行期間の最初の一ヶ月はハラハラしどおしでした。
森田を安定した仕事から成功するかどうかもわかならい
新しい道に引き入れたのが気がかりでした。
小さな患者たちはベイリーみたいに大きな犬を怖がらないだろうか。
唸り声をあげたり、吠えたり、ちょっとした事件がきっかけで、
日本でのフルタイムのセラピードッグが活動していくチャンスが潰えるのではないか。
お医者さんたちは犬が不潔だと気にかけるのではないか。
親御さんたちは、なんだか怖いと子どもたちを
犬に触らせないのではなかろうかと心配しました。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 でもベイリーと森田が静岡県立こども病院に足を踏み入れたその瞬間に、
すべての心配は溶けてなくなりました。
それからのことは、この本に書いてあるとおりです。
それは歴史であり、魔法であり、幸福でした。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 森田、HCI、そして静岡県立こども病院に感謝します。
彼らはベイリーとタイラー基金の
「シャイン・オン! セラピードッグ・プログラム」を信じ、
日本の子どもたちのために夢をかなえてくれたのです。
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)
 タイラー基金は企業と個人からの寄付のみに支えられています。
私たちの夢は、ベイリーのようなセラピードッグを
日本中のこども病院配置することです。
皆様の温かいご理解とサポートに深く感謝いたします。
 シャイン・オン!
(『ベイリー、大好き セラピードッグと小児病院のこどもたち
  岩貞るみこ文・ 澤井秀夫写真 小学館 2011年)

シャイン・オン!キッズについて
静岡県立こども病院 ファシリティドッグ

ファシリティドッグ『ベイリー』の紹介
(神奈川県立こども医療センター)
ファシリティドッグ『ベイリー』パネル展示
(神奈川県立こども医療センター)

NHKスペシャル「ベイリーとゆいちゃん」の再放送は
2月27日(水) 午前0:40~(26日火曜日深夜)

病気に苦しむ子どもを支える セラピー犬・ベイリー」(ミニ動画)