2019年2月16日土曜日

青空になると…

 今朝は雲空で晴れてくれないかなと思っていると
しばらく歩いているうちに青空になりました♪
とたんに体がポカポカしてきました(^^♪
今朝の散歩で、オオタカがヒヨドリを仕留める瞬間を目撃しました。
後から飛んできてヒヨドリに襲いかかったのですが
一瞬の出来事で何が起きたのか咄嗟に判断できなかった。
オオタカが…と思った瞬間には、
ヒヨドリを捕らえて飛んで行ってしまいました。
オオタカの食事中には出会ったことがあったけど
獲物を捕らえる瞬間に出会ってその凄さに感動しました。
『平家物語』を転記していると
後白河法皇は人情家のように思えるのですが
次のようなことが伝えられているようです。
前文を省略しているので分かりにくいと思いますが…
 だが、この事件から間もなく、
後白河は痢病(りびょう)に悩まされるようになり、
1192年(建久3)3月13日、六条殿で没した。
死の直前の後白河は、保元の乱で亡ぼした崇徳(すとく)上皇や
西海に没した安徳(あんとく)天皇の怨霊に怯え、
あるいは何事も巫女(みこ)の指し示すままとなって、
病気平癒の祈りに十列の東遊を日吉社に奉献したりしていた。
(『頼朝の天下草創 日本の歴史09
  山本幸司 講談社学術文庫 2009年)

りびょう【痢病】
腹痛・下痢が激しく、飴状の排泄物を出す病気。赤痢の類。
(『広辞苑 第六版』岩波書店 2008年)

後白河法皇や崇徳上皇などについて後日、記事にしたいと思います。
シジュウカラが枯葉の下から見つけたのはカメムシのようです。
カメムシは身を守るために臭いニオイを出すのですが…

匂いの使いみちは3通り
 カメムシと聞いてまず思い浮かべるのは、あのくさい匂いだろう。
彼らは天敵に襲われると、成虫では胸のおなか側に、
幼虫では腹の背中側にある左右の穴から、強烈な匂いの液体を出す。
この匂いは天敵を撃退するためのものと考えられてきたが、
最近はそれだけでなく、集団を作るため(集合フェロモン)や、
他のカメムシに危険を知らせるため(警報フェロモン)にも使われている考えられている。
(『虫のおもしろ私生活』ピッキオ編著 主婦と生活社 1998年)
鳥は視覚や聴覚が優れているなと思うのですが
嗅覚はどうかなと思っていると嗅覚受容体(OR)を持っているそうです。
鳥類は嗅覚を使うのか?」(J-STAGE)

日高敏隆さんの『セミたちと温暖化』より「鳥たち」を転記します。
    鳥たち

 2005年は酉(とり)の年だ。
 酉とは単なる鳥ではなく、鶏のことだそうである。
 えとの12の動物のうち、九つが哺乳類、辰(たつ)を爬虫類とすれば二つが爬虫類。
鳥類は鶏ただ一つかと、何だかふしぎな
気もするが、かつての中国の人々の関心がそのようなものであったのだろう。
 とにかくぼくが東大理学部の動物学科を卒業し、
大学院を終えて就いた職は東京農工大学の教員。
一般教育部の動物学と農学部の農業昆虫学が担当であった。
 講義と実習を受けもつ身になって、ぼくは「改めて勉強しなければ」と思った。
 農工大はその名のとおり農学部と工学部という二つの学部から成っている。
農学部の学生は生物が多少とも好きだろうが、
当時の工学部の学生は生物に関心はなさそうだった。
講義はまだよいとして実習で何をやったらよいだろうか? 
ぼくは一生けんめい考えた。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 そうだ。鳥の解剖をやってみよう。
工学部でも航空工学は習うことになっている。
飛ぶ動物がどんなものか見ておくのはけっして悪いことではないだろう。
 そう思ったぼくは鳥の勉強を始めた。
東大動物学科では鳥のことなんか教わっていなかったからである。
 農工大の農場で廃鶏として処分することになっている鶏をもらってきて、
鳥の本を読みながら解剖を始めてみると、
鳥というものがいかにすばらしい動物であるかがたちまちにしてわかった。
からだのすべてが、「飛ぶ」ということのためにできあがっているのである。
ぼくは心底から鳥の賛美者になってしまった。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 まず頭だ。
鳥の頭にはくちばしがついているが、そのくちばしに歯などはない。
歯をつけてものを嚙(か)もうとしたら丈夫なあごをもたねばならぬ。
そんなことをしたら頭が重くなって飛べなくなる。
鳥は祖先である爬虫類にあった歯をすべて捨てて、
(えさ)を丸呑みすることにした。
 丸呑みにした餌は胃で何とかせねばならぬ。
そこで胃に頑丈な筋肉をつけ、
さらに胃の中に砂粒や小石を呑み込んで、
その両者の力で餌を摺(す)りつぶすことにした。
これがやきとりで賞味される「砂ぎも(砂ずり)」である。
そしてこの重い胃は、体の重心の位置に置いて、
飛ぶときも歩くときも支障のないようにした。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 飛ぶためにはもちろん強力な翼が要る。
鳥と同じく空を飛ぶ動物である昆虫は、肢(あし)とは関係なく、
体の側面の出っぱりを翼に仕立てあげたが、
鳥は思いきって前肢を翼に変えてしまった。
そしてそれを体の中心部までずらした。
それを動かす筋肉も、胸にずらして強大なものにした。
この筋肉がいわゆる「ささみ」である。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 前肢を翼に変えてしまったから、肢は後肢しか残っていない。
この後肢を前にずらして、翼のほとんど真下にもってきた。
こうすれば、飛ぶときでも歩くときでも、
体の重心はほとんど変わらない位置にくる。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 けれども、翼を羽ばたいたとき、
からだがぐにゃぐにゃしていたら翼の力は分散し、
うまく飛べないにきまっている。
そこで鳥は、胸と腹を合わせて一つの頑丈な箱にしてしまった。
だから鳥は体を曲げたり、ねじったりすることができない。
 それを補うため鳥は、爬虫類に長い首をますます長くして、
それで地上の餌をついばんだり、羽を整えたり、
歩くときの体のバランスをとったり、何でもできるようにした。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 しかし、とにかく飛ぶためには、体が重くてはどうにもならない。
鳥は体を極度に軽くしようとした。
骨にたくさんの空洞を入れ、
軽くて頑丈な軽量材のお手本のようなものにした。
腸は二重に折り曲げて、小さな腹腔(ふくこう)内にたたみこんだ。
ちょうどぼくらが長い紐(ひも)を二重に折りたたんで収納するようなものである。
そして可能なかぎり栄養価が高く消化のよい餌を摂(と)り、
糞はできるそばから捨ててしまって、
余計な重さを持ち歩かないようにした。
たいていの鳥がところかまわず糞をするのも空を飛ばんがためである。
 多くの鳥はかなり高速で風を切って飛ぶ。
そのとき鳥は息を吐き出さず、
肺から体の後方へ延びた気嚢(きのう)のほうへ空気を押しこんでいくのだそうである。
そのおかげで鳥の体はますます軽くなる。
そして飛ぶ速度をゆるめたり、
木にとまったりしたときに一気に吐き出すのだと本には書いてあった。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 翼にもいろいろな工夫がこらされている。
鳥の翼は前肢であるから、要するにわれわれの腕にあたる。
二の腕の部分はごく短くて、
長いのはわれわれの肘(ひじ)から先にあたる部分である。
そこにはたくさんの硬い羽毛が後向きに生えており、
これが飛行機の翼と同じ働きをする。
 推進力を出すプロペラがどこにあるかはまだよくわかっていないらしいが、
とにかく鳥は翼を羽ばたくことによって推進力を生じていることはたしかである。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
けれど、鳥は推進力だけでは飛べない。
空中に体を浮かす揚力を得なければならない。
その揚力を生じるのは、鳥の翼の断面の形である。
前方がふくらみ、後方が平たく薄くなった翼のあの形が、
推進力でひっぱられると揚力を生じるのだ。
 このことは人間が鳥の航空力学を研究した20世紀になって、やっと発見された。
そこから人間は「動かない翼の理論」を構築し、
それに従って今の飛行機を作った。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
 つまり、鳥は翼を羽ばたいて推進力を得ているが、
揚力を得るのに羽ばたきは必要ないのである。
レオナルド・ダ・ヴィンチ以来、
人間は羽ばたき飛行機を考えて空を飛ぼうとしたがすべて失敗した。
鳥はもっと進んで理論をちゃんと知っていたのである。
 鳥は空を飛ぶためにこの他にもじつにたくさんの工夫をした。
そのおかげで鳥たちは、優雅にかわいらしく、
あるいは雄壮に空を飛びまわっている。
 ぼくは鳥たちを見るとき、
いつも限りない敬服の念を覚えるのである。
(『セミたちと温暖化』日高敏隆 新潮文庫 平成22年)
今朝の父の一枚です。
いつもの道ではなく違う道を通るとモズに出会うことができた。
母が呼んだんだなと話していました(^。^)