2016年12月23日金曜日

吹き荒れた強風に…

昨日までかろうじて残っていたメタセコイアの葉も…

わが国へは,アメリカで育てられた苗が1949年に昭和天皇に献上されている。
その翌年,100本の苗が全国に配布され,その挿し木によって増殖が図られ,
今日の普及に至っている(「GKZ植物事典」)
(こ)がらしの音を着て来る紙子(かみこ)  溝口素丸

こがらしが吹きすさぶ日,足早にやって来た人の紙衣(かみこ)は,
がさがさして,まるでこがらしの音を身にまとってきたかのようである,の意。
「音を着て来る」ということから,その人のまとってきた,冷たい冬の空気が感じられ,
寒さのなかを急いできた人のそぶりや息づかいまで感じられるようである。
季語は「木がらし」で冬。
紙子 紙衣。紙製の衣服。渋柿を塗って乾かし,もみ柔らげ,露にあてて渋の臭みをぬいたもの。
防寒のために用いる。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』
    栗山理一他校注・訳 小学館 昭和47年)

落葉見し人やおちばの底の人  沾穂
(『俳諧歳時記(冬の部)』横關愛造編 改造社 昭和29年)
日おもてにあればはなやか冬紅葉  草城
(『最新俳句歳時記 冬』 昭和46年)
落とし穴ではなくて
木の根が掘り起こされた跡に避難している('-'*)
今日は祝日「天皇誕生日」ですが,仕事をされている方もおられる。
どうやってぶら下がっているのかなと…
人の仕業だとは思われないけど…???
枯れ葉のように見えるけど
 カレハガ科の繭だと思います…
オオカマキリの卵鞘(らんしょう)のようです。
果樹園だったら摘果されていると思うけど…
小さなナシの実が残っていました(^。^)

梨の実や手ばかり大きかりし父  浅野照子
(『現代女流俳人と作品<3>』千葉祐夕編集 文芸出版社 昭和55年)
冬木立(こだち)むかしむかしの音す也 
(『古典俳文学大系15 一茶集』
    丸山一彦 小林計一郎校注者 集英社 昭和45年)
(むかし「むかし」は踊り字)
朝の鵙をんなの羞恥かがやける  石原舟月
(『図説俳句大歳時記 秋』角川書店 昭和39年)
カマキリの冬ごし」(動画)
夫婦鴨さみしくなれば光り合ふ  松本 旭
(『カラー図説 日本大歳時記[冬](旧版)』昭和57年)
山茶花はさびしき花や見れば散る  池上不二子
(『講談社版 カラー図説日本大歳時記[座右版]』 講談社 昭和58年)
カワラヒワは群れでいるのをよく見かけるのですが…


杳き日のいぢめられつ子木枯の吹けば走れり木枯の世を  馬場あき子
(『現代の短歌』)