2016年12月16日金曜日

いつ降り出してもおかしくない空模様でしたが

皆人の匂ひはいはじ枇杷の花 鬼貫
(『俳諧歳時記(冬の部)』横關愛造編 改造社 昭和29年)
からす
カラス科の鳥の総称。
全身が黒くくちばしが太いのはハシブトガラス,細いのはハシボソガラス。
群れをなして,都会にも棲む。
カラスの語源は「黒し」の転とする説と,
鳴き声に接尾語のス(キギス,ウグイスなどと共通)のついた語とする説がある。
漢語には烏
(う)のほかに鴉(あ)があるが,いずれも擬音語に由来する。
烏は象形文字,鴉は擬音語を表す「牙(が)」に鳥をつけたもの。
カラスは一般に凶鳥であるが,コクマルガラス(寒鴉
(かんあ))は
反哺(
はんぽ(雛が成長すると逆に親に餌を与える))の習性があるとされ,
慈烏
(じう)・孝鳥(こうちょう)の別名がある。
(『動植物の漢字がわかる本』加納喜光/山海堂 2007年)
   ある人のいたみに夕落葉を人にかはりて
何となく人のこゝろもみだるゝはもろき木のはの終(つひ)のゆうかぜ   賀茂眞淵

○ある人のいたみ―ある人の死の悲しみ。
○終のゆうかぜ―夕風が吹いて,木の葉を最期(臨終)にしてしまうこと。
▽何となく人のこころも悲しみ乱れるのは,
もろく散る木の葉を吹いて最期にさせた夕風のせいであるよ。
(『近世和歌集 日本古典文学大系93』
    高木市之助・久松潜一校注/岩波書店 昭和41年)
キセキレイがガマの穂の上や間を動き回っていました。
ガマの仲間 綿あめマジック
 ガマ科の多年草で,北半球に広く分布。
湖沼や川の縁,湿地,放棄水田など,浅い水につかって生育する。
ガマは草丈1.5~2mになる。
葉は幅1.5~2cmで平たく,基部はさや状になって茎を抱く。
6~7月に円柱状の花序を出し,下部に雌花序,上部に雄花序がつく。
風媒花で,雄花序は花後に枯れる。
果実期の穂は直径2~3cm,長さ10~20cmになる。
同属のヒメガマおよびコガマの葉は幅1cmと狭い。
果実期の穂の長さはヒメガマで6~20cm,コガマで5~10cmになる。
ヒメガマは雄花序と雌花序の間にすき間があるが,
果実期には雄花序は枯れて見分けにくくなる。
 さあ寄っていらっしゃい,水辺のマジックショーですよ。
ソーセージが一瞬で綿あめに変わります。
タネも仕掛けも……あるんです!?

(『種子たちの知恵』)

芙蓉実となったあなたをおもふ
(『山頭火著作集Ⅰ あの山越えて』大山澄太編/潮文社 昭和47年)
吸物(すひもの)にいささか泛(う)けし柚子の皮(かは)の黄に染みたるも久しかりけり
      長塚 節
(『短歌歳時記』近藤芳美監修 長谷部淳編著 桜楓社 昭和58年)
シジュウカラ♂が朝ご飯を見つけましたp(^-^)q

何事にさはぎくつくぞ四十雀  朱拙
(『俳諧歳時記(秋の部)』横關愛造編 改造社 昭和29年)
    冬が来る

冬が来る
寒い,鋭い,強い,透明な冬が来る

ほら,又ろろろんとひびいた
連発銃の音


泣いても泣いても張がある
つめたい夜明の霜のこころ


不思議な生をつくづくと考へれば
ふと角兵衛が逆立ちをする


私達の愛を愛といつてしまふのは止さう
も少し修道的で,も少し自由だ


冬が来る,冬が来る
魂をとどろかして,あの強い,鋭い,力の権化の冬が来る

  (明治45年・大正元年10月23日)
(『定本高村光太郎全詩集』)
母癒えて言葉少なや冬桜  岡田日郎
(『講談社版 カラー図説日本大歳時記[座右版]』 昭和58年)
ノブドウ(ブドウ科)
土団子があったドロバチ(スズバチ?)の巣のようです。

ドロバチの仲間「オオカバフスジドロバチのす作り」(動画)
今朝は,曇り時々雨の予報で,時雨れるのを覚悟していましたが
雨に降られずに歩けました(o^^o)