2016年12月1日木曜日

暗い空に…

今日から12月,曇って暗い空にジョウビタキ♀

メジロは柳に来ていました。
純情の二十を涕きぬ花八つ手
(『しづ子』)
鶺鴒の一瞬われに岩のこる  佐藤鬼房
(『図説俳句大歳時記 秋』 角川書店 昭和39年)
 この樹(き)登らば鬼女(きぢょ)となるべし夕紅葉(ゆふもみぢ)  三橋鷹女(みつはしたかじょ)

『魚の鰭(ひれ)』(昭16)所収。
昭和47年73歳で没した千葉県生まれの俳人で,『魚の鰭』は東鷹女の名で刊行。
初期には原石鼎に師事したが,以後大方は独立独歩,孤高の女流として作句にはげんだ。
「夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり」のような句を早くに作っている。
ここにあげた句にも,気性の激しさはまぎれもない。
夕紅葉の血の騒ぐような赤さに,女のうちの「鬼女」が呼びさまされる感覚を詠むが,
謡曲「紅葉狩」からの暗示もあるか。
(『新編折々のうた』大岡信/ 朝日新聞社 1983年)


啄木鳥や落葉の上の日のしづか  伊藤柏翠
(『カラー図説 日本大歳時記[秋](旧版)』昭和57年)
巻第四 711 
    丹波大女娘子(たにはのおほめをとめ)が歌
鴨鳥の 遊ぶこの池に 木(こ)の葉落ちて 浮きたる心 我が思はなくに

丹波大女娘子 伝未詳。「丹波」は国名で,遊行女婦か。
鴨の鳥が浮かんで遊んでいるこの池に木の葉が散って浮くように,
うきうきとうわついた気持でお慕いするのではありませんよ。
(『萬葉集(一)』)
   心よ  

こころよ
では いつておいで

しかし
また もどつておいでね

やつぱり
ここが いいのだに

こころよ
では 行つておいで

(『八木重吉全詩集1』)

今朝,「にほんごであそぼ」で,
「心よ」をうなりやベベンさんがうなっておられた♪
気になって検索するとうなりやベベンさんこと国本武春さんが
昨年12月に55歳の若さで亡くなっておられたのですね…
浪曲師、国本武春さん死去 55歳

「にほんごであそぼ」では、うなりやベベンは生き続けます
鳥よこち向けさびしいこころうたはうぞ
(『山頭火大全』 講談社 1991年)
やって来ていることは知っていたけど
なかなか撮させてくれませんでした…
アオジ〔青鵐〕 スズメ目・ホオジロ科
ホオジロの仲間は,みんなよく似た姿・色彩をもっているが,
このアオジもホオジロの仲間である。
背面は緑色がかった褐色をしえおり,腹面は淡黄色で,
胸と脇にかけて黒色の小さな縦斑が見られる。
日本全体としてみれば一年中見られる鳥であるが,
夏は本州中部以北で繁殖し,冬に本州中部以南に渡り厳しい冬を越す。
繁殖期は山地の針葉樹林で主に生活しており,都市内では見られないが,
冬には都市内の緑地でもふつうに見うけられる。

(略)
さえずりは〝チュッチンチュルリーティリーリー〟など数回繰り返して鳴くが,
冬季の地鳴きは〝チッ,チッ〟と一声ずつ切って鳴く。

(『都市のバードウォッチング・バイブル』
    千羽晋示・柳沢紀夫著 朝日出版 1981年)
いつの間に「ひっつきむし」がついていた(^0^;)
センダングサの仲間かな?