黒い雲もあって蒸し暑かったです(^_^;
「西~北日本で大気不安定 土砂災害に警戒 熱低は5日にも台風に」(NHK)もうじき2023年10月号が発売されますが
9月号に
民話採光
天を見上げる 髪は垂れ
越前は坂井郡の油商の家。
縁側で女が髪をくしけずっていると、小へびがニョロニョロと現れた。
へびが「今、自分は天に上ろうとしているのであるが、女の人の髪を下の方にけずられると、それが妨げになって、天に上れないから、どうぞしばらく中止してくれませんか」と訴えるので、女は言う通りにすると、へびはたちまち大蛇になって天に上って行った。
へびはお礼に、へびに嚙まれた時はその家の松の木を回ると毒が消えるようにすると約束した。
穏やかな交渉と、髪とへびの相似が、天と地を、異形と己を暖かく優しく結んでいく。(阿部海太)
参考:清酒時男・杉原丈夫・石崎直義編『日本の民話12加賀・能登・若狭・越前篇』(未来社)
(『世界 2023年 9月号』岩波書店) 蛇の恩がえし
一 トルロのかみそり
三国(みくに)町安島(あんと)のトルロ(藤十郎)という家に、へびがくれたカミソリがあります。
へびにかまれたとき、このカミソリでなでてもらうとすぐ効(き)いてなおりますと。
むかしトルロの家にへび取りの人足の順番が当りました。
ところがトルロの家では、へびの命をかわいそうに思って、人足に出ませんでした。
へびはそのことをたいへん恩にきて、そのお礼にへびの毒消しのカミソリをくれたのですと。
はなし 藤野春子
採 集 杉原丈夫
(『日本の民話12加賀・能登・若狭・越前篇』清酒時男、杉原丈夫、石崎直義編 未来社 昭和51年) 二 へびの約束
坂井郡丸岡町谷に、御油(ごゆ)屋という油商があります。
その家の庭にある松の木のまわりを回ると、へびの毒が消えますと。
むかし、その家の女の人がえん側で髪をくしけずっていると、小へびがニョロニョロと出て来ました。
そして、
「今、自分は天に上ろうとしているのであるが、女の人の髪を下の方にけずられると、それが妨げになって、天に上れないから、どうぞしばらく中止してくれませんか。」
といいました。
それではと、いう通りに中止しますと、そのへびはたちまち大蛇(だいじゃ)になって、天に上っていきました。
喜んだへびは、そのお礼に、へびにかまれたときは、その家の松の木をまわると毒が消えるようにすると約束したのでありましたと。
はなし 伊藤さだ
採 集 杉原丈夫
(『日本の民話12加賀・能登・若狭・越前篇』清酒時男、杉原丈夫、石崎直義編 未来社 昭和51年)1905(明治38)年
9月5日 日露講和条約調印(韓国保護権、南樺太・遼東租借権、東支鉄道支線などを獲得、11-25批准交換)。
日比谷で講和反対国民大会開催、民衆騒擾化して政府系新聞社・交番などを焼打ち(以後各地で講和反対の大会が開かれる)。
6日 東京市および府下5郡に戒厳令(~11-29)、以後講和反対の新聞・雑誌など多数発行禁止となる。
(『新版 日本史年表』歴史学研究会 岩波書店 1984年)第3章 都市暴動、デモクラシー、ナショナリズム
1 日比谷焼き討ち事件を読みとく
政治集会から暴動へ
9月5日の最初の暴力行使は、国民大会の直前に日比谷公園で繰り広げられた警官と群衆との衝突から始まった。
警視庁は前日に国民大会の開催禁止を決定していたが、当日は午前中から多くの人びとが日比谷公園に集まりはじめた。
制止しきれなくなった警察は、木柵を設けて公園の正門を封鎖した。
この封鎖に対して、人びとは猛然と抗議し、警官に向かって罵声を浴びせ、石を投げるなどした。
(『民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代』藤野裕子 中公新書 2020年)
国民大会終了後、参加した人びとの多くは、政府の御用新聞と批判された『国民新聞』を発行する民友社を襲撃し、屋内の機材や輪転機を破壊した。日比谷で講和反対国民大会開催、民衆騒擾化して政府系新聞社・交番などを焼打ち(以後各地で講和反対の大会が開かれる)。
6日 東京市および府下5郡に戒厳令(~11-29)、以後講和反対の新聞・雑誌など多数発行禁止となる。
(『新版 日本史年表』歴史学研究会 岩波書店 1984年)第3章 都市暴動、デモクラシー、ナショナリズム
1 日比谷焼き討ち事件を読みとく
政治集会から暴動へ
9月5日の最初の暴力行使は、国民大会の直前に日比谷公園で繰り広げられた警官と群衆との衝突から始まった。
警視庁は前日に国民大会の開催禁止を決定していたが、当日は午前中から多くの人びとが日比谷公園に集まりはじめた。
制止しきれなくなった警察は、木柵を設けて公園の正門を封鎖した。
この封鎖に対して、人びとは猛然と抗議し、警官に向かって罵声を浴びせ、石を投げるなどした。
(『民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代』藤野裕子 中公新書 2020年)
一方、日比谷公園を出てすぐの場所にあった内務大臣官邸でも、警官との大規模な衝突が起こった。
窮地に陥った警官がサーベルを抜いて人びとに斬りつけたことが、事態を激化させた。
これを契機として人びとが内相官邸の敷地内にある建物に放火するまでに発展したのである。 夕方過ぎに軍隊が出動することで、7時間にわたる内相官邸前での攻防は終わったが、それでも人びとの暴力行使は止らなかった。
内相官邸付近の派出所に放火したのを皮切りに、芝区(現在の港区)方面に向かった一団、京橋区から深川・本所区へと向かった一団、同じく京橋区から日本橋・神田区方面に向かった一団に分かれて、大通り沿いを中心に派出所を次々と襲撃したのである(地図<省略>)。 5日に始まった警察の焼き打ちは夜明けとともに一旦収束したが、6日の日中から再び内相官邸で警官との衝突が起き、そこから路面電車の破壊と放火が始まった。
座席の布を破り、中綿に石油を撒いて火を付けると、たちまち炎があがった。
人びとは計11台の車両に火を付け、ワッショイのかけ声とともに、燃え上がる車両を内相官邸付近に移動させた。 6日には、浅草公園周辺のキリスト教の教会が焼き打ちされ、浅草区・本所区・下谷区・日本橋区の教会が襲撃された。
日本基督教会の機関誌『福音新報』の報告によれば、教会と関係建物12ヵ所が襲撃され、8ヵ所が焼き打ちされた。
(『民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代』藤野裕子 中公新書 2020年)今朝の父の一枚です(^^)/
こんもりと山のようになっていますが、白い花は
センニンソウ
全国に分布する雑草。つる性の多年生草本。
山野、道端、日の当たる林縁などに多く自生する。
葉は有柄で対生し、奇数の羽状複葉。
8~9月の開花期に、葉腋から花柄を伸ばし白い小さな花をつける。
類似種にコマセンニンソウがあるが、コマセンニンソウに比べ茎は軟らかい。
葉や茎に有毒成分が含まれ、皮膚に汁が付くと赤く腫れたり水ぶくれができるので注意すること。
生では絶対に食べない。
(『救荒雑草 飢えを救った雑草たち』佐合隆一 全農協 2012年)