今日で8月も終わり…明日からは9月。
台風が次々と現われますね…
台風12号は、9号、11号に引っ張られるように進んでいるみたい…
「台風11号 9月2日にかけ強い勢力で沖縄接近へ 早めの対策を」(NHK)「大阪・関西万博 首相が政府主導での準備指示へ」(関西NHK 8月30日)
「維新、大阪・関西万博の首相方針を歓迎」(産経新聞 8月30日)
万博開催地が大阪に決まったときの知事と市長のはしゃぎぶりは凄かった。
なのに
〝維新・馬場氏「大阪の責任でない」 万博パビリオンの建設遅れめぐり〟(朝日新聞 8月30日)
間に合わないと思っているのでしょうね。
それにしてもよく言うよなぁ
「郡山市で住民が国や東電と意見交換 放出中止求める意見相次ぐ」(福島NHK)主催した住民グループによりますと、意見交換会はことし6月から求めていましたが、
処理水を放出したあとの開催になったということです。
たしか、
「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と仰っていたとはずだけど…
「関係者」とはどういう方々をさすのだろう。
「岸田首相 きょうにも漁業者代表と面会へ 処理水放出に理解求め」(NHK 8月21日)今朝の朝日新聞「天声人語」に
…前略…
▼福島の漁業民俗を記録した『春を待つ海』を読み、ジャワ島の荘厳な儀式が頭によみがえってふと思った。
「海に流す」という行為は、漁師の社会でどんな意味を持つのか。
国は違えど、共通する民俗があるのかもしれない。
▼民俗学者の川島秀一さんは、定年を機に5年前から福島県新地町で漁船の乗組員をしている。
原発の処理水放出についても漁師の視点から考察し、科学的な説明とは別の次元から問い直さなければ解決しないと訴える。
▼海は「ケガレを祓(はら)うために禊(みそぎ)をする清らかな水」でなくてはいけない。
波は行き来を繰り返し、海へ流したものは時間をかけて陸から離れる。
そうしたとらえ方では、処理した水でも「疑念を抱くことは、当然あるように思われる」という。
…後略…1923(大正12)年9月1日に関東大震災が発生
「関東大震災 AIによるカラー化映像」(NHKアーカイブス)
このときの混乱に乗じて
第4章 震災に乗じて殺された人びと
大杉栄・伊藤野枝事件
9月16日、アナキスト大杉栄が内縁の妻伊藤野枝と甥の橘宗一を連れて外出中、憲兵隊に捕まり、扼殺(やくさつ)された。
伊藤野枝は産後ほどなく、二人で伊藤の前夫、ダダイストの辻潤を鶴見に見舞ったが不在だったので、近くにいた大杉の弟の家を訪ね、末の妹のあやめの息子宗一が「東京の焼け跡がみたい」というので連れ出した。
当時、憲兵大尉であった甘粕(あまかす)正彦らは自宅近くから大杉らを麹町憲兵隊分隊まで連行し、夜になって三人を扼殺し、構内の古井戸に投げ込んだ。
甥の橘宗一に直接手を下したのは命令された鴨志田安五郎、本多重雄両上等兵とされる。
(『聞き書き・関東大震災』森まゆみ 亜紀書房 2023年)
宗一はアメリカ国籍を持つ日本人貿易商の夫と大杉の妹あやめの間の子で、米国大使館経由で捜索願が出され、国際問題となった。
警視庁、内大臣、総理大臣にまで伝わり、憲兵司令官小泉六一少将らが停職処分となった。 大杉栄はアナキストの首魁として、以前から尾行がついていた。
「一犯一語」と称し、獄中で語学を勉強し、ファーブル『昆虫記』やダーウィン『種の起源』の翻訳もしている。
震災の直前にベルリンの国際アナキスト大会に出席するため、船で密航し、パリ郊外のサンドニの労働者集会で演説してラ・サンテの牢獄に収監、マルセイユより強制送還されて帰国した後の出来事だった。 この事件には甘粕ら、もっと上層部が関与していた疑いも持たれている。
「甘粕事件」ともよばれ、甘粕と森が10月8日から軍法会議にかけられ、甘粕大尉は懲役10年、森曹長は懲役3年と判決がくだされた。
その後をいえば、甘粕は摂政宮ご成婚の恩赦により3年で出獄、陸軍の官費で夫婦でフランスに留学、後に満州に渡り、満州映画協会の社長になったが、敗戦後の8月20日、青酸カリを飲んで自決した。 12月16日、甘粕大尉らに殺害された大杉栄、伊藤野枝、橘宗一の葬儀が谷中斎場にて午後1時から行われた。
警視庁特別高等係は労働係と打合せ、200余名の警官で厳重な警戒をする。
この前日、大杉、伊藤の遺骨を安置していた駒込片町の労働運動者に朝、大陸浪人下鳥繁造らが押し入り、遺骨を奪って逃走し、右翼団体大化会の岩田富美夫にわたすという珍事が起きた。
葬儀は遺骨なしで行われたが、のちに同志の元に戻った。 翌1924(大正13)年9月1日、大杉の同志たちは本郷菊坂長泉寺に講演に来た震災時の関東戒厳司令官福田雅太郎の暗殺未遂事件を起こした。
彼らは福田大将が大杉殺害命令を出したと思っていた。
労働運動社の大杉の長い盟友、和田久太郎、村木源次郎らが捕まった。
結核を患っていた村木源次郎は予審中に病死、和田久太郎は1928(昭和3)年、「もろもろの悩みも消える雪の風」という句を残して秋田監獄で縊死した。 また戦後になって、当時の軍医田中隆一による大杉の死因鑑定書が公表された。
それによると、死体は菰包みにされ、麻縄で縛られていた。
大杉はただの扼殺ではなく、蹴る、踏みつけるなどの外力による胸部骨折があり、また伊藤野枝には出産直後の子宮肥大が見られた、という。
(『聞き書き・関東大震災』森まゆみ 亜紀書房 2023年)
「大杉栄等三名を殺害した事件の判決:岩倉判士長の言渡し: 無罪に微笑を洩す三被告」(神戸大学附属図書館)今朝の父の一枚です(^^)/
ムクドリ
空き家の戸袋をしれっと間借りする
スズメより大きく、ハトよりは小さい、どこにでもいる中型の鳥類、ムクドリ。
ムクノキの実が好きだからとか、ムクノキで営巣するから、などの由来でムクドリと呼ばれています。
自然の中では樹洞に巣をつくるムクドリですが、人工物の穴やすき間もよく使います。
特に近年、住宅地でムクドリがよく使っているのは「戸袋(とぶくろ)」です。
空き家などで、雨戸が閉めぱなしになっている戸袋は、ムクドリにとって絶好の物件です。
もしも巣材やイモ虫などをくわえて、戸袋を出入りするムクドリがいたら、営巣している証拠です。
ムクドリは他にも換気口のすき間や屋根裏などにもよく巣をつくります。
ムクドリにとっては、天敵に襲われにくい空洞さえあれば、樹洞でも人工物でもどこでもよいのでしょう。
通行人から見れば微笑ましい光景かも知れませんが、大家さんや管理会社からすれば、かなり困った存在だと思われます。
ムクドリは、昔から農地の害虫を食べてくれる益鳥として知られていましたが、最近は駅前などに大群でやってくることが問題視されることもあり、悪い面が目立ってしまっているようです。
(『身近な「鳥」の生きざま事典』一日一種 SBクリエイティブ 2021年)
第4章 震災に乗じて殺された人びと
大杉栄・伊藤野枝事件
9月16日、アナキスト大杉栄が内縁の妻伊藤野枝と甥の橘宗一を連れて外出中、憲兵隊に捕まり、扼殺(やくさつ)された。
伊藤野枝は産後ほどなく、二人で伊藤の前夫、ダダイストの辻潤を鶴見に見舞ったが不在だったので、近くにいた大杉の弟の家を訪ね、末の妹のあやめの息子宗一が「東京の焼け跡がみたい」というので連れ出した。
当時、憲兵大尉であった甘粕(あまかす)正彦らは自宅近くから大杉らを麹町憲兵隊分隊まで連行し、夜になって三人を扼殺し、構内の古井戸に投げ込んだ。
甥の橘宗一に直接手を下したのは命令された鴨志田安五郎、本多重雄両上等兵とされる。
(『聞き書き・関東大震災』森まゆみ 亜紀書房 2023年)
宗一はアメリカ国籍を持つ日本人貿易商の夫と大杉の妹あやめの間の子で、米国大使館経由で捜索願が出され、国際問題となった。
警視庁、内大臣、総理大臣にまで伝わり、憲兵司令官小泉六一少将らが停職処分となった。 大杉栄はアナキストの首魁として、以前から尾行がついていた。
「一犯一語」と称し、獄中で語学を勉強し、ファーブル『昆虫記』やダーウィン『種の起源』の翻訳もしている。
震災の直前にベルリンの国際アナキスト大会に出席するため、船で密航し、パリ郊外のサンドニの労働者集会で演説してラ・サンテの牢獄に収監、マルセイユより強制送還されて帰国した後の出来事だった。 この事件には甘粕ら、もっと上層部が関与していた疑いも持たれている。
「甘粕事件」ともよばれ、甘粕と森が10月8日から軍法会議にかけられ、甘粕大尉は懲役10年、森曹長は懲役3年と判決がくだされた。
その後をいえば、甘粕は摂政宮ご成婚の恩赦により3年で出獄、陸軍の官費で夫婦でフランスに留学、後に満州に渡り、満州映画協会の社長になったが、敗戦後の8月20日、青酸カリを飲んで自決した。 12月16日、甘粕大尉らに殺害された大杉栄、伊藤野枝、橘宗一の葬儀が谷中斎場にて午後1時から行われた。
警視庁特別高等係は労働係と打合せ、200余名の警官で厳重な警戒をする。
この前日、大杉、伊藤の遺骨を安置していた駒込片町の労働運動者に朝、大陸浪人下鳥繁造らが押し入り、遺骨を奪って逃走し、右翼団体大化会の岩田富美夫にわたすという珍事が起きた。
葬儀は遺骨なしで行われたが、のちに同志の元に戻った。 翌1924(大正13)年9月1日、大杉の同志たちは本郷菊坂長泉寺に講演に来た震災時の関東戒厳司令官福田雅太郎の暗殺未遂事件を起こした。
彼らは福田大将が大杉殺害命令を出したと思っていた。
労働運動社の大杉の長い盟友、和田久太郎、村木源次郎らが捕まった。
結核を患っていた村木源次郎は予審中に病死、和田久太郎は1928(昭和3)年、「もろもろの悩みも消える雪の風」という句を残して秋田監獄で縊死した。 また戦後になって、当時の軍医田中隆一による大杉の死因鑑定書が公表された。
それによると、死体は菰包みにされ、麻縄で縛られていた。
大杉はただの扼殺ではなく、蹴る、踏みつけるなどの外力による胸部骨折があり、また伊藤野枝には出産直後の子宮肥大が見られた、という。
(『聞き書き・関東大震災』森まゆみ 亜紀書房 2023年)
「大杉栄等三名を殺害した事件の判決:岩倉判士長の言渡し: 無罪に微笑を洩す三被告」(神戸大学附属図書館)今朝の父の一枚です(^^)/
ムクドリ
空き家の戸袋をしれっと間借りする
スズメより大きく、ハトよりは小さい、どこにでもいる中型の鳥類、ムクドリ。
ムクノキの実が好きだからとか、ムクノキで営巣するから、などの由来でムクドリと呼ばれています。
自然の中では樹洞に巣をつくるムクドリですが、人工物の穴やすき間もよく使います。
特に近年、住宅地でムクドリがよく使っているのは「戸袋(とぶくろ)」です。
空き家などで、雨戸が閉めぱなしになっている戸袋は、ムクドリにとって絶好の物件です。
もしも巣材やイモ虫などをくわえて、戸袋を出入りするムクドリがいたら、営巣している証拠です。
ムクドリは他にも換気口のすき間や屋根裏などにもよく巣をつくります。
ムクドリにとっては、天敵に襲われにくい空洞さえあれば、樹洞でも人工物でもどこでもよいのでしょう。
通行人から見れば微笑ましい光景かも知れませんが、大家さんや管理会社からすれば、かなり困った存在だと思われます。
ムクドリは、昔から農地の害虫を食べてくれる益鳥として知られていましたが、最近は駅前などに大群でやってくることが問題視されることもあり、悪い面が目立ってしまっているようです。
(『身近な「鳥」の生きざま事典』一日一種 SBクリエイティブ 2021年)