2023年6月3日土曜日

大阪は…

昨日は、雨がかなり降っていましたし
携帯に警報・注意報のメールが届いたので家でおとなしくしていました。
大阪は、紀伊半島が防波堤のように立ち塞がってくれたので被害がなかったと思いますが
被害にあわれた方が、「まだ6月なのに、これからが心配だ」と話しておられた。

【大雨被害まとめ】愛知 1人死亡 和歌山 行方不明者の捜索再開」(NHK)
もう少し池側からカナヘビを撮ろうとしたら
体のバランスを崩しかけて気づかれてしまった(^^;
台風は、これまで近づくにつれて勢力が弱まるのですが
最近、あまり弱まらずにやってくるようになりました。

第1章 温暖化で強靭化する「台風」、多発する「線状降水帯」

 ●何が台風の強靭化をもたらすのか

 
 ここで取り上げた2つの台風を含めて、近年、台風にともなう風や雨が激しくなっており「強靭化」と呼ばれています。
このような強靭化は、台風だけでなく、ハリケーンやトロピカル・サイクロンでも見られる現象で、地球温暖化による気温と海水温の上昇によるものと考えられています。
(『図解・天気予報入門』古川武彦、大木勇人 講談社ブルーバックス 2021年)
 これまでは、年が変わっても、毎年同じ季節が巡ってくることが、誰しも当然と思っていました。
世界中の科学者と政府が地球温暖化の予想と対策を話し合っている「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」では、現状分析や予測を更新しており、2013~14年度の平均地上気温の約100年間のスパンで眺めたとき、年ごとの変動はあるものの、全体で右肩上がりに上昇しており、日本でも同様であることが示されています。
世界の上昇幅は1℃程度ですが、日本では1.5℃です。
 1℃というとわずかにも感じられますが、家庭で石油ストーブやエアコンで部屋を暖めるときの空気の質量を、大気全体と対比してみれば、この上昇に必要な熱エネルギーがいかに莫大(ばくだい)であるかが想像できると思います。
 気温の上昇は、海水など水の蒸発量の増大をまねき、大気中の水蒸気量が増えます。
温暖化の原因は、産業革命以来の石炭や石油という地下資源の燃焼による大気中の二酸化炭素の増加ですが、実は二酸化炭素そのものの温室効果はそれほど大きいものではありません。
 二酸化炭素の温室効果でわずかに気温が上がったとき、空気中の水蒸気量もわずかに増えます。
水蒸気の温室効果は二酸化炭素のそれよりもずっと大きく、水蒸気量の増加によって温室効果が強化され、気温上昇幅が大きくなります。
この気温上昇によりさらに水蒸気量が増えるという「正のフィードバック」がはたらいています。
気温上による水の蒸発量の増加は制御不可能なので、人類の活動によって発生する二酸化炭素など他の温暖化ガスが問題にされているのです。
 さて、温暖化は海中にも及んでおり、すでに700mを超える深さの水温も上昇しています。
海面付近だけでなく深いところまでも温度が上がっていることは、台風の発達に大きな影響を及ぼします。
海面表層の温度だけが高い場合、台風の暴風で海面付近がかき混ぜられると、少し深いところの冷たい海水と混ざって海表面の温度が低下し、台風の発達が抑制されます。
しかし、海中の深いところまで水温が上がると、暴風によってかき混ぜられても海表面の温度があまり低下しないので、発達を続けやすいのです。
このような現象は、台風と海洋が互いに影響をおよぼし合う台風海洋相互作用と呼ばれる現象の一つです。
 IPCCの報告書では、「今世紀末までの世界平均気温の変化は、0.3~4.8℃の範囲に、海面水位の上昇は0.26~0.82mの範囲に入る可能性が高い」と指摘しています。
 このような地球規模の温暖化の原因は、産業革命以来の石炭や石油という地下資源の燃焼による大気中のCO₂の増加によることは、IPCCのレポートでも指摘されています。
 日本周辺海域の海面水温を見てみましょう。
図1-16(省略)は、日本近海の海面水温の分布を示していますが、台風の発達に好都合とといわれる、27℃もしくは28℃以上の領域が広範囲に広がっています。
図にグレーで示した28℃以上の領域は、10月9日になっても本州のすぐ南まで広がっています。
このような海面水温の高さは、当然、水蒸気を台風に補給し続けて、凝結熱を放出し、台風の勢力の維持・発達に寄与したことはまちあがいありませんし、今後も続くと思われます。
 近年の台風の強靭化について、こんな比喩が成り立つかと思います。
台風を自然の巨大なエンジンに見立てると、その燃料は暖かい海面上の水蒸気をふくむ空気だが、いつの間にかその燃料が、レギュラーガソリンから(水蒸気をもっと豊富に含んだ)ハイオクガソリンへと変化してしまったようだと――。
(『図解・天気予報入門』古川武彦、大木勇人 講談社ブルーバックス 2021年)
今朝の父の一枚です(^^)/
アメリカディゴが真っ赤な花を咲かせています。

 ザクロと几帳面な日本人 【石榴・柘榴・若榴】

……

 とはいえ、「榴」は、ずっとのちの時代になって「手榴弾」のように使われ出すまでは、「柘榴」「若榴」以外の形で使われることはありませんでした。
つまり、おそらくはザクロを書き表すために作られた漢字。
最初は「留」を当て字的に使っていたのでしょうが、樹木の名前だからというので、「木(きへん)」が付け加えられたものでしょう。
 となると「石榴」の「石」の方にも、「木」を付け加えたくなりますよね。
実際、『広辞苑』で見出しの下に示されている漢字の書き表し方には、「石榴」と「若榴」の二つに加えて、「柘榴」も含まれています。
 ただ、「柘」は、中国ではヤマグワという植物を指すのに使われる漢字で、ザクロを表すときに用いられることはまずありません。
「柘榴」は、おそらく日本で生み出された書き表し方。
ついでにいえば、植物のツゲを「柘植」と書き表すのも、日本語独自です。
 こういうところは、日本人の方が妙に几帳面。
ほかにも、たとえば「潑刺」の「刺」の方にも「氵(さんずいへん)」を付けて、「溂」という、こちらは中国にはない漢字を生み出したりもしています。
(『漢字の植物苑 花の名前をたずねてみれば』 円満字二郎 岩波書店 2020年)

Eテレの番組で「漢字ふむふむ」があります。
中国で生まれた漢字が、日本に来てどう変身したのか(^_-)