2021年10月19日火曜日

暗い空で

今朝もひんやりしていました。
予報は、曇りでしたがいつ雨が降り出してもおかしくない空でした。
(午後から降り出した)

西~北日本 あすにかけ大気不安定 突風や激しい雨など注意」(NHK)
パウエルさんが亡くなりましたね。

江川紹子さんのTwitterに

イラクで日本人の若者3人が拉致された時、
日本の政治家が「自己責任」を言い出し、一斉にバッシングとなった時に、
パウエル氏が「誰も危険を冒さなければ私たちは前進しない」
「より良い目的のため、みずから危険を冒した日本人たちがいたことを私はうれしく思う」と言ったことは忘れられない


NHKのニュースではワクチンを接種していたのにと思いますが
アメリカ パウエル元国務長官死去 コロナ感染に伴う合併症で」(NHK 10月19日)

パウエル米退役将軍、コロナのため死去 アフリカ系初の制服組トップと国務長官」(BBCNEWS 10月18日)
長年の側近の話として、パウエル氏が多発性骨髄腫の治療を受けており、
この治療によって免疫系が弱まっていた可能性があると伝えた。

そして田中均さんのTwitterに

パウエル元国務長官が亡くなった。
2002年9月の小泉総理の北朝鮮訪問の直前、チーニー副大統領やラムズフェルド国防長官など強硬派に強く反対された。
「同盟国日本が判断したことだから」と反対を押し切ってブッシュ大統領を説得してくれた。
交渉による平和構築の思いが強い立派な軍人だった。
サイエンスZERO「“地中の王”驚異の実力 きっとミミズが好きになる
ミミズが土を豊かにすることは知っていましたが
森の生態系の「核」であり、ちょっとした工夫で田んぼの雑草を一掃する能力があることや、
なんと「宇宙探査」にとって不可欠な力を備えていることが分かってきた!


ということを番組が伝えていて一緒に見ていた父も驚いていました。
栃木県立博物館の主任研究員南谷幸雄さんが本当に楽しそうに語っています。
(「どんぐり」最終回)

 園の静けさは前に変わらぬ。
日光の目に見えぬ力で地上のすべての活動をそっとおさえつけてあるように見える。
気分はすっかりよくなったと言うから、もうそろそろ帰ろうかと言うと、少し驚いたように余の顔を見つめていたが、せっかく来たから、もう少し、池のほうへでも行ってみましょうと言う。
それもそうだとそっちへ向く。
(『寺田寅彦随筆集 第一巻』小宮豊隆編 岩波文庫 1947年)
 崖(がけ)をおりかかると下から大学生が二三人、黄色い声でアリストートルがどうしたとかいうような事を議論しながら上って来る。
池の小島の東屋に、三十ぐらいのめがねをかけた品のいい細君が、海軍服の男の子と小さい女の子を遊ばせている。
海軍服は小石を拾っては氷の上をすべらせて快い音を立てている。
ベンチの上にしわくちゃの半紙が広げられて、その上にカステラの大きな切れがのっている。
「あんな女の子がほしいわねえ」と妻がいつにない事を言う。
 出口のほうへと崖の下をあるく。
なんの見るものもない。
後ろで妻が「おや、どんぐりが」と不意に大きな声をして、道わきの落ち葉の中へはいって行く。
なるほど、落ち葉に交じって無数のどんぐりが、凍(い)てた崖下(がけした)の土にころがっている。
妻はそこへしゃがんで熱心に拾いはじめる。
見るまに左の手のひらにいっぱいになる。
余も一つ二つ拾って向こうの便所の屋根へ投げると、カラカラところがって向こう側へ落ちる。
妻は帯の間からハンケチを取り出して膝の上へ広げ、熱心に拾い集める。
「もう大概にしないか、ばかだな」と言ってみたが、なかなかやめそうもないから便所へはいる。
出て見るとまだ拾っている。
「いったいそんなに拾って、どうしようと言うのだ」と聞くと、おもしろそうに笑いながら、「だって拾うのがおもしろいじゃありませんか」と言う。
ハンケチにいっぱい拾って包んでだいじそうに縛っているから、もうよすかと思うと、今度は「あなたのハンケチも貸してちょうだい」と言う。
とうとう余のハンケチにも何合(なんごう)かのどんぐりを満たして「もうよしてよ、帰りましょう」とどこまでもいい気な事をいう。
  どんぐりを拾って喜んだ妻は今はない。
お墓の上には苔(こけ)の花がなんべんか咲いた。
山にはどんぐりも落ちれば、鵯(ひよどり)の鳴く音に落ち葉が降る。
ことしの二月、あけて六つになる忘れ形見のみつ坊をつれて、この植物園へ遊びに来て、昔ながらのどんぐりを拾わせた。
こんな些細(ささい)な事まで、遺伝というようなものがあるものだか、みつ坊は非常におもしろがった。
五つ六つ拾うごとに、息をはずませて余のそばへ飛んで来て、余の帽子の中へひろげたハンカチへ投げ込む。
だんだん得物の増して行くのをのぞき込んで、頬(ほお)を赤くしてうれしそうな溶けそうな顔をする。
争われぬ母の面影がこの無邪気な顔のどこかのすみからチラリとのぞいて、うすれかかった昔の記憶が呼び返す。
「おとうさん、大きなどんぐり、こいもこいもこいもこいもこいもみんな大きなどんぐり」と小さい泥(どろ)だらけの指先で帽子の中に累々としたどんぐりの頭を一つ一つ突っつく。
「大きいどんぐり、ちいちゃいどんぐり、みいんな利口などんぐりちゃん」と出たらめの唱歌のようなものを歌って飛び飛びしながらまた拾い始める。
余はその罪のない横顔をじっと見入って、亡妻のあらゆる短所と長所、どんぐりのすきな事も折り鶴(づる)のじょうずな事も、なんにも遺伝してさしつかえはないが、始めと終わりの悲惨であった母の運命だけは、この子に繰り返させたくないものだと、しみじみそう思ったのである。
  (明治38年4月、ホトトギス)
(『寺田寅彦随筆集 第一巻』小宮豊隆編 岩波文庫 1947年)
今朝の父の一枚です(^^)v
コスモスが満開になっています(10月下旬まで見頃だそうです)。

今日から衆議院選挙が始まりました。
正直、小選挙区の候補者に投票したいと思う方はいませんが、棄権だけはしたくないです。
昨日まで、ある候補者のポスターを見てビックリしたのが、並んで写っているのが公〇党の代表でなく首相。
小選挙区では公〇党に投票し、比例区は自〇党に投票するように呼びかけているのかな?
大阪では、維〇と組んでいるのになぁ…

父は自〇党支持者なのに小選挙区では、立候補者がいないのが大いに不満です。

(次に紹介する作品の転記をしていますので、少し、記事の更新をお休みします)