2021年7月2日金曜日

青空が見えだすと…

予報では、曇りで9時ごろに雨でした。
途中でセミの声がにぎやかだなと思って空を見ると青空が見えていました。
傘をささずに歩けたのだけど

非常に激しい雨のおそれ 土砂災害に警戒 浸水や増水十分注意」(関西NHK)

3日にかけて太平洋側中心に大雨のおそれ 早めの安全確保を」(NHK)
可愛い猫たちのイラストが楽しみな
 大和猫さんのTwitterに

7月2日
#うどんの日
讃岐地方の農業を営む家庭では、半夏生のころの田植えが終わった労をねぎらう為に、うどんを打って食べる風習があり、それにちなんで制定されました。

#蛸の日
関西地方では7月2日頃の半夏生に蛸を食べる人が多いことから制定されました。

可愛い猫たちの画像
季語の科学』の目次を見たとき読めなかったのが「章魚
どんな魚なんだろうとページをめくると…
なんと好きなお寿司のねたでした!
寿司屋や魚屋に「章魚」って書いてあるのかな…
章魚(たこ)・蛸壺(たこつぼ)三夏 動物

 タコは高い知能を持つ。
形を認識し、問題を学習して解決することができる。
密閉されたねじ式のガラス瓶の餌(えさ)を視覚で認識し、蓋を開けて餌を取る。
タコは白い物体に強い興味を示す。
身を守るため保護色に変色し、地形に合わせて体形を変え、その色や形を二年ほど記憶できることが知られている。
人が割って捨てたココナッツの殻を組み合わせて防御に使っていることが確認され、無脊椎(むせきつい)動物で道具を使う初めての例として科学雑誌に論文が出た。
(『季語の科学』尾池和夫 淡交社 令和3年)
  柔軟な体は筋肉で、強い力を発揮する。
体で固いのは眼球の間の脳を包む軟骨と嘴(くちばし)のみである。
そのため狭い空間を通り抜けることができ、水族館で飼育する場合の逃走対策が重要である。
 複数の吸盤がついた八本の触腕(しょくわん)を持つ。
一般に足と呼ばれる。
英語では腕( arm )と呼ぶ。
見た目で頭に見える丸く大きな部分は、実際には胴部であり、頭は触腕の基部に位置して、眼や口が集まっている。
つまり頭から足が生えているのである。
イカも同じ構造で、「頭足類(とうそくるい)」と呼ばれる。
 危険を感じると黒い墨を吐いて姿をくらます。
捕らえられた触腕を切り離して逃げることができるが、触腕は再生する。
そのとき分れて生えることもあり、極端なものでは、日本で96本足の蛸が見つかり、志摩マリンランドに標本が展示されている。
 吸盤は、たいていのものには吸着できて、切断されてもその力は続く。
吸盤は自分の体には吸着することはないが、その原理は判明していない。
皮膚に何らかの自己認識機構が存在するという説がある。
吸盤は更新される。
古い吸盤を剝がすために激しく腕をすり合わせることがある。
八本の触腕のうち一本は交接腕と呼ばれ、先端が生殖器になっており、雌の体内に挿入され精莢(せいきょう<精子が入ったカプセル>)が受け渡される。
ほとんどのタコの雌は、生涯に一回のみ産卵して死んでしまう。
タコの寿命は不明である。

 蛸壺の海に大島小島かな  百合山羽公

(『季語の科学』尾池和夫 淡交社 令和3年)

マンボウに出会うのが楽しみだった志摩マリンランドは今年、2021年3月31日に営業を休止しました。
芥川龍之介が『藪の中』を書くにあたって参考にした
妻を具(ぐ)して丹波国(たんばのくに)に行きし男、大江山(おおえやま)にして縛(しば)らるる語(こと)」の現代語訳を転記しますφ(..)
描かれている人物像はかなり違うなと思います。
特に女性は、強いなぁと思うのですが(^_-)
巻第二十九
 妻を具して丹波国に行きし男、大江山にして縛らるる語、第二十三
 
 今は昔、京に住む男が、妻は丹波国のものだったので、その妻をつれて丹波国に出かけたが、妻を馬に乗せ、自分は矢を十本ほどさした(えびら)を負い、弓を持って馬の後からあるいて行くうちに、大江山のあたりで、太刀だけを帯びたものすごく強そうな若い男と道づれになった。
(『今昔物語集 本朝世俗篇(下)』武石彰夫訳 講談社学術文庫 2016年)
  そこで、つれ立ってあるいて行ったが、たがいに話し合いながら、「あなたは、どちらまで」などと話していくうちに、いま道づれになった太刀を帯びたこの男が、「わたしの帯びているこの太刀は、陸奥国から伝わって手に入れた有名な太刀です。これをごらんなさい」と言って、抜いて見せる。
見ると、まことにすばらしい太刀であった。
女づれの男は、これを見て欲しくてたまらなくなった。
若い男は、その顔色を見てとって、「この太刀が御所望でしたら、あなたのお持ちの弓ととりかえなさるがよい」と言う。
この弓をもっている方の男は、自分の持っている弓は、それほどよい弓ではないし、相手の太刀は、まことにすばらしい逸品であったので、太刀が欲しくてたまらかった上に、「交換すれば、たいしたもうけになるぞ」と思って、一も二もなく交換してしまった。
こうして、さらに行くうちに、この若い男が、「わたしが、弓しか持っていないのでは、人目がわるい。この山をこえる間だけ、その矢を二本借してください。こうして、あなたのおともをしているのだから、同じことじゃありませんか」と言う。
女づれの男は、これを聞いて、それもそうだと思うとともに、つまらない弓と交換した嬉しさも手伝って、言われるままに矢を二本抜いて与えた。
そこで、若い男は、弓と矢を二本を手に持って、後からついていく。
女づれの男の方は、箙だけを背負い、太刀を帯びてあるいていった。
 そのうち、昼食をとろうとして、あたりの茂みのなかに入っていったところ、若い男は、「人のとおる道の近くでは、みっともないですよ。もうちょっとなかへ入りましょう」と言ったので、言われるままに奥に入っていった。
そこで、女を馬から抱きおろしなどしていた、そのとき、この弓を持った男は、とつぜん弓に矢をつがえ、夫の男にねらいをつけて十分に引きしぼり、「きさま、動くと射殺してしまうぞ」と言う。
夫の男は、まったく思いもかけずにいたところなので、不意をくらって茫然と立ちすくんでいる。
そのときに、「山の奥へ入れ」とおどすので、命惜しさに、妻ともども、七、八町(約七、八百メートル)ほど、山の奥へ入った。
そこで、「太刀・小刀を捨てよ」と命じるので、大小を投げ捨てて立っていると、男は近づいてきておさえつけ、馬の手綱で木に強くしばりつけた。
こうしておいて、女のそばに近寄ってきた。
見ると、年は、二十あまりで、身分は低いが魅力的でたいそう美しい。
男は、これを見て、すっかり心をうばわれ、なにもかも忘れて、女の着ものを脱がせにかかった。
女は、抵抗しようもないので、言われるままに着ものを脱ぐよりほかなかった。
そこで、男も着ものを脱ぎ、女を抱きよせて二人は横になった。
女は、どうにもしようがなく若い男の言いなりになったのを、夫は木にしばりつけられながら見ていたのであったが、いったい、どんな思いでいたのであろうか。
 その後、男はおきあがり、もとのように着ものをつけ、箙を背負い、太刀をとりあげて帯び、弓を持って馬に乗り、女にむかって、「気の毒だとは思うが、ほかにどうしようもなから、このままいくぞ。また、そなたに免じて、夫は、とくに殺さないでおくのだ。馬は、はやく逃げるのに必要だからもらっていくぞ」と言って、一散にはせていったので、その行方は、まったくわからなかった。
そのあとで女は、夫のそばに近づいてなわをといてやると、男は茫然自失の顔つきをしていたので、女は、「お前さんは、なんとたよりないこと。これからも、こんなことでは、ろくなことはありはしない」と言ったので、夫は、これにこたえる一言もなく、そこから女をつれて丹波へとむかっていった。
 若い男は、なかなかよいところがある
よくも、女の着ものをうばいとらなかったことだ。
それにくらべて、女づれの男は、ほんとうに情けない
山中で、これまで一度も会ったことのない男に、弓矢をわたすなんて、じつにはや、おろかきわまることだ。
その若い男がなにものであるかは、一切わからぬままになってしまった、とこう語り伝えているということである。
丹波国 京都府の中央山岳部を中心として、一部兵庫県の東方山岳部を含む地域。

  竹製の矢を入れて背負う武具。

大江山 山陰道の沓掛(山城国)と篠村(丹波国)との境にある山。大枝山。この街道を、老の坂・大江の坂という。源頼光の鬼退治で有名な大江山は、仙丈ケ岳といい福知山にある。

陸奥国  陸奥国は、鉄鉱石の産地であり、多くの刀鍛冶がおり、すぐれた刀剣の生産地であった。

弓と矢を二本を手に持って いつでも矢をつがえることができる状態。
茂み 原文「藪(やぶ)」。雑木や雑草が茂っているところ。その中に、適当に腰をおろせる場所を見つけに入ったのである。

なかなかよいところがある 原文「いと恥(はづ)かし」。続く「女の着物を奪ひ取らざりける」ことを、よい心がけとしてほめる。

ほんとうに情けない 旅行中における油断がたいへんな不覚をとるにいたったことをせめる。しかし、「悪行」に入っているからには、若い男の行動を肯定しているわけではあるまい。
(『今昔物語集 本朝世俗篇(下)』武石彰夫訳 講談社学術文庫 2016年)
今朝の父の一枚です(^_^)v
ハンゲショウ(半夏生 ドクダミ科)を写していました。

今日は、雑節の「半夏生」。
「半夏生(はんげしょうず)」で、「半夏」が「生(は)える」頃という意味です。
半夏はカラスビシャクのことだそうです。
公園でもカラスビシャクに出会ったことがあったのですが、今年は見かけませんでした。
2019年5月2日の記事)