2026年10月6日火曜日

晴れてきた

朝、小雨が降っていたので散歩ができるか迷っていましたが止んでくれました。
歩いているうちに晴れてきて青空が見えました。
三つついたのは時々見かけるのだけど
翼果(種)が五つ位ついていた…。

「カエデのたね」(小学3年)
甘い匂いがしてきました。
いつもは目立たない木ですが、この季節、香で自己主張しますよね。

 キンモクセイの木肌の観察 【金木犀】

 さて、秋に香る花といえば、キンモクセイを挙げておかねばなりません。
抜けるように青い空のもと、町を歩いていてふとキンモクセイの香りに気づき、秋になったなあと感じた経験は、どなたにもあることでしょう。
(『漢字の植物苑 花の名前をたずねてみれば』円満字二郎 岩波書店 2020年)
 キンモクセイについて、『広辞苑』には、「モクセイ科の常緑高木。中国原産の観賞用植物で、古くから庭木とされる」とあります。
そして、「秋、橙黄色で芳香の強い小花を多数開く」。
漢字では「金木犀」と書きます。
 「犀」は、部首「牛」にも現れているように、ウシのような大型の動物、サイを表す漢字です。
「さい」と読むのは、呉音(ごおん)と呼ばれる、奈良時代ごろよりも前に日本伝わった音読み。
それより後に遣唐使などによって伝えられた音読み、漢音(かんおん)では、「せい」と読みます。
 このうち、「金木犀」では、漢音の方が定着しているという次第。
それにしても、植物の名前に動物の漢字が使われているのは、なんとも不思議ですね。
 ところで、昔の中国では、キンモクセイを含むモクセイのことを、「桂」という漢字で表すのが一般的でした。
「桂」が指す植物はいろいろあるのですが、そのうちの一つがモクセイ。
「桂花」といえば、キンモクセイやギンモクセイの花。
キンモクセイの花を漬け込んだお酒が、中国酒として人気がある「桂花陳酒」です。
 「桂花」は、6世紀ごろにはすでに詩にうたわれています。
それに対して、「木犀」という呼び名が使われるようになったのは、もっとあとになってからのようです。
 12世紀の文人、張邦基(ちょうほうき)が著した『墨荘漫録(ぼくそうまんろく)』という書物には、「木犀」は、江浙(こうせつ<長江の中・下流域>)」に多い、という記述が出てきます。
そして、その名前についてちょっとおもしろい話が載っています。
 「湖南(長江の中流の南側)では九里香と呼び、江東(長江の下流の南側)では岩桂(がんけい)といい、浙江(江東のさらに南)の人は木犀という。木肌の模様が犀のようだからだ」。
 これを知った後、私はまず動物園に出かけ、プールで水浴びをしているサイの肌をじっくりと観察し、次に、近所のお庭に植わっているキンモクセイの木肌をつくづく眺め入ってみました。
イマイチ納得できなかったことは、言うまでもありません。
(『漢字の植物苑 花の名前をたずねてみれば』円満字二郎 岩波書店 2020年)
花の時期も終わり、まるでモンスターのような姿なっている。
アメリカでは「グリーン・モンスター」なんて呼ばれているみたい(^_-)

 茸(きのこ)と葛(くず)
 葛根湯(かっこんとう)に不可欠の葛

 次は葛。
万葉の昔から葛は「秋の七草」の一つとして親しまれてきた。
秋の野に咲き出す花は赤紫色で、夏に見る藤の花に似ているが、あれほど豊かではない。
この花には何となく寂しさが漂う。
(『身近な「くすり」歳時記』鈴木昶 東京書籍 2019年)
 葛は全体が蔓性の植物で荒々しい感じがあるだけに、花も葉に隠れてしまい控えめに映るのかもしれない。
葉は大きく表が濃緑色で裏が白。
この葉が秋風に裏返るさまが趣き深いので「うらみ葛の葉」といっている。
 クズはマメ科の多年草だ。
温帯地方に広く分布しており、幾重にも枝分かれしながら10メートルにも達する。
根は太く長い。
晩秋には直径が10センチ以上にも膨らみ、長さが1.5メートルに育つ。
 根を掘り採るのは冬がよい。
最もデンプンが豊かで薬効もまさるからだ。
肥大した根のコルク皮を剝いで5ミリ平方ぐらいに細かく刻み、日干しにした生薬が「葛根(かっこん)」である。
 葛根の成分は良質なデンプンのほかフラボノイドが確認されているが、詳しくは精査されていない。
しかしイソフラボ体に軽い鎮痙(ちんけい)、発汗、解熱の作用があるといわれる。
 風邪薬として有名な葛根湯は、葛のデンプンを主材として麻黄(まおう)、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)の七味を配合したもの。
風邪だけでなく扁桃炎、鼻炎、五十肩、頭痛、肩凝りなどにも用いるが、体力のない人や心臓病を患っている人には合わない。
 葛根湯の効用として『神農本草経』には、「渇を消し熱をとり、嘔吐や諸痺を治す」と出ており、また『名医別録』にも「傷寒、中風頭痛を療じ」と書かれている。
桂皮加葛根湯(けいひかかっこんとう)、葛根黄連黄芩湯(かっこんおうれんおうごんとう)、升麻葛根湯(しょうかかっこんとう)、参蘇飲(じんそいん)など、漢方の風邪薬や解熱鎮痛消炎剤には葛根を配合したものが目立つ。
 葛は野趣に富んだ食材でもある。
葛飴だの葛餅だのと、思い出してみると葛を使った食べ物はたくさんあった。
<葛餅や老いたる母の機嫌よく>(余子)は葛餅。
葛粉を練ったものに蜜と黄粉をまぶして食べる。
亀戸天神と川崎大師の門前はいまもこれで賑わう。
 <ぶるぶると葛饅頭(まんじゅう)や銀の盆>(草之)は葛饅頭。
葛粉と寒天で皮をつくり、中に餡(あん)を入れて蒸した夏の代表的な菓子であろう。
桜の葉に包んだ葛桜という饅頭もある。
 いろんな葛の民間療法も伝えられた。
興味深いのは葛の花を陰干しにしたものを酒に入れて飲むと悪酔いしないとか、葛の葉を生のまま揉んで刺し傷などの怪我に用いると止血剤になるなど。
<葛の花きれいに咲いて無人駅>(秀子)のような過疎地では、こんな知恵が生きているのだろう。
 だが、庶民の生活と関わりの深かった葛湯も葛餅も、葛粉が入手しにくくなって代用品になりがちだとか。
 錠剤を製造するのに昔は増量剤として葛のデンプンが使われたが、いまは専ら単価の安い芋デンプンなどに代わってしまった。
<水茎の岡の葛葉を吹きかへし面知る児らが見える頃かも>とうたう万葉集の風景は、もう蘇らないのだろうか。
(『身近な「くすり」歳時記』鈴木昶 東京書籍 2019年)

〝吉野葛 伝統製法で作られる「白いダイヤ」〟(NHKアーカイブス 2009年)
引用された『万葉集』の歌にある「児」は「児童」ではありません(^_-)

万葉集巻第十二(寄物陳思) 3068
 水茎(みづくき)の岡(をか)の葛葉(くずは)を吹き返し面(おも)知る児(こ)らが見えぬころかも

 (水茎の)岡の葛の葉を風が翻すようにはっきりと、顔を見知ったあの娘が見られぬこの頃だ。
▽上三句は序詞。
葛の葉は風に吹かれると白い葉裏を見せて目立つので、「面知る」を導く。
初句の「水茎の」は岡の枕詞。
(『万葉集(三)』佐竹昭広他校注 岩波文庫 2014年)
100分de名著で『万葉集』が取り上げられています。
テキストの「100分de名著『万葉集』 2026年10月」号をパラパラと見る限り、私の好きな歌は載っていないようなので(^_-)

 わが背子(せこ)を大和(やまと)へ遣(や)るとさ夜深(よふ)けて暁露(あかときつゆ)にわが立ち濡(ぬ)れし 
             大伯皇女(おおくのひめみこ)

『万葉集』巻二。
天武皇女で伊勢神宮に斎宮として仕えた。
同母弟の偉丈夫大津皇子は父帝崩御の直後、反逆のかどで死刑となる。
政敵のわなにおちたらしい。
右は危険な立場の大津がひそかに伊勢の姉のもとを訪れ、暗いうちに再び去った時の、見送る姉の憂いと愛の歌。
「わが背子」はここでは弟。
「暁露」は未明の草露。
姉弟の間柄だが、清らかな身の姉の歌にこもる情感は、恋人に対するようだ。

 …後略…

(『折々のうた 三六五日 日本短詩型詞華集』大岡信 岩波文庫 2024年)
今朝の父の一枚です(^^)/
コスモスは、咲きはじめたばかりです。
「台風27号 関東の海上や伊豆諸島では大しけの見込み 高波に警戒」(NHK)
台風27号、28号、29号と次々とやってきますね。
台風のことで気になるのが

 第6章 未来の異常気象
 6-4 台風と冬の異常気象の変化
 台風の移動速度が遅くなる?


 日本の将来の台風の変化傾向については、もう1つ興味深い研究結果があります。
最新の研究によると、日本付近を通過する台風の移動速度が将来遅くなるという分析結果が出ているのです。
この研究では、気候モデルシミュレーションによる現在の気候での再現実験と+4℃の温暖化実験を用いて、個々の台風の移動速度を北半球の緯度ごとに平均して比較しています。
すると、日本が位置する中緯度域では、台風の移動速度が遅くなり、結果として日本付近に台風が滞在する時間が長くなることが示されました。
 これは、将来の台風被害の拡大が危惧される結果といえます。
このような結果となった理由として、地球温暖化の進行とともに中緯度を流れる偏西風の位置が北上することが知られており、日本付近で台風を運ぶ役割をする偏西風が弱まることで、台風の移動速度が減速すると考えられています。
(『異常気象の科学 猛暑・豪雨・大雪のしくみと将来予測』今田由紀子 ブルーバックス 2026年)

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今週は通院週間となってしまいました(^^ゞ
しばらくの間、更新をお休みします。